頭のよい子の親がしている28の習慣~IQを高める天才思考~

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頭のよい子の親がしている28の習慣~IQを高める天才思考~ (だいわ文庫)

まずは運動でドーパミンを出す

人間の脳は0~13歳までに急速に発達します。

この事実を知って、「だったら今すぐ始めさせなきゃ!」と焦った人もいるでしょう。しかし、幼いうちから何でもかんでもやらせればいいというわけではありません。

まずは、子どものIQを上げる土台を作ってあげる必要があります。

では、具体的にどのようなことをさせればいいのでしょう。一番手っ取り早いのは、外で運動させることです。

「IQを上げるのに勉強ではなくて運動?」

そう思われた人もいるかもしれません。しかしこれが大変重要になってきます。ドーパーミンは運動を促す神経伝達物質で、行為の報酬としての役割もあります。

人間はドーパミンが出ることで、モチベーションを高めたり、ものごとを学習することができます。

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脳にとって思考は、抽象空間での運動なのです。ですから、高い抽象思考を駆使するには、ドーパミンが欠かせません。

人間は大人になれば、前頭前野が発達して運動以外、それこそ抽象思考でもドーバミンを出すことができます。

脳にとっては、思考と運動は同じ行為だから当然です。

空間が臨場感空間(いわゆる仮想空間)か物理的空間かの違いだけで、行為そのものは同じです。要するに臨場感空間での運動が思考となるわけです。

しかし、子どものころは抽象思考ではドーパミンは微量にしか出ません。絶対比が足りないのです。

そこで、はじめは体を動かすことでドーパミンをたくさん出す訓練をするのです。

運動は何でもかまいませんが、できればサッカーや野球など、子ども自身が楽しめる、ゲーム性のあるものがいいでしょう。

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子どもが自分で判断できて、心地よく体を動かせる運動です。腕立て伏せやランニングなどの基礎訓練では、子どもは退屈しますし、ドーパミンもあまり出ません。

運動でドーパミンを多く出せば、それを脳が覚えます。そこで初めて抽象思考でドーパミンを出す訓練、つまりIQを上げる訓練の土台ができるのです。

「努力と根性」は勉強に必要ない

IQが上がれば、必然的に勉強もできるようになります。

ただ、あたり前ですが、勉強が嫌いな人にとっては、いくらIQが上がったところで意味がありません。

そこで本章では、「勉強したくなる脳」の育成法について解説していきましょう。

勉強することが快感で、ついつい続けてしまう、そんな理想的な状況を作り出しましょう。本来、勉強は「好き」でやるものです。

好きだから、何時間でも机に向かっていられます。親や先生から強制的にやらされてもその子のためにはなりません。

「have to」ではなく、「want to」でないとやる意味がないのです。

あえていいますが、私は、21世紀の日本で必要のない言葉が2つあると思っています。それは「努力」と「根性」。

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「あきらめないで努力した人だけが合格する!」

「根性出して頑張れ!」

子どもをこんなふうに激励した経験がある人もいるのではないでしょうか。ここでは努力も根性もどちらかというと「つらい」意味合いで用いています。

「つらい」というのは、本当はやりたくないということです。

日本では、昔から「苦労した者が報われる」といった精神論がよしとされています。これは一見、美しい言葉のように思われるかもしれませんが、それはうそです。苦労は関係ありません。

好きでやっていたら、そんな感覚を持ちません。

夜中までゲームをしている子どもは、根性や努力でやっていないでしょう。私からすれば、「ご飯も食べずによくやり続けるな」と思いますが、

彼らは楽しくて仕方がないからやっているのです。

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他人から見れば、努力しているようだったり、根性を出しているように見えるかもしれませんが、本人にとっては楽しくて仕方がないのです。

よくある「あのときつらかったから、今成功しているんだ」という考え方は、もう古い。

それではいつまでたっても日本は二流のままです。「苦あれば楽あり」の精神は根本から違います。「楽あれば楽あり」です。

「それは理想論だ、現実はそれができないから苦労しているんだ」こんな声が聞こえてきそうです。

私は理想論だとは思いません。やり方さえ間違わなければ、誰もが勉強を好きになれるはずです。

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