からだの自然治癒力をひきだす食事と手当て 大森 一慧 (著)

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からだの自然治癒力をひきだす食事と手当て 新訂版

「すべての食べものは、陰と陽の力をもっている。それを正しく知り、症状によって選び、料理して食べたり手当てに用いれば、からだのバランスをととのえられ、生涯にわたってむりなく健康を維持できるのです」――。

長年にわたり東洋医学と食事の研究を続けてきた著者が、どの食材がどの症状に効くのか、それをどう使えばもっとも効きめを期待できるのかを、わかりやすく解説。 

もっと健康になりたい人におすすめのロングセラー

自然から離れたことが病気の原因

私たちのまわりには、さまざまな病気がとり巻いています。

ガンに心臓病、糖尿病といった生活習慣病をはじめ、アトピーや花粉症、エイズなどの難病はふえるいっぽうです。

また、冷え性、便秘、頭痛、ストレスなどを訴える人も多く、ほとんどの人がなにかしら不調を抱え込んでいます。

そういった意味では、現代ほど健康に関心が寄せられている時代はないかもしれません。

食べものにしてもマスコミが毎日のように、「OO成分がからだにいいことがわかった」「1日0グラムを食べなさい」という情報をタレ流しにしています。

でも、あまりにもいろんな情報が飛びかっていて、どれが正しいのか、何をどう食べたらよいのかわからない人がたくさんいるはずです。

いったい、どんな食事をとれば私たちは健康になれるのでしょう?

その答えは簡単です。自然の摂理に沿ったもの、気候風土に合ったものに食を戻せばよいのです。

たとえば大地が育んだ句のものには、からだがその季節に順応して、毎日をいきいき過ごせるように調整する力が自然とそなわっています。

いのちがはつらつと輝いているものを食べればよいのです。

世界の長寿固といわれながらも、日本にはなぜ、こんなに寝たきり老人が多いのでしょうか。

冒頭でもふれましたように、なぜ、からだや心の不調を訴えている人が激増しているのでしょう。

さらにいえば、子どもたちのいじめの問題や青少年犯罪が社会問題にまで発展していることも含めて、いまの食べものや食べ方がおおいに影響していることはまちがいありません。

ヒトの生理というものは百年単位でしか変わりません。

それなのに、日本の食のスタイルは戦後わずか数十年で激変してしまいました。

米を食べるとバカになる、といった根も葉もない学説が流布し、「タンパク質が足りないよ」と動物性タンパク質信仰におどらされ、ご飯と野菜中心の食事がパンや肉や乳製品などの欧米食にとって替わり・・・。

その結果、生活習慣病や欧米型のガンがふえたことは周知の事実です。

また、精製されたり化学薬品で処理された加工食品がふえ、甘いお菓子が氾濫したことが精神作用にまで悪影響を及ぼしていることも科学的に立証されています。

食から生活習慣病を予防

民族にはそれぞれ民族固有の食べもの、食べ方があります。

かつて日本にも、日本の風土に合った日本人の体質をささえる食文化が息づいていました。

ところが戦後、日本の食は急激に欧米化し、わずか数十年ですっかり食のスタイルを変えてしまっています。

こんなに短い期間で食べものを変えた民族は、世界広しといえども、日本だけでは?日本人は、民族が食を変えるとどうなるかという、こわい人体実験を買ってでているようなものです。

昭和三十三年、初めてインスタントラーメンが登場したのを皮切りに、続々とインスタント食品や添加物だらけの加工食品が台頭してきました。

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食卓の主役が穀物と野菜から肉や乳製品などの動物性食品にとって替わっただけでなく、食そのものの形態や中身が、いのちのある作物からいのちのない工業食品へと変わってしまったのです。

それと並行して、学校給食による昧覚の変化、食べあわせの変化が起きています。

ご飯からパンへ、みそ汁から牛乳へ、動物性食品も魚から肉・卵へ。

外食産業も盛んになり、おいしさだけを追求するグルメ食がもてはぞされるようになって・・・・

成人病が低年齢化し、生活習慣病と呼び名を変えたのは、食べものがいのちのないものにかわり、さらに毎日の食がハレ食、グルメ食になってしまったことが原因です。

少なくともこの急激な食の欧米化がガンやアトピー体質のもとをつくり、さまざまな生活習慣病の引き金になっているのは明らかです。

世界の最先端をゆく科学者たちはかなり前から、動物性食品や精白食品、食品添加物などが現代病に大きくかかわっていることを指摘しています。

学級崩壊や校内暴力、いじめなど、キレる、無気力、無感動の子どもたちが激増しているのも、食に問題があるからです。

ストレスを受けやすいからだも、じつは貧弱な食がつくりだしています。

いまこそ、食を見直し、食い改めるときです。

食べることで生かされているというあたりまえの事実を素直に受けとめ、食べものを自然にもどし、食べもののバランスをとることで、体質改善をしていきましょう。


食べもののもつ「陰陽パワー」に注目!身近な野菜や調味料を活用して、からだのゆがみや不調を自然に、自力で治しませんか。

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