若杉ばあちゃんが一番作りたかった、初の「お母さんと子どものための本」。
子ども時代はからだの基礎をつくる大切な時。
いま問題になっている子どもの体力低下、低体温、アレルギーも食べ物次第。
「一汁一菜」の穀物菜食で子供は丈夫に育ちます。
アトピーは食事で治るよ
ばあちゃんのところに相談に来る人のなかには、アトピーの子を持つ、お母さんも多
い。
マクロビオティックや自然食をやっている人もいるけれど、それでも子どもはひどい症状で、たえずからだをポリポリ掻いてつらそうで、お母さんはしょげかえっている。
なんとかして治してあげたいという焦りの気持ちと、自分がこんなふうに生んでしまったんだと悔やむ気持ち、その葛藤のなかにいるんだね。
ばあちゃんはそうした母子にいつもふたつのことを伝えます。ひとつは、自分を責めずに、前向きに体質改善に取り組もうということ。
ばあちゃんの娘は長年食事に気をつけてきたのに、子どもはアトピー体質で生まれてきた。
その当時、静岡で食養の店をやっていたばあちゃんは、夫や婿さんの家族に「娘が生んだ子はアレルギーじゃないか」と言われたけれど、そのとき娘は「この子は私のからだの毒をもって生まれたんだから、私が治してあげるの」と、医者には頼らず、自分で試行錯誤しながら食養を根気よく続けてきたの。
結局、孫は半年でアトピーの症状がなくなって、病気ひとつしないで大きくなった。
22歳の今は生理痛も、ないし明るく元気に仕事をしています。
いい食べものにお金を使う
「ばあちゃんのすすめる食事はお金がかかってしょうがない」
こんな声も聞こえてくるけれど、からだがいちばんの資本だよ。とくに、、どんどん成長している子どもには、国産・無農薬・無肥料の米やお茶、そして本物の季節野菜を食べさせてほしい。
どれも決して安くはないけれど、ここにお金をケチつてはいけないの。
第二病気になっては元も子もないし、そうなると結局は病院代、クスリ代にお金がかかってしまう。
今の時代、安全でおいしい食べものにはお金がかかってあたりまえ。自然栽培をがんばっている農家の苦労たるやそれは大変なもの。
からだを良くも悪くもするのが食べもの。からだをつくる基本の材料だからこそ、いちばん気にして選んでいかなきゃいけないものなんだ。
昔は自然のものを食べていたから食材を選ぶにしてもそれほど気を配らずにすんだけど、今は添加物や化学調味料たっぷりの食品のオンパレード。
「ヘルシー」と銘打つて、ぜんぜんヘルシーじゃないものもあるから、タチが悪いんだよ。
そのなかから、本当の本物を探していかなきゃならないから大変だけど、毎日の食事が健康と運命と寿命を決めると思えば、こんなにたやすいことはないでしょう。
自分の子どもが本当にかわいかったら、がんばってあげなさいな。
それから、調味料もよく吟味して、天然自然醸造のいいものを使ってちょうだいよ。
今はいろんな調味料がスーパーに並んでいるけれど、値段の安いものは化学的に合成されたものや添加物入りなど、不自然につくられたものだと思っていい。
調味料は毎日使うからこそ、安全でからだにいい働きをするものでなければならないの。
小魚を食べ過ぎると背が伸びない
手軽にカルシウムがとれるからと、しらすやちりめんじゃこなどを子どもに食べさせる人も多いけど、ばあちゃんは反対です。
陽性の小魚はナトリウムが多く、収縮性が働くから、食べ過ぎると陽性の子どものからだがさらに締まって、背が伸びないの。
妊娠中のお母さんが食べるのもよくない。
お腹の赤ちゃんのためにと小魚を食べた人のなかには、陽性が強過ぎて子宮口がしまり、帝王切開になった人も多いんだよ。
会陰がかたくしまって、子宮口が聞かなくなったんだね。
どうしても小魚を食べたいときは、かたく縮まったちりめんじゃこではなく、釜揚げしらすを大根おろしゃ山械の実と合わせると少し安全だよ。
若杉ばあちゃんの一汁一菜子育て法 | ||||
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