じつは危ない野菜 南 清貴 (著)

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じつは危ない野菜 (ワニブックスPLUS新書)

今の農業が抱える大きな問題

安心安全、そして、おいしい野菜を選び方、食べ方を知ることは、自分を家族を守ることにつながるのです。

日本の食卓は危機のさなかにある!

私と同世代か、それより年長の人であれば、「昔の野菜はうまかった」という話に実感を持ってうなずいていただけると思います。

若い人でも、ご両親やおじいちゃん、おばあちゃんからそんな話を聞いたことがあるかもしれません。つまり、昔といってもそれほど遠い昔のことではありません。

今生きている、人生がベテランの域に入りかけたぐらいの人たちが子供のころには、在来種の野菜は、仰々しく祭り上げるようなものではなかったのです。

身の回りに普通にある、ごく当たり前の食べ物でした。

それがわずか半世紀あまりの聞に、ここまで隅に追いやられてしまった。私はここに、深い悲しみと、強い危機感を覚えます。

それによって日本の食卓の豊かさが、根底から壊されてしまったのです。

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園内の種苗メーカーの中には、在来種の種を残そうとして頑張っている人たちもいます。今ならまだ、ある程度の種が残っているのです。

でもそういうメーカーだって、ビジネスをしているわけですから、在来種の野菜がこのまままったく売れなくなっていけば、どこまで頑張れるかわかりません。

あと10年もすれば、完全に消えてしまう可能性だってあるのです。

農家の中にも、在来種を作る意欲を持っている人がいます。効率至上、農薬ありきのF1種野菜作りを、全員が好んでやっているわけではないのです。

ただ、そうはいっても彼らも仕事ですから、買って食べてくれる人がいなければ、作ることはできません。

つまり、在来種が生き残れるかとうかは、消費者の意志にかかっています。

見た目は不格好で少し高いけれど、生命力が強くてとびきりおいしいこの野菜を、みなさんが買ってくれるかどうか、それ次第なのです。

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カット野菜がカットしているのは

現代人は野菜不足の人が多いと言われています。その自覚を持っている人も、たくさんいらっしゃることでしょう。

手軽に野菜不足を補えると考えて、コンビニエンスストアでパック入りの野菜サラダを購入したり、ファミリーレストランに行ったときに、チャンス到来とばかりにサラダバーでたっぷり生野菜を補給したり、なんてこともあるでしょう。

が、じつはそれ補給になっていないのです、残念ながら。

これらのカット野菜には、みなさんが期待するほどの栄養素は残っていません。それどころか、体に害になる可能性さえあるのです。

それは、野菜を殺菌・洗浄する段階で、次亜塩素酸ナトリウム(次亜塩素酸ソーダともいい、食品業界用語ではジアと呼ぶ)という危険性が疑われている物質の溶液が使われているからです。

厚生労働省の基準では次亜塩素酸ナトリウム200ppm(0・02%濃度)で5分間、または100ppm (0・01%)で10分問、浸漬させるということになっています。

次亜塩素酸ナトリウムは、食品衛生法上は加工助剤という食品添加物に近い扱いですが、その漂白剤のような強烈な塩素臭を消すために何度も水洗いされ、食品に事実上残留しないという理由で、添加物表示が免除されています。

しかし、常に必ず残留がないかどうかは確認できませんし、その残留性を指摘する研究もあります。

実際、みなさんの中にも、カット野菜を食べてなんだか塩素のような臭いを感じたことがある人がいるのではないでしょうか。

また、例えばビタミンCでいえば、100ppmの次亜塩酸ナトリウムの水溶液に1分間浸すと約3割が減ってしまいますし、水洗いを繰り返すことで野菜が持っている水溶性の栄養素はさらに流れ出てしまいます。

当然野菜本来の昧が抜けてしまうばかりか、食物繊維を摂ったぐらいの意味しかない可能性もあるのです。

このようなカット野菜は、扱う企業にとっては、野菜だけではなく時間もコス卜までもカットするわけですが、消費者にとっては、安全性と健康のカットとなりかねません。

不安に思われる方、野菜本来の味と栄養をいただきたいという方は、自分で買ってきた真っ当な野菜を適度に洗って食べることをおすすめします。

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