温かい身体が高い免疫力をつくる

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隔月刊『セラピスト』より

がん予防のポイントは温熱&免疫アップ!

身体を温めると、免疫力が高まりがん予防になるといいます。

では、実際にどんな方法で温めたら良いのでしょうか。

富山医科薬科大学(現 富山大学医学部)名誉教授の田澤賢次さんとセラピストの菅野真由美さんによると、効果的な方法の1つに、横になったままじっくりと温めるハーブ浴があるといいます。

身体が深部から温まる理由から免疫力が高まる仕組み、その方法についてまで伺いました。

取材・文◎山村浩子 提供◎有限会社アロマトーク

温かい身体が高い免疫力をつくる

「私たちの身体には、毎日がん細胞が5000個程度はできていると言われています。しかしその都度、自身の免疫細胞により抑制され、死滅しているから、がんにならずに済んでいます」

と話してくれるのは、富山医科薬科大学(現 富山大学医学部)名誉教授の田澤賢次さん。

つまり、がんを予防するのには、免疫がしっかり働く状態にしておくことが重要だというのです。

「その方法の1つが身体を温めることです。平熱が36・5~36・8度あると、生体生理が保たれることで、免疫細胞の機能が高まり、がんは異常繁殖しにくくなります。体温を上げる方法として推薦したいのが、遠赤外線効果のあるハーブ浴です」

「遠赤外線を放射するハーブを焚き、そのハーブエキスを含んだスチームを身体全体に当てて、身体を深部から温めることができるものにスチームベッドがあります。

ハーブは人体と同じ有機質のため、ヒトの身体と共鳴する波長の遠赤外線を出します。この共鳴遠赤外線の効果と各種ハーブの効能で、じっくりと身体を温めることができますよ」と話すのは、セラピスト歴30年以上の菅野真由美さん。

「身体を一定の温度で30~40分ほど温めると、熱ショックタンパク(ヒートショックプロテインとも呼ぶ)が細胞内に産生されます。

すると、眠っていた免疫細胞が目を覚まし、がんをはじめとする各病気の予防効果が高まります。

また、筋肉内の乳酸生産を少なくするので、疲労しにくく、スポーツなどのパフォーマンスが上がります。

実際にオリンピック選手が実践したところ、成績が格段にアップした実績もあります。じっくり温まって汗をかくことで、水分や皮脂に混ざって、有害物質や老廃物、活性酸素などが排出される、デトックス効果もあります」

ハーブによる遠赤外線の人体への効果として、血液循環や新陳代謝の促進、組織再生力の向上、自律神経の調整などが認められています。

「特に低体温が急増している現代人には、ハーブの遠赤外線効果が期待できるスチームベッドをはじめ、古くからインドに継承されているバスティと呼ばれる温熱療法やホットストーン・スティックなど、温熱を使った施術は、身体を深部まで温め、心身のバランスを取るのにおすすめですよ」

体温低下は食事でも防ぐ 腸管の健康増進も!

身体を冷やさないためには、食生活も大切です。

「氷の入った冷たい飲み物を避けて、水は白湯にするなど、温かいものを飲むようにします。また身体を温める食材を積極的に摂ることも大切。その代表がニンニクや生姜です。私は生姜湯をよく飲むようにしています。

以前私は坐骨神経痛に悩んでいたことがありました。その頃は冷たい水を1日2ℓ飲んでいたのです。身体の冷えが坐骨神経痛にも関係していることを、身を持って知りました」

そのメカニズムは……以下の通り。

①冷たいものが身体に入る

②胃腸も冷えて、交感神経が優位になり消化器系の働きが悪くなる

③骨盤の中が冷えると、まわりの筋肉代謝が低下し、乳酸がたまるために筋肉が硬くなる

④硬くなった筋肉の間を通る坐骨神経が圧迫され、痛みが出る

「そこで冷たい水をやめ、朝夕に生姜湯を飲むようにしたら、1年半悩んだ坐骨神経の痛みが、わずか2日でなくなり、現在もまったく症状が出ていません」

他に身体を温める食べ物は、寒い地域が産地のものや、寒い季節が旬の食材を考えるといいでしょう。

野菜は生よりも、温野菜にすると、たくさん食べることができます。

「もう1つ、免疫力を高めるポイントは大腸の環境を整えること。それには食物繊維をしっかり摂取して、善玉菌を増やすことです」

がんを患ったラットによる、肝臓への転移状況を観察した私共の研究では、肉食の群では100%が転移したが、食物繊維の多いエサを食べた群は50%にとどまったといいます。

「食物繊維が豊富な食べ物で、免疫細胞の約70%が集中している腸管を整えることも、免疫力アップには欠かせないポイントです」

セラピスト 2019年12月号より

隔月刊『セラピスト』は、アロマテラピー、ロミロミ、整体などのボディセラピーから、カウンセリングをはじめとする心理療法、スピリチュアルワークまで、さまざまなジャンルを扱っている専門誌です。

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