やって良かった! 1日1食 船瀬俊介(著)

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やって良かった! 1日1食

再刊にあたってーー身体は疲れず、仕事は軽く2〜3倍

「自然な生き方をすれば、120歳まで生きることができるだろう」

これは、古代ギリシャの医聖ヒポクラテスの言葉です。聖人は、人生の戒いましめをわかりやすく説いています。

「人は自然に近づけば、病気から遠ざかり、自然から遠ざかれば、病気に近づく」

自然な生き方とは、まず、自然な食べ方をするということです。ヨガの教えがあります。

「一生に食べる食物の量は決まっている」

つまり、大飯食らいは、食いおさめが、早くきます。少なく食べる人ほど、長く生きるのです。

有名なヨガ指導者、沖正弘導師は若い頃インドで、152歳のヨガ行者に出会い、その指導を受けています。

行者の食事は、すべて生菜食で、一日の量は、まさに手のひらに載るほど少量だったのです。

私の一日一食の暮らしは、このような超人的暮らしには及びませんが、基本はベジタリアンの食事です。すべて自炊で。

3年以上になりますが、こなせる仕事量が2〜3倍になりました。かつて、一日の原稿ノルマは400字詰、30枚。今は、軽く60〜80枚をこなしています。そして、疲れない。

一日101枚の最高記録も達成。単行本は1冊4日のペースで書けるようになりました。

かつてより頭もシャープになっているのです。

2018年3月26日 船瀬 俊介

芸能界は少食·断食ブーム!?

芸能人は、身体と若さが資本です。だから、体調管理には、万全を期すのも当然でしょう。

歌手で俳優でもある福山雅治さんも一日一食だといいます。他にも、女優・藤原紀香さんなどもファスティング指導を受けています。

その他、意外な顔ぶれが一日一食主義です。

「僕は一日一食しか食べない。だから食べ物には、ものすごくこだわる」(ミュージシャン、GACKT)

「一日一食で若いころの体型を維持。いつでも美剣士ができる」(俳優、京本政樹)

「ピンク・レディーの殺人スケジュールを乗り切ったのも、今もミニでステージに立てるのも、一日一食のおかげ」(タレント、未唯mie )

「年二回ペースで断食。摂るのは水と酵素ジュースだけ」(歌手、美川憲一)

「ふだんは一日一食、腸内洗浄を毎日」(俳優、故・阿藤快)

「プチ断食を10年以上。野菜果物ジュース約2ℓしか口にしない」(女優、木村多江)

冴さえた状態をつくるには食べないこと作曲家の三枝成彰さん(75歳)も20年ほど前にお会いしたとき、その青年のような若さに驚いたものです。

彼も当時から一日一食しか食べない。まさに、文化人の一食主義のさきがけかもしれません。現在の写真も髪は真っ黒で、やはり若々しい。

雑誌インタビューでも「一日一食、睡眠時間4時間」と明言。「冴えた状態をつくるには、やっぱり食べないこと」ときっぱり。

「僕たちの場合で言えば、これしかないです。食べれば眠くなるし、頭がボケる」

「太りたくないという最大の要因は、もしかしたらそれかもしれない。事実、太っているときに書いた曲って、よくないんだよね」(「婦人公論」1992年8月号)

活躍の源はファスティングパワー

女子プロゴルファーの横峯さくらさん。「活躍を支えたのは食事」とさくらパパこと横峯良郎氏は証言します。

「スタミナ・持久力となると、これは肉食じゃダメなんだよ。なぜかというと、脂っこいものは消化エネルギーをたくさん使ってしまうから、それだけスタミナをとられてしまうわけ。

だから、トーナメントウィークにさくらは一切、肉類は口にしない。代わりにタンパク源は納豆、豆腐、魚から摂るようにしている。それだけじゃないぞ。

主食の米は発芽玄米だ。これはね、腹持ちもいいし、ビタミンBとマグネシウムが豊富だから、筋肉を動かすためには必要な栄養が豊富に入っている」(「スポルティーバ」2006年9月号)

