新版 ショック! やっぱりあぶない電磁波―忍びよる電磁波被害から身を守る 船瀬 俊介 (著)

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本書は、『ショック!やっぱりあぶない電磁波ーースマホにイヤホンを』(二〇一三年九月二五日発行)に、大幅な加筆・改訂を加えたものです。

リニア、5G……家族におそいかかる新たな脅威「見えない危険」電磁波タブーを暴く!

●亡国のリニア……無用の長物がこの国を亡ぼす
●危険な5G未来……街中が電子レンジ状態に
●日本だけ甘すぎる規制……海外基準の60~100万倍!
●スマホが脳を破壊する……子どもは5倍あぶない
●日常生活こそあぶない……IH調理器、電気カーペット、オール電化etc次世代「電磁波被害」を知り、備えよう

第1章 ケータイにイヤホンマイクを!

ケータイ症候群 携帯電話で頭痛がしたり気分が悪くめまいや耳がほてる、ヘンですか?

●マイクロ波ダメージへのアラーム

*マイクロ波の害にたいする身体の悲鳴

わたしは電磁波過敏症です。ケータイを耳にあてる。すると、たちまちゾワーッとイヤな頭痛…。頭に〝しみ込んで〟くる。マイクロ波がしみ込んでくる感じがモロにわかるのです。

そして、頭がズーンと痛くなる。一分以上うっかりしゃべったら、翌日まで頭が痛かった。

それもそのはず「二時間のマイクロ波照射で、脳DNA切断が六割増える」ほど、マイクロ波の脳細胞の破壊力はすさまじい。頭痛やめまい、耳のほてりなど可愛いものです。

グラフ1-1は、これら症状が通話時間でどれだけ増えるかを示したものです(九八年、ノルウェー、マイルド博士他)

①めまい、②不快感、③集中力の欠如、④物忘れ、⑤疲労感、⑥頭痛、⑦耳後ろの温感、⑧耳に温かさ、⑨肌の灼熱感、⑩肌のヒリつき、⑪その他……。

これら症状を、〝ケータイ症候群〟と呼びます。ほとんどの携帯電話ユーザーが、大なり小なり感じる違和感です。あなたも経験があるはず。

それを、ひとより強く感じると電磁波過敏症と呼ばれるのです。

つまり電磁波は体内の電気信号を〝乱す〟のです。

*使用時間に比例して発症率も急増している

グラフ1ー1は使用時間をーー①二分未満、② ニ~一五分、③一五~六〇分、④六〇分以上と四段階に分けて、症状がどれだけの割合(%)でおこるかを、観察・集計したものです。

