便利さと引き換えに低品質の油、食品添加物等の使用で健康は害されている。

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桜沢如一のコトバに学ぶ 第78回

表大なれば裏も大なり

最も便利なものは、最も不便なものです。例えば、超音速飛行機のようなものです。それは確かに遠距離を行くには便利ですが、大切な空間を狭くしてしまいます。

原子爆弾や水爆は便利なものですが、敵もそれを持っているとなると、それを使用しないという、あるいは廃棄するというような条約を作らなくてはなりません。

この秘密を知り、無を有に、無知を最高知に、無力を最大力に、無一文を億万円にする秘密、天国のカギを持っている者は、表より裏を、有用よりも無用を、完成よりも未完成を、強大な力より弱きを、大より小を、美より悪を(それらを反対にする可能性の故に)、愛する人になる事ができます。

「東洋医学の哲学」

年中無休で、早朝から深夜まで営業、日用品の殆どが揃う文字通り「便利」なお店「コンビニ」。

人気の弁当は和・洋・中なんでもござれの早い!

安い! お手軽! の三拍子。

しかしながら、その便利さと引き換えに、低品質の油、食品添加物等の大量使用で健康は害されている。

最近「保存料、合成着色料不使用」と安全性をアピールするところが出て来たが、その実情はペテンに満ちている。

今や、日本は食の安全性に厳格だというのは幻覚。

海外では広く禁止されている添加物が天下御免と使われているケースもある。

「コンビニ」と同様、「マクロビ」もまた外国では意味が通じない奇妙奇天烈な略称カタカナだが、日本で広く認知されることに貢献した。

しかし、同時に玉石混淆の情報が蔓延したとも言える。

「スマホ」と「原発」は、「表大なれば裏大」の真理を知るいい例。様々な機能を搭載させたスマホは非常に便利なものであるが、電磁波被爆やネット犯罪を激増させた。

原子力の平和利用と期待された原発は、スリーマイル、チェルノブイリそして福島の悲劇を生んだ。

TAO塾は新しい「原発」の推進派だ。

そのココロは原子力発電所ならぬ原始力発酵所。太陽・水・地熱という原始力。東洋医学・食養・自然農という原始力。

「遅い、小さい、不便」を愉しむ、コンビニからアンコンビニのスローエピキュリアンだ!

月刊マクロビオティック 2017年03月号より

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はたの たけし

1962年熊本県生まれ。

一般社団法人TAO塾代表理事・熊本大学特別講師。

修士論文のテーマは「食の構造的暴力と身土不二の平和論」。鍼灸学生時代、日本CI協会、正食協会にてマクロビオティックを学び、93年KushiInstitute勤務。

著書に「医食農同源の論理―ひとつらなりのいのち」「自遊人の羅針盤」など。