ビール腹は認知症リスクあり【少食健康法とチャレンジ人生のすすめ】

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船瀬俊介連載コラム

昔は、お腹の出ている人は「恰幅がイイネェ」と羨ましがられたものです。しかし今は「メタボじゃないの?」と気の毒がられたりする。

過度の肥満は、死亡リスクが確実に3倍増加します。

ベルトの穴が一つ伸びると寿命は1年縮まるというのは、脅しではないのです。肥満は万病のもとーー

肥満体の人は耳にタコができるほど聞いていて、不愉快でしょう。しかし、「肥満はボケやすい」というリスクが、さらに明らかになったのです。

それも最大3.6倍も……。

肥満体を表す指標としてBMI指数があります。

それは、体重(キログラム)÷身長(メートル)。一般に「普通肥満」はBMI値25~30。「ビール腹肥満」は、30以上と分類されます。

さてーー。

米国カイザー・パーマネンテ研究所の研究主任レーチェル・ウイットマー博士らは肥満体と認知症に強い関連を発見しました。

40~45歳の肥満体の人、6583人を集めて、注意深く追跡調査を行なった。その観察期間は、なんと36年間!その結果、うち16%が認知症に罹患していた。

その発症率は、体型が通常の人に比べて、「普通肥満」タイプは2.3倍。

「ビール腹」タイプは3.6倍。つまり、お腹が突き出すほど、脳はやせ細る。その反比例が明らかになったのです。

大食いを続けるのは自爆行為

太った人は、がいしておっとりしています。しかし、それが認知症に4倍近くも直結しているのならヤバイ。

ビール腹ではない肥満体の人もいます。これらオーバー・ウエイト型も認知症にかかるリスクは70代で80%増。程度の差を超えて肥満体のボケる危険性は確定的です。

「がいして、ビール腹は、スモーカー、高血圧、高コレステロール、糖尿、教育程度の高くない人に多く見られた」。

これら衝撃リポートを報じた『日刊ゲンダイ』(2008/6/5) も中高年サラリーマンに注意をうながす。

欧米では「肥満体は、いまや就職差別の対象」と社会問題になっています。

雇う側から言わせれば「自分の体重コントロールもできない人間に、大事な仕事は任せられない」という訳です。

さらに「ビール腹は認知症リスク3.6倍以上」という学術報告。

これでは就職差別も加速されかねない。肥満者の受難は続きそう。しかし、死亡リスク、ボケリスク、ともに3倍以上と知って、大食いを続けるのは、まさに自爆行為です。

脳血管が次第に詣まっていく

「脳に及ぼすビール腹の影響は、認知症のサインが表れる前にスタートすることがはっきりだ」とウイットマー博士は警告する。

ボケ症状が表れる以前に、すでに脳は肥満により蝕まれているのです。そして、同博士は「年をとってからビール腹になることは脳萎縮を加速させる強力な要因となる」と釘をさす。

ビール腹肥満などに、どうして認知症が多発するのでしょう?

中性脂肪などがお腹の周りだけでなく、脳血管にも蓄積していくからです。肉好きの人の心臓病発作による死亡リスクは、菜食ベジタリアンの約10倍。

同様に脳卒中死亡率もまた10倍なのです。

それは血管に中性脂肪が沈着していき、心臓や脳を麻痺させるからです。アルツハイマーなど認知症患者の脳断層写真を見ると、脳が萎縮して空洞ができています。

萎縮する第一の原因は、血行障害による脳細胞の壊死です。その血行障害の最大原因となるのが脳梗塞……。

つまり、脳に酸素や栄養を送る血管が詰まることなのです。

大きな血管が突然詰まれば、その時点で死亡してしまいます。ところが、脳の末梢血管が詰まっていくと、その症状はゆっくりと現れてきます。

いわゆる”隠れ脳梗塞“。箸やコップを落とすといった運動障害のほか、記憶忘れ、思い違いなどが認知症の症状として、ジワジワと現れてくるのです。

ワンパターン人生こそボケのもと

一般に現代人は、必要量の1.5~2倍は食べています。以前にお話したように腹6~7分で寿命が1.5倍は延びるのです。

大食短命、少食長寿……は生命の原則です。早死にするとわかって大飯喰うことはありません。

私のすすめる少食健康法(1日2食、腹6分、週末断食)を実行してみてはいかがでしょう?

また「使わなければ衰える」という生命原則もあります。「ボケる」もっとも大きな原因は「アタマを使わなくなる」からです。

これまで神経細胞は再生しないーーと、言われてきました。これは明らかな間違いです。脳細胞も活用することで再生、発達することが最新脳科学で確認されています。

脳細胞の活性化の秘訣は、異なった多彩な刺激を与えること。ワンパターン人生こそボケのもとです。

失敗を恐れず好奇心で新たなことにチャレンジする。これが、脳活性化の最大秘訣なのです。

さあ!やってみよう。

2008年9月 月刊社会民主 「船瀬俊介の躰にいいコラムVOL . 48」より転載

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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家

著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。

『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。

独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。

船瀬俊介公式ホームページ= http://funase.net/

船瀬俊介公式facebook=  https://www.facebook.com/funaseshun

船瀬俊介が塾長をつとめる勉強会「船瀬塾」=  https://www.facebook.com/funase.juku

著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。

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