生姜で「体温アップ」「免疫力アップ」「血液サラサラ」「体内浄化」
健康にも美容にもやっぱり生姜が効く!
生姜の効果でもっとも有名なのが「からだを温める」作用です。
30年以上前から気になっていたのが、診察している患者さんの体温が、以前に比べて低くなっていることです。
実際に、患者さんの体温を調べてみたところ、高い人でも36.2~36.3度で、ほとんどの人が35度台だったことに驚きました。
私が子どもだった頃の平熱は、36.8度といわれていたので、たった20年足らずで0・5~1度以上体温が下がっていることになります。
体温が下がるとさまざまな不調が現れやすくなります。
「痛み」「だるさ」「不眠」「むくみ」「便秘」「肩こり」「腰痛」「生理痛」「生理不順」など、ほとんどが「冷え」からくるものでした。
免疫力の主力をになっている白血球の働きは、体温が下がるほど低下します。
体温が下がる→白血球の働きが低下する→免疫力が低下する→体内に侵入したウイルスや細菌が増殖する→カゼを引きやすくなる
ポイント 生姜で白血球が増え、体温が上昇して免疫力がアップする!
白血球には、細菌やウイルスを直接攻撃するものもあれば、ウイルスを無力化するための抗体をつくり出すもの、さらに、それらをコントロールするものもあり、とても複雑なシステムでからだを守っています。
生姜のジンゲロールには白血球を増やす作用があるので、生の生姜をそのまま食べると免疫力を高めることができます。
さらに加熱してできるショウガオールの場合は、からだを温めることで免疫力を高めてくれます。
最近の研究で、白血球の活動が体温に左右されていることがわかりました。
白血球は体温が高いほうが活性化します。なんと、体温が1度上昇すると一時的に5~6倍にもなるといわれています。
冬は気温が低いので、体温も夏よりは低くなっています。
その結果、白血球の働きが低下して免疫力が落ち、感染症にかかりやすくなっていることを示しています。
生姜をとって免疫力を高め、カゼやインフルエンザはもちろん、ガン、アトピー性皮膚炎、花粉症などの病気を予防しましょう。
ほかにもいろいろ生姜の薬効
- 発汗・去痰を促す
- 咳を鎮める
- 解毒作用
- 鎮痛・消炎作用
- 胃腸の消化・吸収を助ける
- 胃潰瘍を防ぐ
- 吐き気を抑える
- めまい・耳鳴りを防ぐ
- 血液の凝固を抑制する
- コレステロールを低下させる
- 体内の酸化を予防する
- 強心作用がある
- 生殖機能を改善する
生姜にある400種類以上の成分がさまざまな効果をもたらす
生姜の種類とかしこい選び方
患者さんからよく聞かれるのが、「生姜はどんな種類がいいのですか?」
「乾燥させたもののほうが効果が高いのですか?」「外出先ではチューブ入りの生姜を使ってもいいのでしょうか?」といったことです。
まず、生姜力を最大限に活用するためには、基本的に生の生姜をおすすめしています。
しょうがには、収穫して間もない皮が白く辛みの少ない「新生姜」と、収穫してから2ヶ月以上自然乾燥させてから出荷する「ひね生姜」があります。
「新生姜」は生でそのまま食べたり、酢漬けにして食べるのに向いています。
「ひね生姜」は保存している間に水分が抜けているので、食物繊維が多く、皮の色が濃く、辛みや香りも強くなっています。免疫力を高める効果は、「新生姜」よりも高いとされています。
生姜を選ぶときには、全体的に太く、しっかりしていて、皮にハリがあり、傷のないものがおすすめです。
さわったときにブヨブヨしているものは、古いものなので避けたほうが無難です。
どの生姜にも、からだを温める作用がありますので、好みのものを選んでとるようにしましょう。生姜紅茶にはひね生姜がおすすめです。
生姜をとらないほうがいい人もいる
これだけ生姜の魅力をご紹介してきたのですが、残念ながらすべての人に万能というわけではありません。
もちろん、冷えによる諸症状に悩む人にとっては、ほとんどの悩みを解消してくれるすばらしい薬になります。また、食べ物ですから副作用の心配もありません。
基本的には、誰が食べても問題ないのですが、
- 体温が39・0以上あるとき
- もともと体温が高めでいつもほてっている人
- 皮膚や舌の赤みが強い人
- ひどい汗っかきの人
- 皮膚の乾燥がひどい人
- 頻脈(1分間に脈拍が100以上)、脱水症状、血便などがあるとき
このような症状があるときには、悪化させてしまう心配があるので、生姜をとることは控えましょう。
「あったか体質」になる冷え取り健康法 | ||||
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