病気が治る人の 免疫の法則 福田稔 (著)

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病気が治る人の 免疫の法則

薬でも、手術でもない。自分の力で、自分を治す。うつ病、脳梗塞から再起した免疫学専門医が、いま苦しむ人へ絶対に伝えたいこと。

第5章 私をうつから生還させた実践メソッド より

旬のものを食べ小食に徹すると、心が落ち着き、体が軽くなる。

4章で述べたように、うつでどん底状態の私に「体に溜まった毒をどんどん出していけば、、治るからだいじようぶだよ!」と励ましてくれたS先生は、治療だけでなく実際の生活の中で、「毒出し」をしていくポイントもたくさん教えてくれた。

それらを実践するなかで、自分なりの工夫を加えたりしながら見出した実践メソッドをここでご紹介したいと思う。

うつ当時の私は、とにかく体が冷えていた。そして、この冷えは体に溜まった毒による症状ということだったので、私のやり方は「冷え=体の毒」を取り除いていくことを念頭に行ったものだということも、参考までに付け足しておきたい。

玄米を食べる

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「玄米を食べなさい」とS先生から初めて言われたときは、正直言って「なんでそんなまずいものを」と思ったものである。

実際、食べはじめのころはボソボソとしてあまりうまいものとは感じられなかったが、うつを治すためには仕方がない。

米どころの新潟で生まれ育った妻にはなおさらこたえたようで、
「あんまりおいしいものじゃないわねえ・・・」と気乗りしない様子だった。

しかし、私を治したい一心で玄米食に付き合い続けていた。

みかねた娘が、玄米をおいしく炊くための方法を妻に伝授したらしい。圧力釜で玄米を炊くようになってからは、米がモッチリとして格段においしくなった。

次第に玄米に慣れてくると、今度はその歯ごたえのある食感がないと物足りなく思えてくる。たまに白米を食べると、「あれつ」と感じるくらい物足りないのだ。

我ながら、この変化には驚いた。私はこうして、うつ病が治るまでは、できるだけ朝・昼・晩の三食のうち二食は玄米を口にするようにしていた。

すると、頼りなかった自分の体に何か「芯」のようたものが芽生え、萎えた気力が復活する手応えを感じるようになったのである。

それは、以前のように「俺がやってやる!」と意気盛んに叫ぶような攻撃的なやる気というよりは、落ち着きながらもしっかりと前進していける、より腹に力の入った状態というようなものだった。

旬のものを食べる

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野菜でも果物でも、魚でも、すべての食べ物にはそれらが最もエネルギーに満ちた「句」が存在する。

コンビニ弁当や、飲み会ばかりではついつい忘れがちになる、こうした季節のものを食べていくことで、体のなかには食べ物の持つみずみずしいエネルギーが入っていくのである。

東洋医学の陰陽論では、ニンジンやゴボウなどの根菜類は「体を温める作用」食品、ほうれん草などの葉物や夏にとれるキュウリなどは「体を冷やす作用」の食品に分類されるという。

果物は、ほとんどが「体を冷やす作用」のものに入っている。

S先生からも、「サラダは体を冷やすから食ぺちゃだめ。果物もね。食べていいのは、体を温める根菜類だよ」と言われていた。

確かに、理屈の上ではそうなるし、体を冷やせばますます元気がなくなることは目に見えていた。とはいえ、根菜しか食べていけないと言われてもなんだか味気ない。

そこで私は、理屈抜きに本来の「旬」のものを味わって食べることにした。

春に収穫された野菜に宿る、若々しいエネルギー。夏野菜には、暑い一日が終わった夜のひとときに感じる、ふと和ませるような涼やかさがある。

秋の収穫物は、ホッコリとした温かみが食欲をそそるし、冬は冬でドーンと地に根付いた力強さが頼もしい。

こうした経験から思うのは、陰陽理論、あるいは食養の一環「生野菜はぜったいダメ」とか「体を冷やす食品は一切食べるな」という考え方もまた、ある意味不自然ではないかということである。

確かに、寒い冬にサラダばかり食べていたら体は冷えるに決まっているし、冷えやすい人が果物ばかり食べていたら、ますます体が冷えて体調にも影響を及ぼすかもしれない。

あれがいけない、これがいけないと頭ごなしに考えるよりは、「体の感覚」あるいは「本能」のようなものに従っていけば、そのときそのときに自分の体にとってふさわしいものを口にするようになるはずだ、と私は考えている。

その指標の一つが「句」のものを食べることである。

小食に徹する

S先生は、食事の仕方についても、

「朝飯なんか、食べちゃだめだよ! 朝は排池の時間なんだから、朝から食べ物をドカドカ入れちやったら、本来の排泄が滞るでしょう。

そうすると、毒も滞っちゃうからね。朝は固形物なしの液体だけで済まして、それでも排便があるのが理想だから」

と話しており、食事の量も、

「食べすぎは毒の素! 食べないほうが、毒は抜けやすくなるんだから。おとうさんがいま食欲がないのは、体から毒を出すための正常な反応なんだよ。無理に食べる必要はないから」
と、力説していた。

長年の習慣から朝食をやめることには抵抗があったので、以前より量を減らし、前述のとおり玄米ごはんと味噌汁、句の野菜、焼き魚少々程度の一汁三菜の朝食をとるようになった。

すると、確かに体が軽く、キレもよくなったのである。


「爪もみ」で有名な著者が初めて語る自身の免疫体験。心筋梗塞、脳梗塞、うつ病から軌跡の復活をとげた経験から見つけた「免疫の法則」とは!?

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