すべての症状について、通話時間が長くなるほど、発症率が急増しています。

通話時間に比例して症状が増える。ということは、あきらかに、これらケータイ症候群は、マイクロ波被ばくによる生体変化なのです。

①目まい、②不快感……⑤疲労感、⑥頭痛、⑦温感など、これらは、すべて生体ダメージに身体が悲鳴をあげ、拒絶反応をしめしているのです。

さらに、からだの内部では、DNA損傷や発ガン、神経細胞の変形、脳細胞からのカルシウム流出、異常な神経ホルモン減少など異変があいついでいるのです。

〝ケータイ症候群〟は、その悪影響にたいする身体のアラームです。

*〝未体験頭痛〟、眼のかすみ、吐き気、思考困難……

ホッキング博士(オーストラリア)は九八年、四〇人のケータイ・ユーザーを観察しています。

その結果、被験者の数人が「頭部からアゴ、首、肩にかけて広がる痛みをともなった『頭痛』を感じる」と訴えています。

さらに「多数の者が電話をかけはじめて五分以内に、「頭痛』を感じ出す」(同博士)。

その他の一二名も、「使用日数が増えるにつれて『頭痛』を訴えるようになった」という。

興味深いのは被験者四〇人全員が「典型的な頭痛とは質の異なる頭痛を感じた」とのべている点。

わたしが感じたゾワーッとする、それまで経験したことのない不快な頭痛です。強力なマイクロ波が脳に侵入してくるのです。そんな体験を人類はだれもしていない。

だから、〝未体験の頭痛〟と表現している。

さらに四〇人中一一人は「目のかすみ」を訴えた。一五人は「吐き気」「めまい」「酔ったような症状」を感じ「思考すら困難を覚える」ほどになった。

これらは、ほとんど、わたしが体験した電磁波過敏症状です。うち一人は「耳鳴り」が長時間つづいた。

さらに長時間ケータイを使用した被験者は「難聴」「めまい」が長い間つづいたと、訴えています。

これらさまざまな症状は、耳に直接、ケータイをあてることからおきるのです。

ダイレクトにマイクロ波は脳内に侵入します。不快症状=身体アラームに耳を貸し、イヤホンマイクなどの対策をすべきです。すると、症状はウソのように消えていきます。

あてる側にガン多発

右利きです。右側の脳に脳しゅようができるの?

●脳しゅよう二〇代に五倍!

*ケータイは耳にあててはいけない理由

ケータイは耳にあててはいけない。その理由は、あてた側の脳にしゅようができるからです。

「10年以上ケータイを使用すると、脳しゅようが三・九倍増える」

二〇〇四年、スウェーデン、カロリンスカ研究所の報告です。これを受け、英国王立協会は国際会議を開催、「二〇代は携帯電話による脳しゅようリスクは五倍になる」衝撃的結論にたっしたのです。

さらに日本の研究グループは「耳にできるしゅよう(聴神経鞘腫)は一日二〇分通話しただけで二・七四倍に増える」と警告しています。

図1ー2はユーザーが右利きだったケース。ケータイを耳にあてて長い間使用してきため、発ガン性のあるマイクロ波が脳内を刺激し脳しゅようが発生したのです。

「ケータイを使用する側の脳に、ガンが約ニ・五倍も多発している……」(スウェーデン、L・ハーデル博士、オレプロ医学センター)

博士らはアメリカと共同で、一九九九年五月、徹底した疫学調査を実施。

その結果、「ケータイをあてる側の脳に脳しゅようが多発している」と公表。世界的な反響をまきおこしました。

「二〇九例の脳しゅよう患者の臨床データを精査し、脳しゅよう多発が見られた」(同博士)

さらに、その発ガンには携帯アンテナが作用しているという。

「耳にあててつかうと、アンテナは、ちょうど耳の後ろに位置することになります。初期しゅようの多くは、ちょうど、その部分に発生しているのです」

つまり、アンテナから発信される強カマイクロ波に被ばくしたところから発ガンした。博士は「アンテナから離れた位置の前頭葉、頭頂葉には、脳しゅようが見られなかった」こともマィクロ波原因説の根拠としています。

*10年以上では七七%も発ガン率が高まる

「ケータイを使っている期間が長いほど、脳しゅようリスクは高まる」(ハーデル博士)

博士は、ケータイ使用期間と脳しゅよう発生との関連も調査。脳しゅよう患者一六七一人に二一項目のアンケート調査を実施した(回答率八八%)。

疫学調査は、まったく同数のひとたち(比較対照群)にも行われます。その差から病因を特定するのです。

その結果、「脳しゅよう」の診断を受ける以前に、一年以上ケータイ(アナログ)を使用していたひとでは、非使用者にくらべて脳しゅよう(良性)の発生率が二六%も高かった。

五年以上の使用者で三五%、10年以上では七七%・・と、あきらかに使用期間が長いほど脳しゅよう危険率が高まるという結果が証明されたのです。

これらの研究リポートは「ケータイで脳しゅようになる」という厳然たる事実を立証したのです。

脳ホットスポット!

携帯電話で話すとマイクロ波が脳中心を直撃するって、まさか?

●ほんとうです。中央に集中するのです

*マイクロ波エネルギーは脳中枢で突出!

