ケイ素(シリカ)の効用【身体を再生、修復、有害物質を排泄する働き】

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マクロビオティック one テーマ26 ケイ素(シリカ)の効用 (文)ムスビの会主宰 岡部賢二

IT産業にかかせない半導体の原料、ケイ素

シリコンバレーといえば、アップル、インテル、Google、Facebook、Yahooなどに代表されるソフトウェアやインターネット関連企業が多数生まれ、IT企業の一大拠点となっています。

これらIT産業にかかせない半導体の原料がケイ素です。

自然界でケイ素は、安定した二酸化ケイ素(シリカ)の形をとっていて、これは砂の主成分であり、ガラスの原料としても使われてきました。

地球の地殻内には大量のシリカが含まれていて、地球の表層の約6割がシリカを含む鉱物によって構成されています。

その大部分は花岩の中に石英や長石、雲母などとして含まれています。

石英の中でも、特に透明感のあるものは水晶と呼ばれ、人の思いを記憶したり伝達したりする力があるパワーストーンとして珍重されています。

水晶は電圧を加えると、一定の信号(情報)を発信することから、クウォーツ時計や、インターネット等の通信機器をつなぐ光ファイバーケーブル、情報の発信・伝達器(アンテナ)の材料として使われています。

このように水晶は、携帯やコンピュータなどのエレクトロニクスには欠かせない部品となっています。

ケイ素を体内に補充し松果体の働きを高める

また、ケイ素は人間の体内においてもさまざまな働きをしています。

第三の目と呼ばれる内分泌器官の松果体は、その99パーセントがケイ素からできています。

ケイ素化合物のシリコンは、松ぼっくりのように結晶しますが、松果体も同じような形をしています。

松果体は光の刺激を受けて睡眠ホルモンのメラトニンを分泌するだけでなく、宇宙からもたらされる光の情報をキャッチし、それらをダウンロードして気づきやひらめき、インスピレーションに変換する情報処理を担っていると言われています。

したがって、ケイ素を体内に補充できれば、脳神経が光ファイバー化して情報伝達能力や記憶力が増し、松果体の働きも高まって、脳が覚醒状態になるかもしれません。

ただし、現代人のほとんどは松果体が石灰化してしまい、あまり機能していないと言われています。

この石灰化の原因となるのが、歯磨き粉やフッ素加工された調理器具から侵入するフッ素です。それ以外にも歯の詰め物や予防接種ワクチンに含まれる水銀もその一因となっているようです。

身体を再生、修復、有害物質を排泄する働き

他にもケイ素は免疫力の中枢である胸腺、熱や活動エネルギーをもたらす細胞内のミトコンドリア、骨、毛髪、関節、皮膚、血管に多く含まれ、若返り物質であるコラーゲンやヒアルロン酸、コンドロイチンなどの構成成分になっています。

このようにケイ素は免疫力や肌の保湿や骨や髪、爪の再生や修復の手助けをしています。

ケイ素は体内に取り込まれた重金属や農薬、食品添加物、環境ホルモン、放射性物質といった有害物質を排する働きを持っているとされていて、浄水器や水槽、空気清浄機に汚れの吸着材や脱臭剤として使われているゼオライト(沸石)の主成分もケイ素です。

幸運を引き寄せると言われるトルマリン(電気石)には、マイナスイオン効果があるとされ、入浴剤や化粧品、布団、衣類などに使われています。

日本で玉(ぎょく)とよばれ、古くから珍重されてきた翡翠(ヒスイ)も、主成分はトルマリンと同じシリカです。

シリカを含む麦飯石やトルマリンなどの天然石を用いた陶器「森修焼」は、食物のエネルギーを増幅させるので、これらを活用すれば、人知を超えた情報が直感として授かりやすくなるかもしれません。

ケイ素を多く含むイネ科食物で体内浄化を

原子番号6番の炭素と原子番号8番の酸素が合体すると、原子番号14番のケイ素になります。

竹炭や備長炭は竹やウバメガシの木を蒸し焼きにしたものですが、私は竹炭や備長炭のようにくと金属音がするのは、マイナス水素イオンを補充しながら蒸し焼きにする炭化作用よって原子転換が起こり、ガラス質のケイ素が生成されるからではないかと考えています。

そして、このケイ素によって、水や空気といった環境浄化の力が働くのだと思われます。

生物の中でケイ素を多く含むものは、イネ科の植物の玄米、きび、大麦、からす麦、トウモロコシなど、海藻では青のり、昆布、干しわかめ、野草ではスギナ、クマザザ、肉桂(シナモン)、また、シダ植物やコケ植物、ケイソウなどがあげられます。

マクロビオティックの世界においても、梅干しや昆布、ナス、玄米の黒焼きなどがありますが、これらの薬効もケイ素がもたらす浄化作用だと考えれば理解しやすいです。

石英を1600度で気化させて水に溶かした水晶水も市販されていますが、まずは、イネ科の食物や黒焼きで体内浄化をしてみましょう。

松果体が働き始めると、炭素生命体である我々の身体が徐々にケイ素生命体に変化し、不食で長寿命になり、水晶のような光輝く新人類になるのも夢ではないかもしれませんね!

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月刊「むすび」 2018年02月号より

正食協会では、月刊誌「むすび」を毎月発行しています。「むすび」は通巻600号を超える息の長い雑誌です。

マクロビオティックの料理レシピや陰陽理論、食生活、子育てや健康、環境問題など幅広いテーマを取り上げています。

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Profile おかべ・けんじ

大学在学中に渡米し、肥満の多さに驚いて「アメリカ社会とダイエット食品」をテーマに研究。

日本の伝統食が最高のダイエット食品と気づいた後、正食と出会う。正食協会講師として活躍後、2003年、福岡県の田舎に移り住み、日本玄米正食研究所を開設。

2005年にムスビの会を発足させ、講演や健康指導、プチ断食セミナーやマクロビオティックセミナーを九州各地で開催している。正食協会理事。

著書は「マワリテメクル小宇宙〜暮らしに活かす陰陽五行」(ムスビの会)、「月のリズムでダイエット」(サンマーク出版)、「心とからだをキレイにするマクロビオティック」(研究所)、

家族を内部被ばくから守る食事法」(廣済堂出版)、「からだのニオイは食事で消す」(河出書房)、「ぐずる子、さわぐ子は食事で変わる!」(廣済堂出版)、「月のリズムで玄米甘酒ダイエット」(パルコ出版)。

ムスビの会ホームページ http://www.musubinewmacro.com