船瀬俊介連載コラム
マスコミのタブー200連発〈112〉(月刊『ザ・フナイ』)
「信用創造」、銀行のペテン〝空気〟を貸してカネを盗る
銀行はどうして、儲かっているのか?
長い間、不思議だった。銀行は、どうして儲かっているのだろう?
どの銀行も駅前一等地に、豪華なビルで、そびえている。
一流銀行の支店長などは、年収、ン千万円と聞く。
どうして、銀行は金があんなに儲かっているのだろう?
どうして銀行員は、あんなに高給なのか?
不思議だった。
物書きの私の主な収入源は、原稿料である。四百字一枚の原稿を書いて、ン千円もらえれば、ありがたい。
昔から「ペンは一本、箸は二本」と言われてきた。
物書きで食っていくのは難儀だ……という、たとえである。
そんな、物書きの世界から見ると、銀行員などは別世界である。
これは他の職場の労働者から見ても同じだろう。ラーメン屋の親父は、一日、百杯以上のラーメンを汗水流してこさえて、やっとこさの生活が成り立っている。
原稿も書かず、ラーメンも作らず、それでいて銀行員はリッチなのだ。
いったい、どうしてだろう? 不思議だった。銀行の利益は、顧客が預けた貯金を企業などに貸付け、その利子で成り立つ……。
こう学校で教わった。なるほど、他人から預かったお金を、回して、金を儲けているのか?
しかし、それにつけても昨今の低金利である。
1、2パーセント……で貸し付けて、いったい利益が出るのか?
ひとごとながら、心配になる……。
それでも、銀行が潰れたという話は、聞かない。不思議だ……。
〝空気〟を貸してカネ、土地を奪う
「それは、『信用創造』があるからですよ」私が主宰する船瀬塾、塾生Tさん(52歳)の話は、驚くべきものだった。
まず、「信用創造」という言葉自体が初耳だった。
「ボクも2年くらい前に、初めて知って呆然としました」
一流企業のサラリーマン、Tさんも、それまでまったく知らなかった。
思わず、身を乗り出して聞き耳を立てる。
「そりゃ、いったい何だい?」
Tさんは、素っ頓狂な声をあげた。
「エッ、エエー! 船瀬先生も知らなかったんですか?」
「あたりまえだ。オレだって、知らないことはあるよ」
それから、彼が話す内容は、まさに耳を疑うものだった。
「銀行には、預金がありますよね」
「そうだ。銀行は、それを貸して儲けてるんだろ?」
「それが違うんですよ。わかりやすくいえば、たとえば1億円の貯金残高があれば、100億貸し出せる」
「100倍じゃないか! そりゃおかしいだろ。残り99億円は、いったいどこから降ってきたんだ?」
「まあ……、空中から生まれたようなものですよ」
「なんだとぉ。それじゃあ〝空気〟を貸してるのと同じじゃねぇか」
「はやくいえば、そうです。〝空気〟を貸して、利子と返済金を受け取っている」
「オイオイ、そりゃあ、詐欺じゃあねぇか!」
「そうですよね。詐欺ですよ。だけど、それは合法なんです」
あきれて、声も出ない。Tさんも首をふりながら続ける。
「たとえば、住宅ローンが返済不能となりますよね」
「すると、担保の土地と家を銀行に取られちまう」
「そう。〝空気〟を貸して、土地と家……つまり、実体価値を手に入れる」
「……そりゃ、立派な犯罪だよ……(絶句)」
「だけど、合法なんです。資本主義は、それで成り立っている」
「なら、資本主義が、詐欺システムなんだ」
「そういうことになりますね……」
預金準備率0・8%、125倍も荒稼ぎ!
