食べない人たち「不食」が人を健康にする 秋山佳胤・森美智代・山田鷹夫(著)

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食べない人たち (「不食」が人を健康にする)

6年間も水も飲まない弁護士、18年間1日青汁1杯の鍼灸師、不食の人体実験に自ら挑んだ思想家

3人の実践家が明かす新しい生き方

 本書は「不食」について書かれた本ですが、単に体験談を集めたものではありません。ましてや、興味本位に書かれた本でもありません。

その目的は、誰でも不食ができるように、そのテクニックを具体的に教えること。その意味では、世界で最初の本、あるいは世界でも例を見ない奇書といってもよいかもしれません。

世界は洪水、台風、巨大竜巻、地震、火山噴火など自然災害のオンパレードです。

日本の気候変動の影響は、外国と比べたらまだおだやかなほうなので、実感のない人もいるかもしれません。

しかし、日本は世界でも食糧自給率が最低の国であることを忘れてはなりません。

食糧自給率が40%にも満たない私たちの国は、アメリカ、オーストラリア、中国などから食糧を買うことで生き延びているのです。

いままでそんなことができていたのは、地球の気候がまだおだやかで、外国での食糧生産に余裕があったから。

もうそれができなくなりつつあるのです。このような状況があと何年か続いたら、その結果がどうなるかは火を見るより明らかです。

だからといって、個人でいくら食糧を蓄えたとしても限界があります。また、自分さえよければという生き方では、社会そのものが成り立ちません。

少ない食糧をみんなで分かち合う時代にもう入っているのです。10人いたら、4人しか満足に食べることができない日本の食糧自給率の現状では、そうならざるを得ないのです。

いったい私たちはどうしたらよいのでしょうか…..

 不食とは、食べるのをがまんすることではありません。食べないほうが、心と体にとってどれくらいらくで、どれだけ多くの幸福をもたらすかを知ることなのです。

あらゆるピンチがチャンスへと変わっていくのがわかるでしょう。

健康になります。若返ります。もういやな仕事はしなくてよくなります。悩みが消えていきます。本当の平安が手に入ります。不食はあなたの世界を変えます。

 秋山佳胤 人生を3倍楽しむ

以前は徹夜が得意で、あたかもそれが自分の原動力であるかのような錯覚をしていました。何日も徹夜ができる自分だからこそ、プロフェッショナルな仕事ができると信じていたのです。

しかし、不食になってから、そんな思い上がった心は跡形もなく消えました。

なぜなら、不食をするとあまり眠らなくてもよいので、そもそも徹夜をするという「努力」がいらなくなったからです。

それどころか、無理をしてまで働くことに魅力を感じなくなりました。

たとえば、食事をするとなると、食材を買うこと、料理を作ること、食べること、食休みをすること、使った食器を洗うことまで含めて、かなりの時間を浪費することになります。

それが1日3度となれば、膨大な時間です。不食では、その時間がまるまるほかのことに使えるのです。感覚的には、1日3倍に使えるような感じです。

また、食事は人から時間を奪うだけではありません。

たとえ栄養の摂取が目的であったとしても、物質的な食物は、それが私たちの体とはまったく異なる物質でできているために、消化・分解し、さらに吸収する過程で体に負担を与え、エネルギーを消耗させることになります。

動物性のタンパク質は、とくに消化・吸収に時間がかかり、その負担がさらに大きくなります。食べれば食べるほど、人は疲れ、老化が進むのです。

それに対して、不食を実践して、プラーナを摂取するようになれば、そうしたムダがなくなるので、時間をたっぷり使えるだけでなく、体が元気になり、若返るのです。

 飢えとは何か

「お金がもっともっとたくさん欲しい」

「いまよりもっと高い地位が欲しい」

「人が振り向くくらい有名になりたい」

「世界で最も美しくなりたい」

「たくさんの異性にもてたい」

「人が驚くぐらい強くなりたい」

「人が知らない知識がたくさん欲しい」

人は食べ物だけに飢えるのではありません。これらも飢えです。しかも、やっかいなことに、求めれば求めるほど飢餓感が強くなっていくのが、こうした飢えの特徴です。

多くの人がさまざまな悩みや問題を抱えています。その悩みや問題のもとを探っていけば、その裏にはいつもこうした飢えが隠れているのがわかるでしょう。

不食の究極の目的は、これらの飢えから自由になり、無条件の愛を手に入れること、あるいは愛そのものになることです。

食べるか食べないかは、それほど重要なことではありません。

しかし、食べ物の執着が薄れていくと、物事への執着も薄れていきます。そして、愛に気がつくようになるのです。

昔から宗教的な修行に少食や断食が用いられていたのも、そのためです。

誰でもできる不食のコツ

  1. 「体の声を聞く」
  2. 「不食ハイを体験してみよう」
  3. 「不食ではなく少食をめざす」
  4. 「10年かけるつもりでやる」
  5. 「すべてをゆだねる」

「栄養不足にならないのですか」「ビタミンが不足したらどうするんですか。たんぱく質が足りないと病気になります」

あなたが不食の実験を始めていることがまわりの人たちに知られたら、ときには議論を挑まれることもあるかもしれません。

なかでもやっかいなのは、栄養学の知識で頭がいっぱいになった人たちとの議論です。栄養学で不食の正否を論じ合うことほど、無意味なことはないでしょう。

栄養学でいくら考えても答えは出ないからです。

 不食を実践すれば、お金のかからない生活ができます。病気にもなりません。争うこともありません。その結果、あらゆる不安・悩みが消えていきます。

 私たち3人の立場それぞれ異なりますが、共通の認識があります。

それは、不食にはコツがあり、それさえわかれば誰にでもできるということ。そして、そこから人類の新しい未来が見えてくるということです

食べない人たち (「不食」が人を健康にする)
秋山 佳胤,森 美智代,山田 鷹夫 マキノ出版 2014-07-15
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