ケータイ電波は、均一に脳を侵すわけではない。グラフ1ー3を見てください。

これが携帯電話のマイクロ波が脳中心を直撃する〝ホットスポット〟現象です。

つかったのは直径二〇センチの球体モデル。中に液体を満たしています。グラフ右図に、携帯電話と同じマイクロ波をあてたとき、熱でどの位置に発生するかをあらわします。

ケータイ使用時と同じように左側からマイクロ波を右に向かって照射します。そうして、熱発生分布を調べたのです。

その結果は驚愕的でした。入射点から一一センチ、ほぼ中心部の温度が突出して高くなっています。

まさに、文字通りの〝ホットスポット〟です。波長の短い強い電磁波には〝熱効果〟とよばれる現象があります。電子レンジが典型です。

その〝熱効果〟が球体モデルの中心部に突出してあらわれる!これは波動の〝レンズ効果〟といえます。

直径二〇センチの球体は、ちょうど人間の頭に匹敵します。つまり、この球体モデル実験は、ケータイのマイクロ波エネルギーが脳中枢にケタ外れに集中することをしめしているのです。

*携帯マイクロ波の七割が頭に吸収される

ついで九六年、米ワシントン大、H・ライ博士らは衝繋の報告を行いました。

携帯電話のマイクロ波が、わずか二時間の使用で、四時間後の観察では脳DNA破壊を六割も激増させることを報告したのです(グラフ1-4)。

この衝撃発表を受けて「サンデー・タイムズ」紙(一九九六年四月一四日)は「危険!携帯電話があなたの脳を〝料理〟 する」という衝撃スクープを報告しました(図1-5)。

「携帯電話から発射されるマイクロ波の七割が頭に吸収される」

「携帯電話をひんぱんに使用すると、想像以上の健康被害を受けるリスクがある」と同紙は警告。

その理由は「通話中に頭部が吸収するマイクロ波エネルギーは脳内中央に、異常に温度が集中する〝ホット・スポット〟を出現させるからだ」(同紙)

まさに、電子レンジのように脳を〝料理〟しかねない。

*脳中枢の〝生命の座〟松果体を直撃する

恐ろしい事実がある。脳の中心には〝生命の座〟と呼ばれる松果体がある。それは、数多くの神経ホルモン分泌などに関わる司令部である。ところが、その別名は〝磁気器官〟人体でもっとも磁気に敏憾な器官なのです。

ケータイ電磁波は、まさに、脳中枢の〝生命の座〟を狙いすましたように直撃する!なんという皮肉……。

「これが脳しゅようのひき金なのかもしれない」

〝ホットスポット〟現象とライ報告は欧米の研究者たちにダブルショックを与えたのです。

「サンデー・タイムズ」記事(前ページ)は、次のように解説しています。

「脳細胞のDNA分子損傷は、脳しゅようやアルツハイマー病、パーキンソン病のひきがねになると見られている。携帯電話の発信能力も、現在の一〇〇~六〇〇ミリワットでは強すぎて危険。これを『二〇ミリワットにまで落とすべき』と九六年中にヨーロッパで勧告が出される予定である」

*「無害とも有害とも言えない……」(郵政省)

ケータイはちいさいわりに、極めて強力な有害マイクロ波を出す。このことを、忘れてはならない。その強度は、そら恐ろしい……。

「携帯電話に使用されるマイクロ波より、はるかに弱いレベルの電磁波をニワトリの有精卵にあてたら、六割が死んでしまった、という報告があります」(荻野晃也博士、電磁波問題研究所所長)

〝ホットスポット〟現象や、ワシントン大報告、『サンデー・タイムズ』記事などあきらかに、携帯電話が人体の脳に有害であることを立証しています。

しかし、この時点でも、ケータイの安全性を管轄する政府は、こうコメントしているのです。

「無害であるとも、有害であるとも言えないのが正直なところでして……」

有害と一言でも認めたら、役人は、その場でクビになる。だから、口が裂けても言えないのです。