大リーガー、シカゴ・カブスのダルビッシュ有投手も「超節制アスリート食事術」で知られます。

「食事も鶏肉中心に、雑穀米やゆで卵をとるなどストイックに制限。甘いものは大好きなのに一切食べない。味は二の次。家では、栄養学や生理学の本を読んでいて、その姿は〝健康マニア〞ですよ」とスポーツ紙デスクのコメント(「週刊大衆」2014年6月2日号)。

アスリートで断食実践派は多いのです。陸上の為末大選手も、「ヒザ痛を治すため断食。頭がすっきりし、感覚も研ぎ澄まされ、病み付きになり、年一度一〜三日ほど断食する」といいます。

プロ野球の常勝軍団ジャイアンツは球団丸ごとファスティング指導を受けているという事実も驚きです。

さらに横綱・白鵬も厳密な食事指導を実践して優勝を重ねているのです。まさに、食を制するものは、人生を制するといえます。

煙草、酒、焼き肉、暴力……松田優作

このように俳優や文化人で、若さを保っている人に共通するのは、少食であること、断食を実行していることです。

逆に暴飲暴食の俳優は、命を縮めているようです。

たとえば、私と同年輩の松田優作さん。1989年公開のハリウッド映画「ブラック・レイン」(リドリー・スコット監督)に出演。

その鬼気迫る演技は世界の映画人を圧倒しました。しかし、出演オファーが殺到したとき、彼はもうこの世にいなかったのです。膀胱ガンで没。享年40という若さでした。

彼は生前からヘビースモーカーで、常にウォッカのボトルを抱いて、ラッパ飲み。

「肉食おう!」が口癖だった。それに、口より先に拳こぶしが飛んだ。煙草と酒と焼き肉と暴力……。

放たれた獣のようにいつもピリピリと張り詰めていた神経。それらが彼の生命をすり減らしたのでしょう。

しかし、だからこそ、あの凄せいぜつ絶な演技は永遠に人々の心をとらえて放さないのかもしれません。

「食べ間違い」は「生き間違い」

「食」という漢字は「人」を「良」くする、と読めます。「良く生きる」ことは「良く食
べる」ことです。逆にいえば「食べ間違い」は「生き間違い」となります。

何の縁にしか、大宇宙からいただいた生命です。愛しみ、慈しみ、日々の生を営みたいもの
です。

本書は、前著『3日食べなきゃ、7割治る!』(三五館)の大反響を受け、まとめたものです。

タイルどおり「一日一食」実践者や「断食」経験者たちの生の声を、できる限りお伝えするように努めました(なお、ひと言に「断食」といっても、「一日一食」「半日断食」「水だけ断食」から本格的な長期間断食までさまざまです。

本書では、これらを総称して「断食(ファスティング)」と表記しています。

まさに、論より証拠!

「三食、食べなくていいんだ!」

「空腹がこんなに気持ちいいなんて!」

「長年の持病が消えた!」

その喜びの声に耳を傾けてください。

身体も心も軽くなり、睡眠は短くなり、頭脳は冴えわたり、仕事ははかどる。

こんなすがすがしい日々を、あなたも手に入れてみませんか?


本書では1日1食を体験して、人生が変わった方の体験談も豊富に掲載されています。

著者は、いきなり1日1食は勧めていません。楽しく、幸福感を味わいながら、たとえ前日に食べ過ぎてしまっても(お付き合いも含め)、翌日に調整すればいいだけと述べています。

◆著者が実践して生み出した、1回100円ほどの特選レシピ

本書の巻末には付録として、「一日一食」を楽しむ手作りレシピが掲載されています。どれも簡単に作れて、どれも安上がり。それでいて美味しそうなレシピばかりです。

やって良かった!1日1食
船瀬俊介 フォレスト出版 2018年04月18日
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