ガンを防ぐ「和食」パワー
■ 番茶がぶ飲み! 胃ガンが8割激減だ
■ ゴマがけご飯で乳ガンが4割も減る
■ ゴマ食いで老化防止! 6割も若返る
■ 海苔のバカ食い! 大腸ガンが8割減
■ 淑女よ海苔を食え! 乳ガン6割減だ
■ 味噌汁で肝臓ガンは3分の1に減る
第2部 これぞ驚異の和食パワー 番茶のがぶ飲み、ゴマの黒がけ、海苔のバカ食い より
①番茶のがぶ飲みーー胃ガンが五分の一に減る
毎日がぶがぶ水がわり、わが健康法「番茶のがぶ飲み」
これは、わたしの健成法の筆頭です。
無農薬の番茶を宅配便で取り寄せ、ナベにたっぷりお湯を沸かす。そこに番茶をドカッと放り込む。
お茶をいれるというより煮出すといった感じ。冷まして、ガラス容器などに詰めて冷蔵庫へ。
それをガブガブ・・・水がわりに飲む。理由は、まず卓抜したガン予防効果です。
まさに“民間茶の王” のスーパー効能です。
たとえば、緑茶カテキン(EGCg)を含む飲み水を三か月マウスに与えると、発ガン割合が与えない群にくらべて三分の一以下になった。
これは、ちょうどヒトが緑茶一○杯飲んだ量と同じ(埼玉県立がんセンター、藤木博太医師ら)。
お茶で大腸ガンも半減します。渋味成分ポリフェノールを○・○一%添加の水をラットに与えると、発ガン率は、水だけ群七七%に対して、三八%と見事に半減しています(京都府立医大、山根博士)
一日、番茶10杯以上がおすすめ
女性の平均発ガン年齢は、緑茶一日三杯以下では六五歳。ところが10杯以上は七四歳と大幅に遅くなる。
七九歳までにガンにかかる確率は三杯以下が21%。10杯以上が10%・・・・。
と、多く飲む人ほどガンにかかりにくいことがハッキリしています(同センター・疫学部、中地敬主任研究員ら。8552名、九年間、追跡調査)。
海外研究でも、強い発ガン物質を投与したマウスの発ガン率は90%以上。
発ガン物質投与後も緑茶を飲ませ続けたマウスの発ガン率は37~40%に低下したのです(米ラトガーズ大学、アラン・コーニー博士)。
茶所は、胃ガン死亡率二○・八%だ
緑茶は胃ガンを防ぐ……!
一九七三年。厚生省の人口動態統計で興味深い事実が浮き彫りになりました。
静岡県はガンによる死亡率がグンと少なかった。静岡県立大学(短期大学部)の小国伊太郎博士は、緑茶を飲む量との関係に着目した。
胃ガンによる死亡率を全国平均一○○とすると、静岡県は八○・八%(男性)と少なく、さらに中川根町(現、川根本町)では二○・八%(同)とビックリするほど死亡率が低い。
この町は「川根茶」の産地として知られ、「食事のとき以外でも、たびたびお茶を飲む」と回答した人が、他の胃ガン発生率が高い町とくらべて二倍以上。
また「茶葉も、そのつど取り替える」「濃いめにだす」と答えた人も多かった。
つまり、濃いお茶をがぶ飲みしている町では、男性の胃ガン死亡率は五分の一に激減してたのです(ちなみに女性は二九・ニ%)。
そこで、小国博士は「緑茶を飲むほど、胃ガンを抑制する」という結論に達した。
②食べよ!ゴマ ーー現代医学も立証、老化は六割減!
