「高血圧はただの加齢現象」は世界の常識。
それを、いちいち薬で下げていたら、体や頭がおかしくなるのは当たり前だ。
日本人の高血圧患者の90%は、本来、高血圧でもないし、下げる必要もない。
世界規準に照らせば、「年齢+90」以下では、医療も薬も不要である。
そもそも現行の日本の健診基準値130には何の根拠もなく、日本だけが極端に厳しい基準値で、1500万人以上の高血圧患者を作り出しているのである。
そもそも高血圧とは何なのか? という素朴な疑問から、これまで製薬会社の影響下で策定されてきた基準値や治療ガイドラインの歴史、大規模な追跡調査で示された「降圧剤を飲むと死亡率が5倍に、脳梗塞の発症率が2倍に」「薬で血圧を20以上、下げると危険が高まる」など、血圧と薬をめぐる驚くべき事実まで。
これまでの血圧の常識が完全にくつがえる最新の知見を68のQ&A方式でやさしく解説する。
Q 13 そもそも降圧剤は必要なのでしょうか?
降圧剤が役立つのは、心血管系の肥大と機能低下が診断された時だけです
高血圧と薬との関係については、WHOの1962年のガイドライン(既出)で明確にいわれているとおり、血圧が高いだけの状態
(Stage1)ではまったくいらないどころか使ってはいけない、血管や心臓の肥大状態(Stage2)でも一時的になら使ってよいが、その症状が治ればもちろんすぐにやめるべきである、
そして使い続けてよいのは心臓や呼吸の機能低下状態(Stage3)である、ということになります。
血圧が高いから薬を使うという短絡的なことではなく、まずその原因を特定して根本的な治療をするべきです。
「降圧剤治療は一生続けなければいけない」
と製薬企業がアピールしているようですが、降圧剤には命にかかわる副作用があるので、WHOの1962年ガイドラインが教えているように、使用するとしても一時的にすべきなのです。
すでに飲まされている人も、入浴後や就寝前に血圧が基準以下に下がるようなら、注意深く減薬や中止することができます。
降圧剤は副腎皮質ホルモンや麻薬のようなもので、一度に止めると禁断症状が出ることがあります。
つまり、降圧剤により抑えられていた血圧が一気に上昇する危険性があるのです。
まずは、半量または隔日服薬にしましょう。
少し血圧が上がるかもしれませんが、本当の高血圧でなければ、数カ月で元の血圧に戻ります。
その時を待って、全量を中止します。やはり少し血圧が上がるかも知れませんが、数カ月すると元の血圧に戻るでしょう。
Q 21 降庄剤に副作用はありますか?
A 他の薬剤に比べても副作用が多いです
降圧剤の中でもARBという種類の薬に関して、製薬企業が織烈な競争を行っています。
ARBは降圧剤の中で最も高価で、かつ最も副作用が多く、そんな薬を売らなければならないのは大変です。
まもなく特許が切れて後発医薬品が出てきますので、まさにここが最後の売りどきです。
ARBに限らず、降圧剤は他の薬剤に比べても副作用が多いほうです。
いわゆる「よい薬」であれば、普通は副作用が数%なのですが、ARBの場合は十数%から20%くらい。
検査異常も含めれば30%という割合です。3人に1人は何らかの副作用が出ると考えてよいと思います。
問題は、その副作用に脳梗塞など命にかかわるものが多いことです。
私の周囲でも、降圧剤の副作用により転倒事故、風呂場での水死、車を運転中の一過性脳梗塞など、命を落としたり、落としそうになった事例は多くあります。
脳梗塞まで至らなくとも一過性脳梗塞(TIA)により、脳に酸素や栄養が届かなかったり、血管が詰まることで転倒を引き起こしたりすることが多くあります。
突然死された方の周囲に「血圧を下げるお薬を飲んでおられませんでしたか?」と聞いてみると、「そうだったかもしれない」と答えられることが多くあります。
人間は血圧なしでは生きられません。特に高齢者の場合、ある程度血圧が高くないと全身に血液が回らないようになっています。
それを、原因も調べずに薬で下げようとするのは、やはり危険です。
《章目次》
第1章 高血圧のはじまり
第2章 薬を売るために高血圧がつくられた!
第3章 降圧剤は効くのか?その問題点は?
第4章 高血圧マフィアと治療ガイドライン
第5章 欧米の高血圧基準値はなぜ破壊的改革が行なわれたか?
第6章 そもそも高血圧とは
第7章 これから高血圧とどうつきあうか
長生きしたければ高血圧のウソに気づきなさい | ||||
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