黒砂糖は美容効果と健康増進効果が得られる

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森下敬一 『食べもの健康法』●黒砂糖

黒砂糖をせっけん代わりに使うと、アクが汚れた皮脂を取り除き、粘質が毛穴の奥の取れにくい汚れをおびき出し、さらに、色素の沈着を防いで色黒、シミ、ソバカスを治すので心からアカ抜ける。

だが、黒砂糖は、このように化粧品としてだけ使うのは、本当はちょっともったいない。

上手に食べれば、もっとすばらしい美容効果と健康増進効果が得られるからだ。

黒砂糖のひとかけらを含むと、独特の風味が口いっぱいに広がる。

それは粗蛋白、ビタミンB群、ミネラルなどの有効成分が混然一体となってかもし出されるもの。

いうまでもなく、黒砂糖の主体は糖分。だが、その糖を代謝するのに必要な物資をすべて含んでいるので、白砂糖のような害はない。

すなわち、肥満、胃腸機能の減退、カルシウム欠乏、催奇形性(奇形児を生む危険性)などの実作用は全く表れない。それどころか、黒砂糖には数々の薬効がある。

まず、黒砂糖は消化が早く、すみやかにエネルギー化されるので、消化不良気味の人、病気上がりの人、風邪を引きやすい人などの体力補強食品となる。

太平洋戦争のとき、空軍は、黒砂糖の粉末を非常食用として携帯していたくらいだ。

またカルシウム、鉄、ナトリウムなどがたっぷり含まれたミネラル食品だ。最大の特徴はカルシウム含有量が甘味食品ではズバ抜けて多いこと。100g中に293mgも含まれている。

白砂糖はせいぜい15~20mgにすぎない。

だから黒砂糖を1日15gずつぐらい摂っていると、45mgのカルシウム補給が維持できる。これは大変に効率のよいカルシウム源といえる。

カルシウムをしっかり摂っていると大脳による感情のコントロールがうまく行われるようになり、イライラやヒステリーも治る。

ビタミンB群は、糖代謝を正常化するから、胃腸粘膜の抵抗性を強め、自律神経の失調を治し、肥満を解消する。

ジアスターゼなどの酵素も、黒砂糖には含まれる。このため、消化を促進するとともに、便秘を防ぐ。

白砂糖が腸の働きを減退させて便秘を起こしやすいのとはえらい違い。

同じ甘味食品でも、自然性を持つ食品とそうでないものとでは、このように、われわれの生理に及ぼす影響はまるで違ってしまう。

いま、一般に売られているものには、フィリピン産、台湾産、沖縄産などがあるけれど成分組成がよく薬効の最もすぐれているのは、沖縄産の黒砂糖だ。

ただし、黒砂糖も多食すると、代謝のバランスを崩すことになるから、1日30g程度にとどめたい。

■凍み豆腐のあべ川

(材料)4人分

・凍み豆腐(高野豆腐)・・・4枚
・くず粉・・・大さじ1
・ごま油・・・1カップ
・水・・・1カップ
・黒砂糖・・・大さじ1
・自然塩・・・少々
・小麦胚芽・・・大さじ4
・麦こがしまたはきな粉・・・大さじ2

(作り方)

①凍み豆腐は熱湯に浸し、十分にもどしてしぼっておきます。

②凍み豆腐にくず粉をまぶし、揚げ油でカリッと揚げます。

③水、黒砂糖、塩を煮立てて②を入れ、落としブタをして煮含めます。

④小麦胚芽、麦こがし、塩をよく混ぜ合わせ、③を冷まして、まわりにまぶします。

■チンピン

(材料)

・小麦粉・・・1と1/2カップ
・きな粉・・・1/3カップ
・黒砂糖・・・大さじ1
・自然塩・・・少々
・ミネラル水・・・1と1/2カップ
・ジャム・・・適宜
・植物油・・・少々

(作り方)

①小麦粉、きな粉、黒砂糖、塩と水を合わせて、溶いておきます。

②圧手のフライパンを熱し、油を敷いて、①を流し、両面を焼き、ジャムを芯にして巻きます。

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森下敬一 (もりした けいいち) 医学博士

お茶の水クリニック 院長 千島・森下学説『腸管造血』提唱者

東京医科大学卒業後、生理学教室に入り、血液生理学を専攻。千葉大学医学部より学位授与。

新しい血液性理学を土台にした自然医学を提唱し、国際的評価を得ている。

独自の浄血理論と、玄米菜食療法で、慢性病やガンなどに苦しむ数多くの人々を根治させた実績をもつ自然医学の第一人者。

著書に「血液をきれいにして病気を防ぐ、治す 50歳からの食養生 」「ガンは食事で治す」など約80冊がある。

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