ガンの克服・支援活動で、生還実績をあげる NPO 法人いずみの会発行の会報より許可をいただき一部抜粋、転載させていただいています。
演題 「医療と自然治癒力との兼ね合い」~医療でできること、出来ないこと、病気を根治する力の使い方!~
講師: 田中 佳氏
いずみの会の指針である「がん克服への道」を改めて見て思ったのは、「あ、今日の講演会の内容だ」ということです。
言ってしまえば本質は変わりませんので、誰もが似たような結論に至るものなのです。それをどうわかりやすく伝えるかですね。
そして、問題はそれを実践しているかどうかです。
がん克服への道を知っていても、実践していなければ知らないのと同じです。
知っているのと、やっているのとでは、天と地ほどの違いがあるのです。
がんなどの大病を患いますと頭が真っ白になり、死の恐怖から逃れようとします。当然です。
ですから色々調べて、どの方法がいいのかを模索します。
そして、色々な人からアドバイスが来ます。病気を治したいが為にこだわりを持つことは大切なのですが、それに囚われてしまう人がかなり多いのです。
「こだわっても囚われるな」は、健康的な生活をする上で、とても大切なこととなります。
例えば、ベジタリアンになろうしていたのに、誤って動物性食品を口にしてしまったことを悔やんでいたら、その人は囚われています。そういうことじゃない。囚われないで下さい。
多くのがん患者さんと接してきて、がんを克服するのに何よりも大切なことは、魂のレベルで生きることです。これができない人が殆どです。
魂を封印していることにすら気づいていない。この封印を外すのに、最低でも30 分はかかります。
あなたが本当にしたいことは何ですか? 封印を解いて下さい! もし、この世の残り時間が少ないとしたら、なおさら魂で生きなければ時間切れになります。
次に大切なことは「我欲」です。生きることへの“熱い想い”です。
これは生きる原動力になりますが、自己中心的な人は美しくないと感じる日本人は多いように思います。
だからでしょうか、家族に迷惑をかけるからやりたいことを我慢するとかおっしゃいますけれど、そんな大病の時ぐらいはもっと甘えて、もっと迷惑をかけなさい! それをされて嫌がる人なんか、そうそういやしませんよ。
風邪で寝込んでいる人から果物を買ってきて欲しいと言われて、「うるせえね、自分で買いに行け!」なんてことはないでしょう?
ましてや、がんという大病だったら喜んで買いに行きますよ。“あなた”のためにね。それ、“愛”っていうのよ。愛されている人なのよ。
愛に包まれている人なのよ。それをなぜ、それを否定するの?
この自己への我欲と、他己への慈愛の両立こそがこの世で健康的に生きていくためにも必要なバランスなのではないかと思っています。
大病の方は大抵どちらかへ極端に偏っています。
アンパンマンとバイキンマンの関係のようなものです。両方があっての人間です。光と影、表と裏、右と左、修行と堕落などなど。
美女でもウンチします。自分にはどちらが足りないかを知りましょう。まあ、内観ですね。
3番目に大切なことは病気に至る事になった生活の見直しです。
食は身体の材料ですし、それを消化吸収する腸ですし、腸のためには心の平穏が必要ですし、ぐうたらして筋肉を使わなければ劣化して代謝力を落とします。
心の問題
この4つのバランスは生活する上で大切なのですが、特に心の問題が大半を占めると考えております。
4番目に方法論が来ます。大抵の方はこの方法論から入り、それに傾倒して囚われていくパターンが実に多い。
がんを口にした途端、色々な人からあれ食べろ、これを飲め、あの人の施術を受けろ、あそこへ行け、これを持て、などなど。
それで疲れてしまったり、お金が無くなったりします。
世の中には医療と呼ばれるものが1000 を超えると言われておりますが、その中に現代医療(三大療法:手術、放射線、化学療法)が含まれるという認識が大切です。
そして、現代医療とそれ以外の自然療法には明確な違いがあることを忘れてはなりません。
現代医療は必ず免疫力を落とします。自然医療は免疫力を上げる方向性です。
真逆なのに、同時にする方が多すぎることに憂いを感じております。分かってやっていないし、主体性もないのです。
主治医に言われたから、健康に良さそうだからと両方を取り入れたら、どちらにもいきません。
ただ、現代医療の力は強大なので、同時に行えば必ず現代医療が勝ちます。
もし、自然療法を取り入れる時は系統を分けた方がいいかなと思います。
食品系、経絡系、物理系、癒し系、波動系、医療系などなど。
選び方は簡単で、「好き嫌い」「直感でピンときたか否か」「結果が伴っているか」の3点です。
出会いやご縁も大切ですね。やめようと思った時、勧めてくれた友人はもう関係ありません。
思ってくれたご恩だけを残してやめましょう。
一つの落とし穴として、よく自然療法家の中には現代医学を否定される方が少なくなくて、現代医学を受けない方が良いという指導をされて完全否定をしてしまう事態になることがあります。
昨日の相談者もそうでした。2人の治療家から現代医療を否定され、何も受けていませんでした。
そうではなく、現代医療を正しく理解して、自分の人生に役立つかどうかを判断してから否定しなければなりません。
がん患者さんに対して、あたかも現代医学だと死亡し、自然療法だと治癒するかの説明は誤りです。
確かに現代医療だけでは亡くなる方は多いです。その現場にいた実施者ですから、どうなるかをよく知っています。
