本当にこわい! スマートフォン族の病気 浅川雅晴 (著)

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本当にこわい! スマートフォン族の病気

本当にこわい! ! 「スマートフォン病」とは?

ひどい頭痛はありませんか?うつ病まっしぐら?!

早まる老い……! 自律神経の乱れ……! 頭痛・うつ病……! テクノストレス症候群…

自律神経に影響を与える「長時間」が問題である

長時間同じ姿勢で前かがみになると、首の負担が、脊髄の脇にある交感神経と副交感神経とに悪い影響を与える。熟睡できなくなる。

学童期から思春期にかけて、成長ホルモンの分泌が少なくなる。身長の伸び率が少なくなる。

子供達が成長して社会人になっていく中で、外見的コンプレックスを生み出す。

それだけでなく、同じ姿勢、前かがみでいることによって、「血液の流れ」が悪くなる。すると、頭がボゥーとしてくる。精神的にヤル気が出なくなる。

そうなると成人になる前にメンタル(心)の病になりやすい。

同時に内臓の働きが悪くなり、体の病気を作り出してしまう。ひ弱な人間になる。

スマートフォン、ケイタイ、テレビゲームなどの機器にどっぷりつかった生活を改めよう。

人は古代から歩く、笑う、怒る、泣く、という「体の運動、心の運動」が健康な人格を形成させてきた。そのことを忘れないようにしよう。

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スマートフォン、ケイタイ、テレビゲームを始めると、長時間になってしまうことが多い。そうすると、首から脊髄にかけて前かがみになってしまう。

最初は肩凝り、耳鳴りが出やすい。

そして腰痛を引き起こしてしまう。腰痛は他人にはわからない。なった人でないとわからない痛みである。

一時的記憶喪失の危険

最も怖いケースとして、テクノストレス症候群による「一時的記憶喪失」がある。

スマートフォンに夢中で、駅で下車ができず次の駅まで乗りすごす、ということがある。

脳疲労がピークになると、脳の中の海馬が体を守るためにヒューズを一時的にとばす。そのことで一時的記憶喪失が起こりやすくなる。「二秒~五秒」が多い。

例えば、運転しているときカーナビを見る、同時に信号も見ている、そんな時、信号が変わった、発進した。実は赤信号に変わっていた。こんな勘違いが起きる(二秒~三秒)。

アクセルを踏んでしまった。歩行者をはねてしまった。

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青信号と思っていたのに、信号は赤になっていた。「二秒~五秒」で起こる一時的記憶喪失がある。自分と他人を傷つけてしまうことになる。

いつ起こるか、予測のつかない病気である。

子供の頃から中、高、大学、社会人になるまでIT機器の生活に慣れすぎることによって、脳疲労が蓄積していく。いつ、どこで起こっても不思議ではない。

一時的記憶喪失にかかる恐れは誰にでもある。

自分は、主婦だからスマートフォンやケイタイをいじっても大丈夫と思うかもしれないが、とんでもないことが起こる。

子育て、買物、パートの仕事、家族の食事、その他の雑用をしながらスマートフォン、インターネットをあわただしく見る。

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同時作業で脳の疲労度は高くなる。昨日買ったはずのものがない。どこを探しても探しものが出てこない。諦めかけた。

しばらくして冷蔵庫へ水を取りに行った。冷蔵庫のとびらを開けると、探していた歯みがき粉が食材の横に、すまし顔で並んでいた。

驚く。「私は頭がおかしくなっている!」と思った。もしかして、アルツハイマー型認知症の始まりかと……胸がざわつく。

忙しすぎて、脳が一時的にパニックになって、数秒間記憶を失う。

だが慣れた作業は体が勝手に動くようになっている。そこで「病気ではない、気のせいだろう」と自己診断してしまう。

忙しすぎる時は「車の運転」「家事の天プラをあげる」等は絶対にするべきではない。

一時的記憶喪失は数秒間、海馬のスイッチのヒューズがとぶ。そして数秒で元に戻るから「自分が一時的記憶喪失になったことに気がつかない」のである。

アルツハイマー型認知症の初期と似ている症状であるから、見逃される。診断が難しい症状である。

テクノストレスによって脳疲労が続くと若い受験生でも社会人でも起きてしまう。IT機器が生み出した新しい病が、今後どこまで広がるのか心配である。

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個々の脳疲労度は次のように異なる。

(1)自分は受験勉強で睡眠不足だと「頭がボゥー」としてしまうタイプの人

(2)自分は一晩でもTVゲーム、麻雀をしても平気である。「朝起きれないが……」というタイプの人脳疲労で一時的な記憶喪失が出るのは(2) のタイプの人である。

(1) のタイプの人は、「頭がボゥー」として異変を感じ、眠る。

(2) のタイプの人は、自分は一晩寝なくても平気という自信があるため、引き続きケイタイ、メール、スマートフォンをいじる。

脳はブルーライトを浴びて、眠れなくなる。

熟睡しないで肉体的疲労を重ねると、脳のストレス度は平行して強くなる。

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