長生きはするものだ……という。
しかし、68歳になるまで、そんなペテンシステムが存在することすら、知らなかった。
「あたりまえですよ。新聞、テレビは一切触れない。大学、経済学部でも教えない。それどころか、銀行員ですら、その仕組みは、ほとんど知らない」
Tさんは続ける。つまり、〝空気〟を貸して、カネを盗る。〝無〟から〝有〟を生じさせる。
まさに、マジック(魔法)というより、ペテン……究極のサギ犯罪である。
銀行が一等地に建つはずである。銀行員がリッチなはずだ。
Tさんによれば、貸出の基礎となるのが預金準備率という。
彼の調べによると「現在の預金準備率は0・8%です。だから、預金残高の125倍、貸し出せる」
100億円の貯金がある銀行なら、その125倍の1兆2500億円まで、自由に貸し付けることができる。
つまり、手元資金の100倍以上の価値を、労せずして手にする。
フクラシ粉で、パンを100倍にふくらますようなものだ。
「だから、銀行は、なかなか預金引き出しに応じないでしょう。使用目的とか、いちいち聞いてくる。預金残高が減るからですよ」(Tさん)
フクラシ粉の〝パン種〟を死守しているわけだ。
キツネが木の葉で人をだますのと同じ
これが、銀行という金融業の錬金術……というより犯罪手口なのだ。
大学の経済学部で、「信用創造」を教えないのも当然だ。
銀行業界の正体が、じつはサギ業界だった……という驚愕の事実がバレてしまうからだ。
マスコミも、そのマジックに触れることはタブー中のタブーだ。
資本主義システムが、驚天動地のサギ犯罪システムであったことが明るみに出てしまう。
これには、呆れた……。子どもだまし――という言葉がある。人類とは、ここまで無知でオロカな存在なのか……。
しかし、人々は、この現代社会、最大タブー「信用創造」の存在に気づき始めている「……大西つねきさんという方が、『信用創造』を真っ向から批判しています。彼は、フェア党という政党を作って立候補してまで、訴え続けています。『私が総理大臣ならこうする』(白順社)という著書がありますよ」(Tさん)(写真A)
この言葉には、勇気づけられた。熱血の同志が、他にも、やはりいたのだ。
経歴をみると1964年生まれ、JPモルガンやバンカース・トラスト銀行など経た金融のスペシャリスト。彼はこう主張している。
「……資本主義は我々を幸せにするか? 格差はなぜ拡大するのか?」
「日本人は300兆円以上、ただ働き?」
「われわれは何のために生き、死ぬのか?」
彼は、ブログで「信用創造」を〝ネズミ講サギ〟と告発し、その「総元締めは、現代金融制度だった」と一刀両断している。
「信用創造」とは……?
「何もないところから、お金を作り出す仕組みのことです。もしかしたら、皆さんはキツネに、つままれたような気分かもしれません。何なんだ!その手品のようなシステムは!?でも、これが今のお金の発行の仕組みなんです」(大西氏)
キツネは、人を化かすとき、木の葉をおカネに変える、という。
まさに、同じたぶらかしの呪術を銀行は、日々、行っているのである。
Tさんは、最後に皮肉な笑いとともにつぶやいた。
「……これが、ロスチャイルドがつくった金融システムの正体ですよ」
「言ってはいけない」「触れてはいけない」
ここまで指摘されても、銀行家などは怒り、居直るだろう。
「……何が悪い。詐欺など言いがかりだ。『信用創造』は、法で認められた制度だ。〝空気〟を貸しているなど、でたらめだ。われわれは、日銀から資金を借り受け、それを貸し付けているのだ。当然、われわれは、日銀に金利を払っておる」
さあ、ここで登場した日銀つまり日本銀行が、クセモノなのである(写真B)。
〝かれら〟は、その「信用創造」というサギ犯罪は、日銀(中央銀行) もグルである……と白状している。
そもそも中央銀行とは、いったい何だろう?
