癒しのホメオパシー 渡辺 順二 (著)

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癒しのホメオパシー

ホメオパシーは、19世紀初頭にドイツ人の医師ハーネマンによって確立された療法です。

「健康な人に投与してある症状を起こさせるものは、その症状を治すことができる」という

〈同種の法則〉に基づくもので、植物・鉱物・動物から作るレメディー(薬)によって自然治癒力を引き出し、心身のあらゆる症状に対応することができます。

本書は、日本人医師で初めて英国ホメオパシー医学協会および英国ホメオパシー学会認定のホメオパスとなった著者が、自らの診療経験も交えてホメオパシー療法の全容をわかりやすく書き下ろした一冊です。

さて、ホメオパシーを一言で説明するならば、表に現れた症状を治すだけでなく、感情、精神を含めたその人全体のバランスを整える治療法であるといえるでしょう。

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したがって病気や症状の治療というより、人間そのものの治療ともいえます。

心身のバランスがなんらかの原因で乱れた場合、その乱れたバランスを治そうと自然治癒力が働きはじめます。

その自然治癒力が働いている過程が症状という形で現れるのです。これがホメオパシーの症状に対する考え方です。

つまり心身のバランスの乱れは症状という形をとらないと改善されないわけです。

その意味では、症状は悪いものでも忌み嫌うべきものでもなく、心身のバランスの乱れを整えてくれる一つの手段であると考えてもよいでしょう。

風邪をひいても、化学の薬を飲まずに自然に治した場合、風邪をひく前よりも体全体の調子がよくなっていることに多くの人は気づくはずです。

これは風邪という症状を通してそれ以前の心身のバランスの乱れを矯正できたことにほかなりません。

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ですから症状は本当はそう簡単には抑えてはいけないのです。

いわゆる西洋医学に代表される対症療法は、主に短期的なメリットの点から症状を抑えようとします。

対症療法ではとりあえず自に見える症状がおさまるので患者さんは喜びますが、実は心身の乱れはさらに深く複雑になってしまうのです。

このようにホメオパシーは薬の作用で治すのではなく、自然治癒力を利用するだけですので、基本的に副作用はなく、妊婦にも新生児にも安心して使えるのです。

ホメオパシーで使われる薬は植物、鉱物、動物といった自然のものからなり、現在では3000種類以上もあります。

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2OO年以上にわたる多くのホメオパスたちによる無数の実験的な経験と観察から、どの物質が、どういう心身の症状を引き起こすかがわかっており、患者さんの症状に合わせて、同じような症状を起こすものをごく少量投与していくのです。

ホメオパシーの特徴

ホメオパシー療法が、いわゆる対抗療法を中心とした西洋医学とどこが異なり、とういう利点があるのかについて簡単にまとめてみます。

 ホメオパシーは、肉体、精神、感情をも含めた患者さんの全体像をバランスのとれた方向にもってゆく。

そのため、症状や病気が治るだけでなく、感情、精神を含めて、心身の芯から健康になる。

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 ホメオパシーは、薬の化学的な作用で症状を治すのではなく、自然治癒力を刺激し、それにって症状を改善させるそのためその治療過程においては、ゆっくり作用する場合もあるが、あくまで自然で無理がない。

 ホメオパシーは自然治癒力を刺激するだけなので、基本的に副作用はなく、妊婦でも新生児でも高齢者でも誰でも利用できる。

 ホメオパシーは対症療法ではなく、病気の根本的な原因を解決する。その意昧では根本治療ともいえる。

そのため原則的には一度治れば対症療法的に薬を飲みつづける必要はない。

 ホメオパシーは症状さえあればいかなる疾患にも対応できる(肉体的であろうと精神的であろうと)。

そのため診断名、病名のつけられない奇病、不定愁訴にも対処できる。

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 ホメオパシーは患者さんの個性や主観といったものを重視する。そのため、その患者さん固有の性格、体質に応じたきめ細やかな治療が可能である。

 ホメオパシーは、かつての心の傷や、かつての肉体的外傷から生じた後遺症的な症状も癒すことができる。深い悲しみなども癒すことができる。

 ホメオパシー薬は、植物、鉱物、動物といった自然物から作られる。そのため環境に悪影響を及ぼさない。

 ホメオパシー薬は物質的には極微量しか使わない。よってコスト、資源、医療の節約にもなりうる。

癒しのホメオパシー
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