ヘドロまみれの日本橋川が劇的に甦った理由
まずは東京・日本橋川の水質浄化プロジェクトです。
ほんの数年前まで、ヘドロが堆積し、汚い、臭い、危ない川として住民に見捨てられていたこの川に、いまやボラやスズキやウグイが群れをなして泳ぎ、アユやサケの遡上まで目撃されている。
にわかには信じがたい話でしょうが、まぎれもない事実です。
東京の日本橋川は、神田川から分流して隅田川に注ぐ四・八キロメートルの一級河川です。
江戸時代には水運の要として機能し、戦後間もなくは釣りや遊泳が楽しめる川でしたが、東京オリンピックのとき真上に高速道路が架けられ、川岸はコンクリートのいわゆるカミソリ堤防で固められたことで、
日当たりの悪い、生物のすめない不健康な川になり、大雨の際にあふれた下水を排水するための川になってしまいました。
そんな日本橋川がEMによって劇的に甦ったのです。成果はすぐにあらわれました。
周辺住民を悩ませていた悪臭は数か月でまったく感じなくなり、ヘドロの大半は半年で消え、これまで認められなかったミジンコやイトミミズ、ゴカイなどが発生し、小魚が群れをなすような劇的な変化があらわれたのです。
一年後には大腸菌も極端に減って、水質は「水泳可」のレベルにまで改善されました。
そして二年目も後半となると、私は日本橋川で清流の象徴ともいえるアユの姿を確認したのです。
そのときはだれも信じてくれませんでしたが、あとになって魚に詳しい数人から、たしかに日本橋川にアユがいたという情報が寄せられました。
さらに2010年の―月末に、私は日本橋川に見慣れない魚影を発見して写真に収めました。
あとで調べるとそれはサケの群れであることがわかり、再度調査して専門家に見てもらったところ、間違いなくサケという判定をいただきました。
エクアドルでは、エビ養殖やバナナ栽培の先進事例
エクアドルでEM推進の中心を担っているアース大学の卒業生会の事例を紹介します。
エクアドルにおけるEMの導入のきっかけは、エビの養殖場でホワイトスポットウイルスが大発生したことでした。
その対策として一般的には抗生物質などを使いますが、先進国の大半は抗生物質を使用したエビの輸入を禁止しています。
EMがすべてのウイルスに対してきわめて高い抑制効果をもつことは口蹄疫の項で述べたとおりであり、それを熟知している卒業生がEMの活用を提案したのです。
ホワイトスポットウイルスの発生後、エビ養殖の収穫はヘクタールあたり一・ニトンから二00キログラム以下にまで落ち込んでいました。
しかしEMを使いはじめた直後から生産量はてきめんに増大し、三~四年後には元のレベルにまで回復、なかには過去最高の収穫を実現したところもありました。
今後さらにEM 活用を徹底すればヘクタールあたり一・五~ニトンの収穫も可能であその技術指導も進んでいるため、エクアドルのエビ養殖場全体にEMが普及するのも時間の問題といえる状況になっています。
エクアドルではバナナ栽培にEMを活用する動きも広まっています。
なかでも有名なのは田辺正裕さんという日系人が経営するバナナ園で、除草剤を使わずに一000ヘクタールもの農地をEMで管理し、有機栽培と同等以上の品質を実現していると高い評価を受けています。
原発被災地:ふくしまから、自然エネルギー・植物エネルギーのうつくしまへ 。
そんなスローガンのもとで始まったEMによる除染プロジェクトは草の根的に広がり、かなりの成果をあげています。
震災から五か月後の八月五日に現地を訪れ、関係者と情報交換を行った際には、
「校庭や自宅の庭にEM活性液を散布したところ、当初は毎時六マイクロシーベルトであった土壌表面の放射線量が0・ 五マイクロシーベルトまで下がった」
「EM で育てた農作物からは、これまで一度も放射能が検出されていない」といった報告が相次ぎ、否定的な知らせは―つもありませんでした。
こうした活動をサポートするため、EM研究機構は新たに福島事務所を構え、県内二Oか所に百倍利器ジャスト(EM活性液の大量培養装置)を設置しました。
このEM活性液は原則として無償もしくは実費で提供され、除染や農業などに幅広く活用されています。
新・地球を救う大変革 | ||||
|