プロローグーー「知らない」ことは、かなしい、おかしい、おそろしい
●八倍心臓マヒで死ぬ『食品』!
かんがえても、みてください。
ある「食品」を食べると、八倍も心臓マヒで死ぬ!
そんな、「食品」が売られていたら、どうでしょう?
冗談ではない。とんでもない。販売禁止にしろ!
だれでも、声をあげるでしょう。
「子どもが食べたら、どうするんだ!」
「年寄りに食べさせたら、死んでしまう」
「政府は、なにをしているんだ」
販売禁止をもとめて、大規模なデモも起こりかねません。
なにしろ、その「食品」を食べたひとたちが、バタバタ、つぎつぎに倒れ、今日も心臓発作で、命を失っているのですから……。
新聞は一面で、連日、その悲劇を報道します。テレビでは、評論家たちが、深刻な顔つきで、政府の無策を批判します。
「この有害商品は、日本民族を滅ぼすかもしれない」
沈痛に、かれらは憂い、首をふります。しかし、政府は、なんら対策を打ち出そうともしない。
● 「おいしいねえ」「うまい!」
それどころかーー。反対デモすら起こらない。新聞報道すらない。テレビ番組もない。
だれひとり、怒りの声もあげない。これは、いったいどうしたことでしょう?
それどころか、今日もニコニコ、その「食品」を家族全員で食べている……!
「おいしいねえ」「ウーン、うまい!」「舌がとろけそう」
お父さんも、お母さんも、子どもたちも、うっとり、まんぞく……。ほんとうに幸せの極致の顔です。
テレビ画面も批判番組どころか、その「食品」CMであふれています。お料理番組には、その「食品」が、ふんだんに使われます。
新聞や折り込みチラシも、その「食品」の広告が満載です。
●その『食品』とは『お肉』です
もう、おわかりですね。その「食品」の正体は、「お肉」なのです。
「エーッ!うそだろ」「マッジ、やべぇ」
素頓狂な声もあがりそう。不機嫌な顔が目に浮かびます。しかし……。
「お肉」を食べるひとは、食べないひとにくらべて、「八倍心臓マヒで死んでいる」。これは、れき然とした事実なのです。
「食べるひと」一万二五〇〇人、「食べないひと」一万二五〇〇人を、くらべた結果です。
六年間、追跡調査したら、「食べる」ひとたちは、八倍心臓病で死んでいた……(米国、フィリップス博士報告)。これは、たいへん大がかりな疫学研究の結果です。
疫学調査とは、ある特定の病気の原因をしらべるときに用いられる科学的方法です。
その世界初の最大規模の研究で、「肉など動物食品は、心臓マヒの死者を八倍増やす」という衝撃結果が出たのです。これは、完璧な科学的真実です。
「お肉好きは、心臓マヒで八倍死ぬ」
そのしくみも、あっけないほどカンタンでした。肉のアブラが心臓の血管にたまり、つまって、心臓マヒを起こすのです。
むずかしい医学用語で「アテローム血栓症」といいます。
つまり、国民を八倍も心臓マヒで“殺す“商品が売られている……。
ほんらいなら、その「食品」は、販売禁止がとうぜんです。国民の命をまもる政府なら、その決定は、あたりまえです。
●政府、マスコミ、学者もニッコリ
しかし……。
政府は、まったく動きません。マスコミもまったく知らぬふり。医学、栄養学界も口を閉ざします。
食品業界は口が裂けてもいわない。ふしぎな沈黙が支配しています。だから、国民がまったく知らないのも、あたりまえです。
そして、政府も、マスコミも、栄養学者も、医者も、食品業者も、「お肉を食べなさい」と、にこやかに、すすめます。
「たんばく質が必要ですよ」「子どもにしっかり食べさせて」「スタミナにはお肉ですね」「お年寄りはお肉を欠かさぬよう」....。
そうか、なるほど、そうだなぁ。だれでも、ニッコリうなずきます。
「料理は、お肉がなきゃ、だめだよ」「肉はしっかり食べないとね」
そして、今日もどこかで、だれかが、ウ、ウッ……と、胸をおさえて、突然、苦しみながら息をひきとっている。
しかし、だれも気にしない。だれも気づかない。
テレビは、焼き肉のタレCMが美味しそう!お中元ハムの厚切りがウーン贄沢!さあ、いきなりステーキだ!厚い牛肉が鉄板でジュージュー音をたてる!
