がんとこころの関係【自己治癒力のスイッチをON にしよう】

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ガンの克服・支援活動で、生還実績をあげる NPO 法人いずみの会発行の会報より許可をいただき一部抜粋、転載させていただいています。

演題 「がんとこころの関係!」~ 自己治癒力のスイッチをON にしよう ~

講師 玉田 まゆ子 氏

みなさん、こんにちは、心理療法家の玉田まゆ子です。どうぞ「たまちゃん」と呼んで下さい。

1967 年大阪生まれ、2000 年から岐阜県高山市在住。

心理療法の仕事を始めて、現在12年目、クリニックや自営サロンにて約1 万件のカウンセリングやセラピーを提供してきました。

催眠療法士、サイモントン療法認定カウンセラーの資格を取得しています。

温泉、昼寝、百貨店、美味しいものが大好きです。よろしくお願いいたします。

今日は、「がんとこころの関係~自己治癒力のスイッチをONにしよう!」というテーマでお話します。

大切なことをはじめにお伝えしておきます。病気を癒すことができるのも、健康的な考え方を選ぶのもあなた自身です。

そして今、自分自身に優しくなって下さい。

それでは、まずは、カウンセリングをどのように活用することができるのかをお話しましょう。

日本ではまだまだカウンセリングが一般的ではないため、どのように活用すれば良いのかわからない、また、自分にカウンセリングが必要なのかどうかわからないと迷ってしまう方も多いと思いますので、活用例を紹介します。

現在、私はこのような5つのアプローチのカウンセリングで心のケアを提供しています。

心のケア

A,発病前からすでにあるストレスや不健全な思考パターンのケア→

病気や症状の発生、症状の悪化などは、ストレスや環境の変化が影響することが多いと言われています。

また、不健全な思考パターンがストレスを生み、そのストレスが症状や病を生み、病や症状からのストレスもまた悪化につながり、悪循環が繰り返されるため、

①発症前のストレス、

②不健全な思考パターン、

③病気や症状に対する思い、

これらをケアします。

B.治療するにあたっての心のケア→

治療を始めるという環境の変化に伴い、不安・心配・気がかりをお持ちの方がとても多いです。

例えば、休退職、休退学への思い、家族や周囲に対する思い、治療生活や治療効果などに対する不安や心配等の思いをケアします。

C.治療効果を高めるための心のケア→

自分自身・病気・自己治癒力・治療、それぞれに対し、不健全な思いがあれば、それを健全化することにより治療効果を高めることができます。

D.治療中の症状や精神的な波に対する心のケア→

治療機関の中で症状や精神面にアップダウンが起こる場合もあります。

その波を越えて行くための逆境力を育む心のケアをします。

E.喜びや生きがいを考える心のケア→

病を体験し病を超えて、これからの人生をどのように生きて行きたいかを考えることによって、治療効果を高め、治療後も健康管理しやすくなります。

病のメッセージに耳を傾けましょう。

「どんな気持ちで治療に向き合っているか」は治癒のプロセスや治療結果、副作用にも影響があります。

「どんな気持ちで治療に向き合っているか」を健全に保つことで自己治癒力のスイッチがONになると考えています。

次に私が実際にカウンセリングやセラピーを提供した方で元気になった方々のことをお話します。

この元気になった方々に「病気が治った理由は何だと思いますか?」と聞いてみたところ「考え方や生き方が変わった」という答えが返ってきました。

①50代のAさんは上咽頭がん。

診断された時にはすでに末期で転移もあり、放射線や抗がん剤治療を行ったものの副作用が強く、また入院していたがんセンターでは悲観的な話ばかりで居心地が悪かったとのことで、私が勤めるクリニックに入院されました。

カウンセリングは週に一度、半年後に退院されるまで続けました。

私から見て印象的だったのは、Aさんが仕事から物理的にも精神的にも離れ、芸術や自然、そして入院患者さん同士の心地よい友人関係を楽しまれていたことです。

元々骨董好きであったので、高山の街に出かけて行っては気に入った骨董品を買い、病室に飾っていました。

Aさんの部屋には掛け軸が飾られ、散歩の時に摘んできた野の花の生け花があり、なんと電動式で水が流れるつくばいまでありました。

そして半年後には検査でがんが見つからない状態になった訳ですが、入院生活の後半には、「こうあるべき・こうあらねば」というような執着を含んだ苦しい考え方から解放され、自分ががん患者であることをしばしば忘れることが多くなったとおっしゃっています。

これは見たくないものにはふたをしようというものではなく、がんや治療のことよりも、自分にとって良いものは何か?

