さあ、今日から力コブから始めよう。
68歳、逆三角形の筋肉マン著書による「若々しく健康である」筋トレのすすめ
まえがき より
筋肉力は、生命力だ!
ーー「筋力」が強いやつほど、若々しい
若いやつと老けたやつのちがい
あなたのまわりを、見てください。六○才をすぎても、実に若い人がいます。
髪は黒々として、姿勢もいい。いつも、笑顔であいさつもさわやかです。
それに対して、エッと驚くほど、老けた人もいます。髪はとっくに真っ白で、背中も少しまるまっています。
肌もたるみ、シミもめだつ。体もなんだか、ひとまわりちぢんじゃったみたいだ。
あいつも昔は、あんなに若かったのに……。やはり、年には勝てんなあ。ふと次のような言葉が胸に浮かびます。
ーー少年、老い易く、学なりがたしーー
「老いなんて、ひとごとだと思ってた・・・」
還暦すぎたら、しみじみ、そう思う人も多いでしょう。それにしても、還暦すぎてもウソみたいに若いやつがいます。
そして、ウソみたいに老けたやつもいます。
そのちがいはいったいなんでしょう?
精神年齢一○代、肉体年齢二○代?
ズバリいいましょう。それは、筋肉があるか、ないか?
そのちがいです。
わたしは、いま六八才です。そういうと、まわりの人は、ビックリします。
「エッエーッ!」
「ウッソー!」
わたしは、まず自分が六八才という実感がまったくわかない。精神年齢一○代、肉体年齢二○代……!の気概で生きているからでしょうか。
六四才のときにニューヨークを訪ねたときの話です。
上品な黒人女性と話がはずみました。話題が見た目の若さにおよんだので、わたしはいくつに見えます?と、たずねました。
彼女は、小首をかしげているので、六四オといったら、目をまんまるにして、絶旬しました。
「四○代と思ったわ……」彼女が、そう思ったのは、まずわたしの髪が黒々としていたからでしょう。
さらに、体は逆三角のマッチョ型だったからだと思います。
カネを貯めるより筋肉貯めろ!
いまは、そのときより、さらに筋肉量はアップしています。
ぐいっと右腕の力こぶをみせると、たいていの人は、驚きの声をあげます。さわらせると、女性陣は、スッゴーイ!と首をふります。
男性陣も、オオッ……とのけぞります。
「貯金」より「貯筋」ーー最近、よく耳にし、目にします。
人間にとって、「カネを貯めるより、筋肉を貯めろ!」
「それが、ほんとうの老後の備えだ」
ほんとうの幸せとはなんでしょう?
それは「健康」です。
体が、すこやかでなければ、カネがいくらあっても、幸せにはなれません。
「貯金」は、いくらあっても「健康」にはなれません。
「貯筋」は、あればあるほど「健康」になれるのです。
「若い」と「老けた」差は筋肉量
筋肉力が、生命力なのです。それは、どういうことでしょう?
最近の研究で、筋肉からは、さまざまな生命活性物質が放出されていることがわかっています。
それを、研究者たちは“筋肉ホルモン”(マイオカイン)と名づけています。このホルモンは、別名“若返りホルモン”と呼ばれています。
文字通り、生命体を若返らせるはたらきが証明されています。
つまり、免疫強化、代謝促進、疾病予防、生理活性……などなど、あげていればキリがありません。
“マイオカイン”は、近年、研究が進み一○○種類近くが確認されています。
筋肉は、たんなるエネルギー消費器官ではなく、根源的な生命力を生み出す器官だったのです。
だから、筋肉力が強い人ほど、生命力が強い。
つまり、年をとっても老けない。若々しい。
若いやつと、老けたやつのちがいは、筋肉量の差だったのです。
一○の筋トレ効果!