●実は大腸ガン五倍、糖尿病四倍……
なんと平和な光景でしょう。知らないことのなんという幸せ。そして、知らないことのなんという不幸せ……。そして、無知の悲劇と喜劇はつづきます。
お肉の害は、心臓マヒにとどまりませんでした。
肉好きは、大腸ガンで五倍死ぬ……。
これは、アメリカに移民した日系一、二、三世の大腸ガンをしらべた結果です。
肉食中心のアメリカ食になったかれらのあいだで、大腸ガン死は急激に増えています。
そして、日系三世の大腸ガン死は、母国日本の五倍に激増しているのです。
「ハム、ソーセージなど加工肉は、最凶発ガン物質である」
二〇一五年、WHO(世界保健機関)の決定的な勧告です。国連研究機関が「加工肉は五段階評価で最強発ガン物質」と断定したのです。
さらに「赤肉も、上から二番目の発ガン性」と警告。しかし、この衝繋ニュースを、政府もマスコミも学界も、ほとんど黙殺しました。
それほど、“かれら”にとっては、不都合な真実だったのです。さらに、糖尿病も、ほぼ毎日お肉を食べるひとの死亡率は約四倍です。
他の病気の死亡率も、同じようなものです。つまり、肉好きは、まちがいなく早死にするのです。
●”牛乳神話“も完全崩壊
問題は、お肉だけではありません。牛乳もそうです。完全栄養として、戦後アメリカからすすめられました。
ところが、牛乳を多く飲むひとの死亡率は、少ないひとの二倍というびっくりする報告が近年出されました(スウェーデン)。
牛乳たんぱくを二倍とったら、ガンが九倍に激増した(『チャイナ・スタディ』、キャンベル博士)。
まさに、“牛乳神話”も崩壊しているのです....。
「チーズを毎日一切れ以上食べる老人の太腿骨骨折は四倍」
高栄養として推奨されてきた乳製品にも、思わぬ落とし穴がひそんでいたのです。
わたしたちは、戦後、「動物たんぱくは優良たんぱくである」と教えられました。
それが、根本からまちがっていたと、近年、数多くの研究であきらかになっています。それだけでは、ありません。
心臓病、ガン、糖尿病さらに肥満、脳卒中などの生活習慣病だけでなく、不妊、結石、さらに認知症など、さまざまな現代病の大きな原因がわかってきました。
それが、肉食を中心とする動物食だったのです。あなたの口のなかを見てください。
歯ならびだけで、あなたが“菜食動物”であることは、はっきりしています。
●あなた自身が決める生き方 ーー自然な生き方をすれば、―二0歳まで生きられるーー
古代ギリシャの医型・ヒポクラテスの蔵言です。
「自然な生き方」とは「自然(神)が、与えてくれた生き方」です。それは、動物食(アニマルフード)ではなく、植物食(プラントフード)中心の暮らしです。
ただし、わたしは、あなたにべジタリアンになりなさい、とすすめているのではありません。
あなたの生き方は、あなた自身が決める。その権利が、あなたにはあります。
この本に目を通しても、やはり、ホンネは、つぎのようなかたもいるでしょう。
「でも、肉はウマイもんなぁ」「焼き肉ダァーイ好き!」
あなたの、ごきげんな笑顔が目に浮かびます。
でも、ひとつだけ、ささやかな提案をさせてください。
大好きなお肉DAYを、週一日くらいにしてみませんか?
アレ・・・・・・? オッ! と思う体調の変化を、あなたは感じるはずです。
その、すこやかさ、さわやかさーー。
それを、これからの生き方の、ヒントにしてほしいのです。
「肉食」vs「菜食」、最終決着 科学的エビデンス82連発!
「肉製品は最強の発ガン物質」(WHO世界保健機関、勧告) 肉好きのあなた、“お肉DAY”は週1くらいにしませんか? 日本人の健康があぶない!
肉好きは8倍心臓マヒで死ぬ | ||||
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