だからと言って自然療法だと全員が助かるかというと、そうでもない。比率の問題です。
渡辺謙さんと、樹木希林さんがそれぞれの代表格になるでしょう。
我々の身体は、病気に向かっていることに気づかせるために「症状」という伝達方法を取ってきます。
自力では良い方向に向かないと判断した身体は、症状を使ってマイナスのことをさせまいとします。
食欲低下=食べるな!、怠くて動けない=動くな!寝とけ!、という伝達です。
それを無視すると「無理をする」になりますし、薬で誤魔化したら「見ないで聞かなかったことにする」となり、もはや健康に向かうことはできなくなります。
火事で火災報知器が鳴ってうるさいから消すようなことをしてはいけないのです。分かった上で薬を使いましょう。
症状により病気へ向かっていることを自覚したら、なるべく速やかに病気に向かわないような生活改善が必要なのです。
ましてやがんなどの大病であれば、人生に革命を起こすくらいの努力が必要です。それをしないで方法論ばかりに走れば、病気からの離脱は難しいでしょう。
あと、がん細胞が持つ特殊能力はすさまじく、様々な遺伝子や仕組みが分かってきています。
多剤耐性、分離と転移と着床、免疫システムを欺す、免疫細胞を無力化するなど、全細胞に備わる遺伝子の中から自分の身を守る為に使える遺伝子を次々ON にしていくのです。
そして、無敵になる。この無敵とも言える相手に対し、現代医療に何を期待しますか? ということです。
そんな無敵のがん細胞も正常化させることが可能だという研究もされています。
その方法が「心の平穏・思いやり・癒し」なのですから、笑えますよね。
裏を返すと、人はこのように生きなさい!と言われているかのようです。
これに関わる物質としてオキシトシンというホルモンが関与していると考えられています。
幸せホルモンですね。さて、医療の状況を世界レベルで見てみましょう。
全米28 年連続No.1(2018 年現在)を取り続けているMD アンダーソンがんセンターの治療プログラムを見ますと、手術・放射線・抗がん剤の三大療法の他に、免疫療法・細胞療法・補完代替医療の六大療法になっているのです。
補完代替療法では、心理学や瞑想、音楽療法も取り入れています。
日本に於ける偽医学が、全米No1 がんセンターでは普通に取り入れられていう事実をどう考えますか?
また、イギリスには王立統合医療病院があります。日本に国立統合医療病院は一つもありません。偽医学ですから。
同じくがんのケアサービスをみると、食事療法、ホメオパシー、催眠療法、マインドフルネスなどが取り入れられています。「王立」ですからね、「王立」。
日本の偽医学を王立病院は普通に取り入れているのです。実は、統合医療は欧州で当たり前であり、先進国で統合医療を行っていないのは日本だけなのです。
その結果なのか、どうなのか、日本は世界一がんで死ぬ国になりました。
この図は2006 年までですが、2015 年の厚労省のデータでは同じ角度で死者が増え続けていることが分かります。
これ、おかしくありませんか? 日本とアメリカの差がどんどんと開いていきます。
三大療法の日本と、六大療法のアメリカとの違いは、果たしてこの結果とは無関係なのでしょうか?
普通に考えて、全米No.1 がんセンターが偽医学を堂々と取り入れるとも思えませんので、それなりのデータを持っているはずです。欧州の各国もです。
改めて、日本の現代医学(三大療法)で何ができるのかを正確に知っておく必要があります。
できることは唯一つ。「対処」です。高ければ下げ、低ければ上げ、出なければ出し、狭ければ広げ、腫瘍があれば取り、骨が折れれば繋げるという対処。
一つ一つを見れば、全てが対処であることが分かります。三大療法が良い悪いではなく、治すことが目的ではない手段だということです。
病気が発覚してから医療を受けるのは、火事が起こってから消防車が出動するのと同じです。
できるだけ火が小さいうちに対処できたら意味があるので、その為のがん検診なら意味はあるでしょう。
三大療法により対処を必要とする場面は当然ありますので、その恩恵は充分に受けて欲しいのです。ただ、対処することと病気を治すことは同じではありません。
本当に治ることとは、「病院と縁が切れる」状態のはずです。
それが叶うなら、通院は不要になるはずです。しかし、医学界における「治る」の意味は「臭い物に蓋をする」ことを指しています。
それを健康になると思い込んではいけません。医学界における「最善」も「三大療法をやりきる」ことであり、人生における最善ではありません。
ですから、その点を主治医に必ず確認しなければ、認識がずれたままの平行線になりかねません。ご注意を。
現代医学に根治の概念が無いのであれば、誰が病気を治すのでしょうか? と、問われれば、それは「自分」に他ならないでしょう。
では、自分の何が直すのかと問われれば、ご自身の自然治癒力しかございません。その力を余すところなく最大限発揮するにはどうするかという生活の改善が必要なのです。
(後略)
* 6 月2 日の講演会では、たくさんの感想を頂きました。
田中 佳先生の本 「あなたが 信じてきた医療は 本当ですか?」 評論社 1,200 円+税も当日販売しました。
とっても読みやすく、おすすめの本です。是非お読みください。
NPO法人いずみの会 会報170号(2018年7月発行)より
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