パンが危ないカラダが危ない 藤田 紘一郎 (著)

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パンが危ないカラダが危ない (英和ムック)

そのパン食では、 健康長寿を全うできない

健康のために肉を控え、魚、野菜をたくさん食べようと食生活に気をつかっている人も多いでしょう。

しかし、多くの人が気にしていないものに、“パン=炭水化物”があります。

食生活から炭水化物を減らすことは、難しいです。しかし、健康になるためによい炭水化物を選ぶことはできます。

注意したいのは、毎日何気なく食べているパンです。

多くのパンには、食品添加物をはじめ、グルテンやトランス脂肪酸など注意すべきリスクがあります。

主食は毎日摂るものです。健康寿命を全うするために、あなたは何を食べればよいのでしょうか。

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炭水化物は贅沢品・嗜好品だ

糖尿病、がん、心筋梗塞などの原因は、実は炭水化物の摂り過ぎと考えられています。

50歳を過ぎても若いときと同じようにパンやごはんなどの炭水化物主体の食事をしていると、自分のカラダで病気というツケを払わなければならなくなります。

そもそも、炭水化物というのは、脳とカラダのエネルギー源になりますが、それは30〜40代までのこと。

50歳を過ぎたら炭水化物はあくまでも副食にすべきものなのです。

あるいは、アルコールや甘味などと同様の贅沢品・嗜好品と考えたほうがいいでかというと、グルテンは小麦などの穀物からできるたんぱく質の一種で、これを消化するときに酵素が不足するために起こるものです。

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さらに、グルテン過敏症、小麦アレルギーなどの危険性もあります。

症状が軽いときはいいのですが、重篤な場合は、過敏性腸症候群が現れ大変な苦痛を強いられます。

日本の小麦自給率は14%で、ほとんどを輸入に頼っています。

ということは、遺伝子組換え小麦や残留農薬が入っている小麦を毎日食べている可能性も高く、それらの危険性も懸念されます。

炭水化物は贅沢品・嗜好品なのですから、毎食、パンやごはん、麺類を食べるのは炭水化物のあきらかな過剰摂取です。

朝食がパン食の人は、さらに注意。

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せめて食生活を日本の伝統食である玄米ごはんと味噌汁などを基本とする和食にする必要があります。

100歳まで健康で長生きするためには、食事全体の炭水化物を極力減らして、魚、肉、漬け物・納豆などの発酵食品、フィトケミカルを多く含む野菜を食べるようにしましょう

パンを食べると老いる・ボケる!?

あなたの身の回りに認知症の人はいますか。恐らく多くの人には身近な病のはずです。

2025年には、65歳以上の高齢者の3人に1人は、認知症もしくは軽度認知障害(MCI)とされています(厚生労働省・2015年)。

認知症患者が増えた原因には、高齢者の数そのものが増えたこと、寿命が延びたことなどとともに、その食生活などもあげられます。

戦後、欧米化に伴う食生活の変化のなかで、せっせと仕事に励んでいた世代が現在、高齢者となっています。

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忙しく働く合間に、日本の伝統食は減り、手軽な加工食品や流行のファストフードを食べる生活を送っていたのではないでしょうか。

また、パンの消費量が急増したのも戦後です。増しており、やはり原因は外食などが多い食生活です。

玄米や雑穀の代わりに、パンや白米など炭水化物過多の食生活を送った人たちの健康へのツケが、老化を加速させ、認知症の発症数の増加へつながっているとされています。

さらに小麦は米に比べ、食後すぐに血糖値が上がりやすい食品です。

糖尿病の有病者は、認知症になりやすいとの報告もあるため、血糖値を上げやすいパン食はより認知症リスクが高くなります。

パン食はトランス脂肪酸の宝庫

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パンにバターやマーガリンを塗る人が多いとは思いますが、多くのパンは作るときにもマーガリンなどがすでに使用されています。

マーガリンやショートニング、加工油脂には、「トランス脂肪酸」が含まれている可能性があります。

心臓疾患やがんなどの健康被害を引き起こすとされ、2018年以降に食品への添加が全面禁止とされると全米をはじめ、世界各国で使用禁止や含有量の表示義務などの措置がとられています。

しかしながら、日本における使用規制や含有量の表示義務は、現時点ではありません(2015年9月現在)。

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藤田 紘一郎 英和出版社 2015-10-22
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