ハーブ療法の母ヒルデガルトの家庭でできるドイツ自然療法 森ウェンツェル明華 (著)

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ハーブ療法の母ヒルデガルトの家庭でできるドイツ自然療法

「お薬を減らしたい」そんなふうに考えているお母さんへ

すぐに使える春夏秋冬「癒」「食」「住」120のレシピ

ドイツには「1日1個のりんごが、医者を遠ざける」ということわざがあります。森の中を散歩していると、野生のりんごを見かけます。

それらの実はおいしくて、生命力が満ち溢れています。実は人間も同じ。

大量の薬や消毒に頼らなくても元気に、健やかに生きることができるのです。

中世ドイツの修道女ヒルデガルトの自然療法は、薬草や石など、身の回りにあるものを用いたシンプルな癒しの方法です。

ドイツの修道院長であったヒルデガルドは、「薬草学の母」と呼ばれています。

中世の時代、修道院では、自然から与えられたものだけで人々の心身の健康を支えてきました。

彼女の残した著書に登場するハーブは、現代も多くの人を癒しています。

「自然療法」というのは、私たちの身近にあるお手当てです。

昔から伝えられている、おばあちゃんの知恵袋的なものです。

安全で、簡単。誰にでもできます。そしてお財布にも優しいのもポイントです。

どんな時でも、大いなる自然による癒しの力を借りることができるのです。

昔は今のような薬も、便利な道具もありませんでした。すべては自然から与えてもらっていました。

それをもう一度思い出してみませんか?

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野菜とハーブを生活に

私たちは日々、食べて生きています。成長期の子どもにとって毎日の食事は、体のためはもちろん、健康な精神と魂を育んでいくためにもとても大切なもの。

よい食べ物は、シンプルにそのまま食べてもおいしいものです。

インスタントや加工品はなるべく避けて、野菜やハーブを取り入れた手作りの食事を楽しみましょう。

ヒルデガルトも「健康によくない不必要な食べ物をとっている人は、悪い血液を増やすことになるだろう」と述べています。

そして病気の治療や予防にたくさんの食事のアドバイスを残しています。

・夏は熱すぎたり、冷たすぎるものを避け、小食にする

・冬に体が冷えている時にたくさん食べるのは健康にかなったことで、太ることもある。

・悲しみの中にある人が元気になるためには、その悲しみに打ち負かされないために、適切な食べ物をきちんととること。

・水分のとりすぎ、反対に、過剰な水分摂取にも気をつけること。

心身の休患に、ファスティングとデトックス

春はデトックスを促す食事がポイントです。ヒルデガルトはファスティング(断食)を生活に取り入れていました。

健康を維持するためには、バランスのとれた食事、だけでなく、浄化することも重要であると説いています。

ファスティングがなぜ体によいのかというと、日ごろ使っている臓器を休息させて解毒を促す働きがあるからです。

私たちの体は、生命を維持するために絶え間なく働いており、生活していく中では、体に負担になるものも入ってきています。

食べ物からは農薬や食品添加物、肌からは化粧品やシャンプーなどの化学物質、空気からは排気ガス、農薬、化学物質など。

また肉など高たんぱくのものを食べると消化に1日以上かかり、臓器の負担にもなります。

断食というのは心と体を健康に保つための先人からの知恵で、日本の禅寺の野菜中心である精進料理も断食修行から生まれたものです。

イスラム教にもラマダンという断食期間がありますし、インドのアーユルヴェーダにも断食があります。

ここで忘れてはいけないのが、ヒルデガルトは決して禁欲的な食生活を説いたわけではないということです。

ストイックになりすぎると、肉体的にも精神的にもリバウンドしやすくなりますので、無理のない範囲で取り組むことが大切です。

断食をしていくと、食べ物による体の負担が減る分、神経が研、ぎ澄まされ、心も軽くなることを体感できるはずです。断食によって、自分の体と心、内なる自己に目を向けることができるのです。

ヒルデガルトは、「健康な人は午前中には何も食べないほうがよい」と述べています。

朝食はお茶やジュースなどで水分補給するのがよいでしょう。

消化活動を抑えることで体が修復・解毒しやすくなります。

昔は解剖生理学的なことまでは解明されていませんでしたが、ファスティングは世界各国で伝統療法として行われきたものです。


●序章 自然療法の宝庫ドイツから

自然療法との出会い
身近に息づく自然の癒し
自然療法は身近なお手当
中世のスーパーウーマン、ヒルデガルト

●第1章 ヒルデガルトの春への準備

花粉症やアトピーなどの体質改善に、ワームウッドワイン
肌のかゆみ・体質改善に、タイムのスチームバス
春の不安定な心に、スミレのハニーワイン
不安・集中できない時や緊張が強い場合に、カルセドニー(宝石)
登校不安や試験前の緊張、出社への恐怖に、アゲート(宝石)
春先のお肌のケアに、シラカバの湿布(湿疹などに)/シラカバ水の採取の仕方
花粉むずむず解消ティー/安眠・ストレス解消ティー
花粉症予防やデトックスに、ネトルティー

●第2章 ヒルデガルトの夏への扉

お肌の万能湿布、フラックスシードジェル/日焼けに、ヨーグルト
虫刺されに、オオバコ/虫刺されに、アメジスト
深刻なガンジタに、ニンニクのタンポン/水虫に、お酢のフットバス
夏バテや下痢に、りんごとシナモンのおかゆ/体内浄化に、ルビーウォーター
ごくごく飲める夏のアイスティー/食後のすっきりティー
虫よけアウトドアスプレー/夏のかゆみ防止の肌用オイル

●第3章 ヒルデガルトの小さな秋

聖ヒルデガルト誕生祭
月経痛をやわらげる、ハーブの座浴/体を内側から温める、オレガノ・ペッパーワイン
洋なしのコンポート(ジンジャークリーム添え)/ジンジャークリーム
秋の体を温めるラベンダーの飲み物
安眠のハーブで心と体のバランシング
ゆっくり飲みたいアフタヌーンティー/子どものためのナイトティー

●第4章 ヒルデガルトの冬の隠れ家とクリスマス

風邪のお手当ていろいろ/抗生物質や化学療法の後に、水草のティンクチャー
ハーブのうがい水/風邪のひき始めのティー 1(咳・喉)
しもやけ対策オイル/呼吸を楽にするためのオイル
受験生のためのアロマのケア
心と体を温める冬の食事

●付録 ヒルデガルトのハーブ
ヒルデガルトが愛したハーブ

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