夢中で楽しめるものに意識が向かったことの表われだと考えています。

②40代のBさんは大腸がん。

手術・抗がん剤治療後に入院されました。

仕事熱心であまり仕事を休めないから、祝日の多い5月にひと月だけの入院。

カウンセリングは週に一度。

Bさんははじめはカウンセリングに対しても懐疑的な部分があり「気持ちでがんが治るんやったら世話ないわ」という風におっしゃっていましたが、Bさんのお話を聴いてみると、初回の抗がん剤の副作用がつらく、その話を整体の先生に話したところ、抗がん剤へのイメージを変えるようにアドバイスを受け、「抗がん剤が正常細胞とがん細胞をちゃんと見極め、がん細胞のみに働きかける」とイメージしてみたら2回目は副作用が無かったというエピソードをお持ちでした。

「それは気持ちが身体と抗がん剤と副作用に影響したということですね」とお伝えすると、カウンセリングでも積極的に話して下さるようになりました。

自由時間にはマイカーで滝を観に行っておられました。

滝の側にいると気分が良くなって、今まで感じなかった自然の神秘を感じるようになったとおっしゃっています。

退院後、何度か連絡を下さり、実は入院時には腹膜播種があって、もしかすると余命一ケ月ということもあり得ると言われていたそうですが、退院後、腹膜播種がすっかり良くなったし、仕事や人間関係にもリラックスして楽になったとのこと。

更に二年後にも電話があり、大病院で完治という診断がついたと報告して下さいました。

③Cさんは70代。

女性で私のサロンに催眠療法を受けに来られました。

この時すでに末期の子宮がんから元気になっていたものの「(旅立ちの日が来たら)お日様みたいな気持で逝きたいから、過去にあった苦しい気持ちを手放したい」とのことでした。

催眠療法後、「とてもすっきりとして、今すぐ逝きたいとかは思わないけど、いつ逝ってもいい、後悔はない」と笑顔で語って下さいました。

Cさんは、かつて末期で転移もある状態で唯一できる放射線治療を行ったものの予後が悪く、治療を中止している中、孫に誘われて高山で開催されたサイモントン療法の講演会に足を運んだことで、その後の生き方や考え方が変わったそうです。

それまで、長男の嫁として夫のため大家族のための家事に追われ、自分のことを優先することはなかった。

そしてがんと診断されてからは治療に忙しく、人生を楽しむことが少なかったと実感し、その後はカラオケに行ったり、友人を誘いお茶をしたり、身の回りの物を断捨離したり、楽しみ、自由に生活するようになったのです。

一年後の検査ではがんがすっかり消えていました。その後もクリニックで、自らの体験をお話していただいたりとCさんとの交流は続きました。

私は常日頃、患者さんに「実際に元気になった人の話を聴きましょう」とお勧めしています。

元気になった方々の言葉はとてもパワフルで大切なヒントが沢山あります。

そして話を聴いているうちに「あ、なんか自分も治っちゃいそうな気がしてきた」とか「私も大丈夫な気がしてきた」とか、なんとなくそんな気になってきたら、こちらのものです。

自己治癒力のスイッチが入り始めます。心と身体はしっかり繋がっているからです。

治癒への心の在り方で大切なのは、例えば「がんは治り得る病だ。私の中には強靭な自己治癒力があって、健康を取り戻すことは可能だ。私は元気になれる」と信じたいことを信じることです。

これが希望を持つということです。

私の師匠であるカール・サイモントン博士は「希望を持ちつつ執着を手放すことが大切だ」とよく言っていました。

執着とは「こうあらねば、こうすべきだ、そうじゃないと人生が機能しない」という苦しい気持ちです。

仏教でも執着ほど人を苦しめるものはないと言われています。

対して希望とは「可能性の隔たりに関わらず得たい結果が得られると信じること、またはその信念」を意味します。

ここで言う「可能性の隔たりに関わらず」とは、例えば、この薬や治療法は何%の人に有効であるとか、生存率が何%であるとか、そんなことに関わらずという意味です。

サイモントン療法についてお話します。

サイモントン療法は米国の放射線腫瘍医・心理社会腫瘍医であるカール・サイモントン博士によって開発されたがん患者さんとそのサポーター(ご家族等)のためのヒーリングプログラムです。

近年ではがんに関わらず、また病気の有無に関わらず、ストレスを起因とする様々な症状に広く応用され、医療従事者のメンタルケアにも応用されています。

日本では文部科学省の研究プログラムにも採用されており、現役の医者が臨床に応用しています。

サイモントン博士は2009 年に旅立ちましたが、私は直接指導を受けることができました。

まるでサンタクロースのような優しい風貌で、時折、ゆるいジョークで周囲を和ませるユーモアのあるドクターでした。

(後略)

* 詳しくは是非DVDを観てください。

NPO法人いずみの会  会報168号(2018年3月発行)より

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NPO法人 いずみの会
 
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当会は、体験者が主体となってがん患者さんの克服支援をする非営利団体として活動をしています。お申込みいただきますと、資料と共に入会申込書と振込票を送付いたします。

折り返しご返送ください。両者がそろい、登録処理が終了した時点から、会員とさせていただきます。

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また、強制的に商品を販売する事もございません。尚、営業、興味本位による入会は、固くお断りしております。

入会金・年会費は理由のいかんに関わらず返金は致しかねますのでご了承ください。

ご入会のお申込みに先立ち、中山 武の著書をお読みいただき、がんに対する考え方をご理解ください。

また、ご自身でがんに打ち勝つ決心を固めていただきますようにお願いいたします。

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