ーー以下、具体的な「貯筋」効果をあげます。
①若返り:筋肉は鍛えるほど老化防止ホルモン、“マイオカイン”を分泌します。筋肉を発達させている人ほど、若々しいのはとうぜんです。
②ガン予防:運動して筋肉を使ったマウスは、発ガンが三分の一に激減しました。
③心臓病:“マイオカイン”は動脈硬化を防ぎ、心筋梗塞、狭心症などを防止します。
④脳卒中:脳梗塞や脳出血で起こります。やはり、“筋肉ホルモン“は脳血管の動脈硬化も改普し、脳卒中発作も防げます。
⑤糖尿病:「筋トレ」すると、血糖値が下がり糖尿病も防げます。患者もみるみる改善していきます。
⑥認知症:筋肉を鍛えると脳も活性化します。筋力は脳力となるのです。「筋トレ」が認知症を防止、改善する報告は、世界中であいついでいます。
⑦ED(性的不能):「筋トレ」は男性ホルモン分泌を加速します。だから、ED改善にめざましい効果をあげます。
⑧不妊症:筋力は、性力に直結しています。だから、「筋トレ」こそ「妊活」の決め手です。
⑨背まがり:老人で背中がまがるのは筋力が衰え、骨力が衰えているからです。圧迫骨折で背もちぢみます。
「筋トレ」は「骨トレ」につながり、背筋がシャキッと伸びた老後を保証します。
⑩ロコモ症候群:動けず、最後は寝たきりになる悲劇です。防ぐ方法は、毎日の「筋トレ」以外にありません。
力こぶから始める「筋トレ」
あなたも、わたしのようにウエストがしまった逆三角の筋肉体型になれる。
こういったら、ムリムリと手をふる苦笑いが、目に浮かびます。
あのライザップで高いお金を払う必要もありません。
近所のトレーニング・ジムに、通う必要もありません。
えっ……では、どうするの? それは、かんたんです。
まずは、力こぶから始めましょう!
これなら、いまからでも、始められます。両腕に思いっきり、力をこめて、力こぶをつくります。
腕がプルプル震えるほど力を入れて、五秒以上、がんばりましょう。
これが、アイソメトリックス(静的運動)です。
たった、これだけで、両腕の筋肉は急速に、驚くほど発達するのです。同じ方法で、全身の筋肉を鍛えることができます。
この「筋トレ」は、まったくタダです。一円もかかりません!そして「いつでも」「どこでも」「だれでも」できます。
ただ、それだけで、あなたは、まわりが驚くほど、若々しく変身できるのです。
その方法が、この本に書いてあります。
【目次】
まえがき
筋肉力は、生命力だ! 「筋肉」が強いヤツほど、若々しい
第1章:カネを貯めるまえに、筋肉を貯めろ。――「筋肉」は、老後の「資産」だ
1 年をとっても筋肉は発達!
2 極貧から『ロッキー』デビューしたスタローン
3 日々の「筋トレ」が開いたスターへの道
4 ボディビル界のレジェンド、シュワルツェネガー神話
5 「ソフト筋トレ」はだれでも、いつでもできる
6 「貯金」より「貯筋」! 筋肉は“老後の資産”だ
7 筋肉量二倍×運動量二倍で四倍若返る!
第2章:還暦すぎても、マッチョになれる――筋肉は使えば発達する、使わなければ衰える
8 「筋トレ」に遅すぎることはない
9 筋肉は使えば発達、使わないと衰える
10 一方で「破壊」、他方で「修復」の繰り返し
11 筋肉も「破壊」と「修復」で増大する
第3章:まずは、「力こぶ」から始める「筋トレ」――思いっきり、プルプル力をこめてみよう
12 いつでも、どこでも「フンムッ! 」と両腕に力
13 力こぶで、上半身はめきめき逞しくなる
第4章:ジムも、マシンも、いらない! ――「静的筋トレ」(アイソメトリックス)
14 人にたよらず、じぶんにたよれ!
15 アイソメトリックスは最強の「筋トレ法」
16 黙殺された「最強筋トレ」
17 カネも、時間も、器具も、まったくいらない
18 基本はかんたん、四つのポーズだけ
19 狙った筋肉をピン・ポイント強化する
20 胸はりグセをつけろ! 歩き筋トレできたえろ
21 見えない重りを持ち上げて鍛えろ
第5章:筋肉は、若返りホルモンを放出する――筋肉マンほど、若々しいナゾがとけた
22 筋肉が多い人ほど若く健康
23 「筋トレ」は数多くの病気を防ぐ
24 「筋トレ」が“万能ホルモン”分泌のベスト法
第6章:「筋トレ」で、病気も防げる! ――運動だけで、三分の二は防げる
25 運動するだけでガンは防げる
26 運動と菜食が大腸ガンを防ぐ
27 ウオーキングにはすごい効果が!
28 「運動」は最良の予防法で治療法
29 運動不足はかんまんな?自殺“
第7章:ひざ痛、腰痛、脊柱管狭窄症も「筋トレ」で改善――「安静」「痛み止め」はバツ! 動かして治せ
30 「動かして治す」。新しい医学常識です
31 痛みの原因は運動不足と悪い姿勢
32 「筋トレ」で、関節痛は、こうして治る
33 病院に行くな! 医者はクスリ、手術で荒稼ぎ
34 医者のすすめる手術は、受けるな!
35 脊柱管狭窄症も自分で治せる!
36 「ひざ痛」広告・CMに、だまされるな!
あとがき
「筋トレ」で100歳まで生きる五つのセルフ・ヒーリング
60(カンレキ)すぎたら本気で筋トレ! | ||||
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