体にいい塩とは何か
体にいい塩の基準とはいったい何なのでしょうか。
私は海水と同じミネラル分の割合を持つ塩を摂ることが、健康維持に適していると考えています。
多くの方はおそらく、海水とは塩化ナトリウム分がほとんどで構成されていて、その他にミネラルなどの成分が少量のみ存在しているというようなイメージをお持ちではないでしょうか。
とんでもない。
海水に含まれる塩の成分は、海の環境により若干変わるものの、塩化ナトリウム77.9%、塩化マグネシウム9.6%、硫酸マグネシウム6.1%、硫酸カルシウム4%という構成比で成り立っています。
これに加えて、様々なイオン類が含まれており、海水を乾燥して製造した自然塩であれば、それらの有効成分をそのまま摂取することができるのです。
そのいっぽうで工業的に作られた精製塩には、ほとんどミネラルが含まれていません。
成分比でいえば99.9%以上が塩化ナトリウムという構成です。
スーパーなどで塩を買うときには必ず商品パッケージ裏の成分表を見て、海水の成分バランスに近い値でミネラルが含まれている、ナトリウムのみで構成されていない自然塩を選ぶべきでしょう。
塩が不足すると脳卒中、心筋項塞になる
「塩を多く摂ると、高血圧になる」という説を信じている人は多いですが、「塩が不足すると、脳卒中や心筋梗塞になる」ことを認知している人はあまりいないように思います。
これはどのような人でも塩分が不足した場合には該当する内容です。
最近行われたインターソルト研究という研究で、塩の摂取を制限することで一般的に死亡率が高くなり、心臓循環疾患を引き起こすことになるという結果が出ました。
しかも、塩分の摂取量が少なくなればなるほど危険率は高くなるのです。
さらに健康な25歳から75歳の成人に対して行われたアメリカの国民栄養調査においても、心筋梗塞など心臓血管疾患による死亡率は、食塩摂取量の最も多いグループが最も低く、食塩摂取量が最も少ないグループが最も死亡率が高いという結果が出ています。
約21万人に対して行われたものなので、データの信ぴょう性はもちろん保証されています。
塩麹は手作りしよう
塩麹とは、麹と塩、水を混ぜて発酵させた日本の伝統的な調昧料です。もともとは、東北方面で作られていた三五八漬けという、麹で漬けた郷土料理の漬物がルーツであるといわれています。
麹そのものは野菜や魚を漬けるための漬物床として利用されてきましたが、2011年頃から様々な調理法に使える万能調昧料として人気になりました。
手作りした塩麹は、化学調昧料も無添加の子供にも安心して食べさせることのできる調昧料です。
合成のうまみ調昧料よりもずっと深い昧のする、自然派の万能うまみ調昧料を肉や魚、野菜など何にでもかけて昧わってみてください。
塩麹を作るときのポイント
•毎日混ぜること
•冬場は暖かい場所で発酵させること
1.乾燥麹または生米麹200グラムを塩と混ぜる
※塩入り米麹の場合には、塩を足さないように注意入れ、水をひたひたになる位加える
2.食品保存容器などの密閉できる容器に米麹を箸などで全体を混ぜたあとに蓋をするさらに全体が浸かる位に水を足してき混ぜる。
3.半日ほどすると米麹が水分を吸うので、蓋をして、このあとは1日1回かき混ぜる
4.冬季は暖かい部屋で1週間ー10日ほど、夏季は5日程度発酵させる。発酵が進んで水の色がべっこう色になり、甘酒のような香りになったら完成。
発酵が進んで塩の昧がまろやかになっている。
基本の使い方
野菜や肉、魚介類の総重量の約7~10%を使用します。多すぎると料理が塩辛くなりすぎてしまうので注意しましょう。
塩麹を素材に足すだけでうまみが増え、素材がおいしく、柔らかくなります。
「まずくて体に悪い減塩食」からおさらばしよう!減塩はいらない。いい塩をもっと摂ることが健康につながる。いい塩を選ぶ基準とレシピ付き。
長生きできて、料理もおいしい! すごい塩 | ||||
|