これだけは知っておきたい 最新女性の医学常識78 石原新菜 (著)

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これだけは知っておきたい 最新女性の医学常識78 (祥伝社黄金文庫)

その「常識」、危険です。

水をたくさん飲むと健康になる、熱が出たら体を温める、ピロリ菌は必ず除菌する、1日3食きちんと食べる。

マンモグラフィだけでは乳がんは発見できない?

マンモグラフィは、乳房を圧迫版で挟んで撮るX線写真撮影です。骨が折れたときに撮るレントゲン写真を想像していただくとわかりやすいですが、X線写真では、骨が白く写って、脂肪や筋肉は黒く写ります。

乳腺は、もちろん骨より軟らかい組織ですが、脂肪よりは硬い組織なので、X線写真には白っぽく写ります。

同時に、がんも白っぽく写るため(脂肪腫は別)、乳腺が発達している若い人や、授乳中、月経前の人は、発達した乳腺でがんが隠れてしまい、うまく判別できないことがあります。

乳腺症などの良性の腫蕩も白っぽく写りますし、乳腺にはカルシウムが沈着した石灰化も珍しくありません。そのため、必要な場合は、触診によるしこり撃の確認や、超音波(エコー)
を使って検査をします

(しこりを作らず、乳管に沿って広がっていくがんもあります。これは、乳管に沿って小さい石灰化を形成するので、マンモグラフィで発見できます)。

そのしこりが本当に悪性のがんかどうか、最終的な診断(確定診断)が必要な場合は、少し太めの針をさして、しこりの部分の細胞をとる細胞診をする必要があります。

乳がんは女性ホルモン依存性のがんがほとんどです。

女性ホルモン、男性ホルモンはコレステロールを原料として作られるので、コレステロールの多い食事が原因になります。

乳がん、卵巣がん、子宮体がん、前立腺がんなど、ホルモン依存性のがんが増えている背景には、昔の日本人が食べていた本当の和食(粗食)から、肉・卵・牛乳などの多い欧米型の食事が増えたこと(食の欧米化)が挙げられます。

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そのため、20代、30代で乳がんになる人が増えています。まず欧米型の食事を見なおして、和食中心の食事に切り替えることをオススメします。

それからもう一つ、乳がんは冷えが原因でも起こります。

がん細胞は、体温が35℃台で一番増殖します。乳房はほとんどが脂肪組織なので冷えやすく、血流が悪くなりがちです。血流が悪いということは、血液が運んでくる白血球の巡りが悪いので、がん細胞をやっつけることができません。

乳房の血流をよくするためには、乳房の下にある大胸筋を鍛えること。バンザイ運動、腕立て伏せ(できない人はまずは壁に向かっての腕立てからはじめてもOK)をするといいでしょう。

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全身運動であるウォーキングも効果的です。毎日20分のウォーキングで、乳がんの再発率が半分になったという論文もあります。

また、女性にも男性ホルモンがあり、筋肉を動かすと男性ホルモンの分泌を増やすことができます。男性ホルモンの分泌を促すと、女性ホルモン過剰を抑えることができるため、乳、がんの予防効果が得られるのです。

ピロリ菌を退治するとアレルギーになりやすい?

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ヒトの胃に生息するヘリコバクター・ピロリ菌、が、小児の瑞息発症リスクを最大50%低減させると、医学誌「Journal of Infectious Diseases(感染症)」のオンライン版に掲載されました。

この研究は、1999~2000年に米国立健康統計センターが実施した「第4回米国民健康栄養調査」の対象となった、小児7412人のデ-タを収集したもの。

その結果、3~13歳でピロリ菌を持っている小児は、持っていない小児に比べて「喘息を発症する率が59%低い」「花粉症やアトピー性皮膚炎、発疹などのアレルギーを持つ率が40%低い」とわかり、3~19歳では「瑞息リスクが25%低い」こともわかったそうです。

また、筑波大学の研究グループは、生後2週間のマウスにピロリ菌を投与する実験行った結果、「ピロリ菌から抽出されるコレステロールの一種を投与すると、リンハ球の一種が優先的に活性化され、アレルギー抑制につながる」ことが判明。

幼少期にウイルスや菌に触れることで、免疫細胞が正常に発達し、成長後アレルギーになりにくい免疫系が形成されるとする「衛生仮説(環境が清潔すぎると、アレルギー疾患が増えるという説)」を裏付けるような研究結果を発表しました。

これらの研究によると、ピロリ菌感染はリンパ球を活性化して免疫を上げるということになります。

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これは、腸内に乳酸菌やビフィズス菌などがいることによって、免疫細胞であるリンパ球を刺激して、免疫力を上げているというのと同じこと。

「幼少期にウイルスや菌に触れることで、免疫細胞が正常に発達し、成長後アレルギーになりにくい免疫系が形成される」というのは、まさにその通りだと思います。

日本人の大人は7割近くがピロリ菌に感染していますが、日本人の7割が胃潰蕩や胃がんになっているわけではありません。

どんな症状や病気も、血流の良さと、自分の免疫力にかかっているのです。

私たちの胃や腸には多くの細菌が生息しており、多くは病原性がなく、消化を助けるなどの有用な働きを持っています。

日本では毎年20万人から25万人が新たに胃がんと診断されています。

6千万人がピロリ菌に感染しているのに、25万人しか胃がんにならないのですから、胃がんの原因が本当にピロリ菌なのか疑問視したくなります。

これだけは知っておきたい 最新女性の医学常識78 (祥伝社黄金文庫)
石原新菜 祥伝社 2013-02-08
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