ホメオパシー入門 永松 昌泰 (著)

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ホメオパシー入門

ホメオパシーは、いわゆる「病気の状態をより良くする」ということ、もちろんそういうことをするわけなんですけれど、同時に病というのは、根本的には、デコボコから発しているわけです。

だんだん、何らかデコボコが埋められていって、より丸い、本来のその人の姿に近いそういう方向をめざしてゆく、そちらの方に進んでいく。

そうすると、さまざまなことがよりうまくいくようになったりとかするわけです。

そもそも病とは何でしょうか。病は英語でdis-easeと書きます。disは名詞の前に付くと「奪う」「除く」「剥ぐ」という意味になります。

easeは安楽・安心・安寧を意味しますので、安楽さが奪われた状態を意味します。

つまり、人間本来の状態は安楽・安が、何らかの事情によってその安寧を奪われている状態が病である、と池にポトンと石が落ちた時におこる波の話をしましたけれど、「病とは何か」ということについて、いろんな言い方が可能です。

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「病」というと、とてもネガティヴな、「健康」と反対の概念のように通常思ってしまうわけですけど、そういうことではなく、「病」の概念をもっと広げていくと、結局は「デコボコ」ということになるわけです。

さまざまなデコボコが、いろんな課題、いろんな問題を作り出している。

通常われわれが「人生上の問題」と言っているものは、もっと広い意味で言えば、「病」ということになります。

病という言葉を使うと何だか嫌な感じがするかもしれませんが、ある種の病というか、症状というか、表現というか、問題というものは、われわれの何らかの心身の不調和、デコボコが表現されたものなのです。

ですから、そういった課題に対して取り組んで、そしてそれがちゃんと解決されていくというのは、実は病が治っていくのと同じようなプロセスをたどるのです。

《ホメオパシーは非科学的?》

この、とてつもなく薄めるということに対して非常に否定的な見解を持つ人はたくさんいます。その理由はそれなりにわかりますね。

一分子も存在しないのに治癒力があるというわけですから、容易には信じられません。

さらには、物質を「非物質化」するとか、「霊魂化」するとまで言うわけですから、否定派の人たちは口をそろえて「非科学的だ」と言います。

では、そもそも「科学的」とは何でしょう?

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「科学的」と言うと、何か信頼できる感じがしませんか?たとえば「科学的に証明されている」とか「科学的に証明されていない」と言うとどんな感じがしますか?

たとえば、「科学的に証明されていない」と言うと、「そんなもの存在しない」という全否定的なニュアンスが感じられますね。

一方、「科学的に解明されていない」と言うと、「それは事実としては存在するけれども、まだそのメカニズムがわかっていない」という感じがしますね。

しかし、「科学的に証明されていない」と「科学的に解明されていない」は、一体どう違うのでしょうか?

これは、その人が肯定的な見解を持っているか否定的な見解を持っているかによって、意識的または無意識的に言葉を変えているわけですね。

みなさん、たとえば、物を放り投げたとしますと、いずれ落ちてきますね。では、なぜ落ちてくるのでしょう?どんな力が働いて落ちたのでしょう?

万有引力ですね。地球の万有引力と引っ張り合っていて、「重力」とも呼んでいますね。誰でも重力が存在するということは知っています。

単なる観念としてではなくて、日常的にその存在を受けて知っているわけです。

でも、なぜ重力が起こるのか、重力とは何なのか、ということはわかりますか?重力の正体とは?

たとえば重力を研究している人なら、この問いに答えられるのではないかと思うんですが、じつは「なぜ重力があるのか」ということについて、ほんのわずかでも答えられる人は、世の中に誰もいないのです。

現在の科学では確かなことは全くわかっていないのです。

「重力」と呼んでいる力があるということは、われわれは日常的に感じていますし、知っています。

また、実験をして、たとえばボールペンをどういう方向に、どういう角速度で、どれくらいの初速で投げ上げたら、何秒後には位置と運動がどんなふうになっているか、

ということはわかるんですけれども、根本的になぜそういうことが起こるのかという、本当のメカニズムについては全くわからないわけです。

重力の正体は全く見当がつきません。

重力場という時空のゆがみであるとか、グラヴィトンという重力相互作用を伝達する素粒子を仮説したりとか、さまざまな仮説が提唱されていますが、確かなことはまだ何もわかっていないのです。

ホメオパシーに関してもじつは全く同様です。

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「なぜ、ホメオパシーのレメディーは、こんなに薄めても効くのか?」ということについて、量子力学的共鳴であるとか、クラスター説だとか、さまざまな推測や仮説はありますが、確かなことは結局のところわかりません。

けれども、どういう人に、どういうレメディーを、どんなふうに処方すれば、どんなふうに良くなるか、ということはわかっています。

ちょうど、どんな物をどんなふうに投げ上げたら、どんなふうになるのかということがわかるように。

しかし、なぜ重力が働いているのかということが全然わからないように、ホメオパシーのレメディーが、そんなに薄めてもなぜ効くのかということは結局わからないのです。

つまり、科学的に証明されていません。

ちょうど重力のメカニズムが科学的に証明されていないのと同じように、です。

ただ、そういう場合、「重力は、科学的に解明されていない」と表現します。

「証明されていない」という言い方は普通しません。ホメオパシーもまた同様に、科学的に「証明されていない」というよりも「解明されていない」のです。

ですから、ホメオパシーのレメディーが効くのか効かないのかは、実際にやってみること以外に確かめる方法はありません。

試してみればよいのです。


やけどをしたときに冷やしてはいけないのはなぜ?「似たものが似たものを治す」というホメオパシーの基本原理をわかりやすく解説し、病の本質に迫る。

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