パックや顆粒だけじゃ満足できない。だしの世界は意外に奥深い!
「だしがあれば、料理はシンプルになる」「時短になる」。
これまでいろんな料理本や雑誌の料理記事で何度も目にしてきたことが、ようやく自分の頭と舌で理解することが出来た。
シンプルになった分、日々のごはん作りにかかる時聞が確実に短くなったのがうれしい。
面倒なことをしなくても、手聞をかけなくても、本物のだしさえあれば、十分においしいごはんが作れるのだから。
舌が敏感になった
外食した際、塩分が気になるようになったのと同時に、うま味調味料を使っているかどうかもわかるようになった。
といっても、「あ、何か入っているな」という程度だけれど。
わたしは普段から、調味料も加工食品も、なるべく添加物の少ないものを選ぶようにしてだからといって特別神経質なわけではない。
でも、ハンバーガーチェーンならモスバーガー派だけれど、たまにはマクドナルドにも行く、という感じ。
「ファストフードを食べると頭が痛くなる」という人がたまにいるけれど、そんなことはこれまでに一度もないしそこまで敏感ではない。
毎日だしをとるようになり、昆布やかつお節の本物のうま味に舌が慣れると、人工的なうま味が添加されたものを食べたときに、舌が「あれ?」と違和感を覚えるようになったのだろう。
仕事が忙しい→外食やコンビニめしが増える→体にいいものが食べたい。
日頃からこのように思っている人は、とても多いと思う。こんなときこそ、だし生活が身についていると心にもいい効能があるのではないかと、わたしは思う。
冷蔵庫に昆布だしを常備しておけば、あたためて溶き卵を流し入れ、塩少々を加えればおいしいかき玉スープがすぐに出来る。
かき玉スープを作る気力がなければ、昆布だしをあつためて飲むだけでも、心がホッとするはずだ。
深夜に帰宅して「疲れたので何も食べずに寝たい。でも小腹が空いた」というときも、コーヒードリッパーでささっとかつおだしをとれば、部屋中に広がるおだしの香りに癒され、薄口一醤油をひとたらししたアツアツのかつおだしをゆっくり飲むと、罪悪感もなく、小腹も満たされるはず。
多忙すぎて生活が乱れがちな人ほど、だしをとって一息入れることで「体にいいことをしている」という実感が得られるのは間違いないし、「だしをとっている自分→やれば出来る!→心にも余裕が生まれる」という効果も、きっとあるのではないかと思っているがいかがだろうか。
だしをとるのは高くつく?
だしをとるのは、「面倒」「難しそう」という声と並び、「昆布やかつお節は高いから、毎日は無理」という声もよく聞く。
これは、かつお節と昆布が特別高いわけではなく、頼粒だしが安すぎるのだと思う。
パッケージをよく見ると、かつお節や煮干し、昆布や椎茸などの風味原料に加え、酵母エキスや調味料(アミノ酸)などでうま味を加えたり、でんぷん分解物、小麦たん自発酵調味料などの添加物や、だしが出たように見えるよう、カラメル色素が入っているものもある。
先に述べた通り、粉末醤油や塩などで味つけをしてあるものもある。
近所のスーパーでは、某有名穎粒だしが10グラム× 24袋入りで338円。対してかつお節は80グラムで284円。1リットルのだしを日15グラムのかつお節でとるとして、60円弱だ。
頼粒だしは1袋あたり14円。昆布は品質と値段がピンキリなので割愛するけれど、そんなに高いだろうか。たしかに、頼粒だしと比べると高いけれど、そもそも頼粒だしをこんなに安く作ることが出来るのは、添加物のおかげなのだ。
「なんでも無添加・無化調で」とこだわる人もいるけれど、このご時世、外食や加工品で添加物を完全に避けるのはまず無理で、神経質になりすぎると外で食べられるものがなくなってしまう。
という前提で話を戻すと、穎粒やパックのだしは、添加物のおかげで安く世に出すことが出来るわけなので、昆布やかつお節が高すぎるわけではないのだ。
わたしの実体験でいえば、自分でだしをとって料理を作り、1週間も経つと味覚が変わってくるのがわかる。
そして、とにかくおいしいので続けたくなるし、実際に続いている。
うま味たっぷりのやさしいおいしさで、体中に染みわたるという感覚ですっかり気に入り、頼粒だしに戻る気がしなくなった。
今、キッチンにはだしをとり始める前に買った穎粒だしがすっかり使われずに残っている。
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