「……国家や一定の地域の金融システムの中核となる機関である。通貨価値の安定化などの金融政策もつかさどるために『通貨の番人』とも呼ばれる』(Wikipediaより)
これでも、漠然としている。
「……その国や地域で通貨として利用される銀行券(通貨、貨幣)を発行する『発券銀行』である。市中銀行に対しては、預金を受け入れるとともに、最後の貸し手として資金を貸し出す『銀行の銀行』であり、国の預金を受け入れることで政府の資金を管理する『政府の銀行』という立場を保つ」(同)
ここまで読んでも、肝心の「信用創造」という用語はいっさい出てこない。
さらに、解説を読む。
「……中央銀行は、金融政策を通じて、物価の安定に対して責任を負っている。また金融に関して独自の判断をする、という位置づけで、政府から独立した存在である、ことが求められている」
「各国の中央銀行総裁と財務大臣が、一堂に会して経済・金融問題について話し合う財務大臣・中央銀行総裁会議が、G7、G10、G20として定期的に開催されている」
ついに、「信用創造」という単語は、いっさい出ずじまいだ。
それは、「言ってはいけない」「触れてはいけない」……暗黙のタブーなのだ。
「通貨発行権を我に与えよ」(M・ロスチャイルド)
さらに、この「解説」からは、重大な真実が抜け落ちている。
つまり、故意に〝隠されている〟。
それは、先進諸国の中央銀行は例外なく民間企業、つまり――株式会社である――という事実だ。
あなたは日銀は、公共機関だと、ずっと思ってきたはずだ。
「国家機関だから、当然、政府や裁判所などと同様に、公共組織だろう」
99%の国民は、いまだそう思っているはずだ。なぜなら、ニュースでは、日銀は黒田総裁が仕切っている……ことになっている。
しかし、正確にいえば、日本銀行は、㈱日本銀行であり、黒田氏の正式の肩書きは、黒田代表取締役社長なのだ(写真C)。
だから、ニュースは正確に「株式会社日本銀行の黒田社長……」と、呼ばなければならない。
日銀広報は、そっけなく、こう記述している。
「日本銀行は、特別の法律(日本銀行法)により設立された認可法人です。日銀は株式会社ではないので株主総会もありません」(要約)
これは、ウソである。株主総会も、株主公開の義務も負わない〝特殊な株式会社〟なのである。
しかし、そんなことは、メディアは一切報道しない。政府も一切もらさない。
私の手元に一冊の大部の本がある。
『民間が所有する中央銀行 主権を奪われたアメリカの悲劇』(ユースタス・マリンズ著 林伍平訳・面影橋出版)(写真D)
著者ユースタス・マリンズは、知る人ぞ知るジャーナリストである。
世界の〝闇の勢力〟の実態を暴き続けてきた勇気の人である(写真E 出典
:同書)。
私は、彼を大先達の著述家として尊敬してやまない。
歴史の闇を、彼ほど克明に鋭く、暴き続けてきた人物は、世界広しといえども他にいない。
世界の歴史学者たちは、彼の著作群の前に、顔色をなくし、ひれ伏すであろう。
さて――。
彼の衝撃著作『民間が所有する中央銀行』……。
このタイトルだけでは、何のことか分からない人もいるだろう。歴史的に有名な言葉がある。
「……通貨発行権を我に与えよ。さすれば、法律などだれが作ろうと構わぬ」
これは、世界最大の超財閥、初代マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドの台詞だ。
つまり、ここでロスチャイルド一族は、「通貨発行権を掌握することこそ、国家を支配することである」と明言しているのだ。
ここでいう通貨とは、紙幣のことである。
つまりは、紙切れである。その紙切れに通貨の模様を印刷すれば、それは、貨幣という価値を持つ。
かかる経費は、印刷コストだけ。それで、紙切れが、有価物に〝化ける〟のだ。
まさに、気の遠くなる奇跡の〝錬金術〟である。
そのなんの価値もない〝紙切れ〟を、国家や国民や企業に、担保を取って貸し付ける。これこそが、「信用創造」の目の眩む魔法なのだ。
初代ロスチャイルドは、こうも宣言している。
「――わが財力は、いかなる奸智や権力をしても、打ち払えぬほどの威力を獲得するであろう。その時機まで、存在を隠していなければならない」
これは1773 年『マイヤー・ロスチャイルド世界革命行動計画』25項目の一文である。
この『行動計画』で彼は〝かれら〟(フリーメイソン)以外の人類を「ゴイム(獣)」と呼び捨てている。
つまり、〝かれら〟にとって、人類とは、騙し脅して、死ぬまで労働搾取する〝家畜〟にすぎないのだ。
ときに初代ロスチャイルド、30歳。莫大な資金力を背景に12人のブレインを招集し、人類支配「計画」を策定したのだ。
その第一歩が中央銀行の乗っ取りだった。
イルミナティに乗っ取られた世界の中央銀行・・
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ザ・フナイ 2019年7月号 マスコミのタブー200連発〈112〉 より
月刊『ザ・フナイ』は、船井幸雄が「世の中を変える意識と行動力を持つ人に向けて発信する」と決意し、(株)船井メディアより2007年10月号から創刊した雑誌です。
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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家
著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。
『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。
独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。
船瀬俊介公式ホームページ= http://funase.net/
船瀬俊介公式facebook= https://www.facebook.com/funaseshun
船瀬俊介が塾長をつとめる勉強会「船瀬塾」= https://www.facebook.com/funase.juku
著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。