「五臓を補い元気や体力を益す・・・・・・」
たとえば、エジプトから出土した世界最古の医学文献(BC1552年)には「ゴマの効用」が説かれています。
また医聖として名高い古代ギリシアのヒポクラテスは「ゴマは活力を生み出す優れた食品」と明言しています。
中国の古典的医学書「神農本草経」(前三世紀)にも「・・・内臓の機能が傷ついた病気や、弱り衰えた病人を治すことができる。
五内と呼ばれる肝臓、心臓、牌臓、肺、腎臓の五臓の機能を補い、元気や体力を益し、肌の肉づきを成長させ、骨の髄液や、脳を充たす作用がある。
久しく服用すれば、だんだんと身が軽くなり、年をとっても老いがないようになる・・・」と記載されています。
はやく言えば臓器を活性化させ、骨、脳を若々しく保ち、老化を防ぐスーパー健康食品であることが、この古代医学書からもわかります。
これらの効能は、現代科学の細密な解析で、つぎつぎに立証されています。
驚異の抗酸化作用が“超効能”の秘密
「老化防止」作用ーーその秘密は、ゴマ油の極めて優れた抗酸化性に秘められています。
たとえばゴマ焙煎油は、六○℃の解放試験でも数十日たっても酸化されない。これは、他の植物油では考えられない。驚異的な抗酸化機能です。
老舗の天魃羅屋は、胡麻油を最上の揚げ油と珍重する。それも故あってのことでした。
俗にいう活性酸素(フリーラジカル)が、疾患の九割以上の元凶となっています……。これは、もはや常識です。さらにガンや老化なども“酸化”によって引き起こされます。
「高脂血症」治療薬をしのぐゴマパワー
ゴマは「老化を防止」します。まず、その抗酸化機能によって動脈硬化が予防されるからです。血清中の過酸化脂質(MDA)が動脈硬化の元凶です。
対するゴマ成分(セサミノール) の抑制効果を測定したものです。医者が高脂血症の治療薬として処方するプロプコールと比較すると、なんという皮肉!
ゴマ成分は市販の「高脂血症」治療薬より、はるかに、優れた抑制効呆を発揮しているのです。
医者には「高脂血症の患者には、これらクスリよりゴマ油を渡しなさい」と言いたい。
③海苔 ーー海の野菜で、大腸ガンが八割減!
海苔をバリバリ!ガンにならないゾ
海苔のバカ食いーー。わたしは、ほぼ毎日、海苔をバリバリ食う。ソバ、そーめんのつゆにちぎって入れる。しょうゆをつけご飯に乗せて食べる。ビールや酒のつまみに、焼き海苔をゴマ油としゅうゆに付けつまむ。
これは、なかなかオツなもの。ウドンやラーメンなどにも、かならず、つゆの表面が真っ黒になるほど海苔をいれる。
急ぐときは練り海苔をごはんに乗せて食べる。その第一の理由は、まずガンにならないため。
ガンの大きな原因が活性酸素です。これは、もう多くの人が知っています。
「・・・(活性酸素が)増え過ぎると正常な細胞まで攻撃して、その結果ほとんどの病気の原因をつくりだします。その一つがガンです……」(『海苔の驚くべき効用』野田宏行他著、チクマ秀版社)。
ビタミンCなどが活性酸素を抑える
ガンにならないためには、活性酸素のはたらきを抑えればいい。
「……それに有効なのが抗酸化物質と呼ばれる成分です。ビタミンE、ベータカロチン、ビタミンC、メラトニン、共役リノール酸などが、それに該当します」「海苔には、これらの成分の多くが含まれています」(同書)。
つまり、悔苔は抗ガン物質の宝庫なのです。
ガン細胞を攻撃、免疫力をアップ
海苔には直接ガン細胞を攻撃するアタック成分も含まれます。
ベータカロチン、アルフアカロチン、ゼアキサンチン……がガン攻繋する。
これらは太陽光から炭水化物をつくる光合成の補助色素。
それが、ガン細胞をやっつけてくれるから心強い。海苔をお湯に溶かすとヌルヌルする。
これは水溶性糖質で全体の約三○%も含まれます。大部分がポリフィランと呼ばれる成分。
「……これが、マクロファージを刺激し、ヘルパーT細胞をつくり、それによって免疫力を強化させ、ガンの発生を防ぐ」(同書)。
われわれは、自分の食べたいものを選んで食べているとかんちがいしている。
実は、巧妙なマインド・コントロールで“餌づけ”されている。テレビCM、マスコミ報道、政府の栄養政策、学会報告などなど。
ガンの最大悲劇も、「食べまちがい」の悲劇だ。
この一冊で、自然に則って生きる術を、身につけて欲しい。日々の健康を実感し、喜び、充実した生を生きて欲しい。
そして、何も知らずに「食べまちがっている」友人、知人にさりげなくおしえてあげて欲しい。
それが、わたしの願いです。
番茶・ゴマ・海苔・味噌 和食の底力 | ||||
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