治す医者か、ごまかす医者か―絶対あきらめない患者学 小澤 博樹 (著)

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治す医者か、ごまかす医者か―絶対あきらめない患者学

■医師の本当の役割とは

現代医学の治療法では病気を根治させることが難しいにもかかわらず、それをつづける医師たち。

「どうして治すことにもっと力を注がないのか?」

最も障害の多い道に挑む医師が、現代医学に警鐘を鳴らし、“現代医学の真実”と“未来医療のひとつの形”をご紹介します。

早期発見、早期治療の落とし穴

機械文明や物質文明が発達するのと並行して、現代医学(西洋医学)も人間の体を機械と同一視するようになっていった。

機械が故障すれば、その故障した箇所を修理したり、部品を交換することによって、機械にその機能を回復させるがごとくに、現代医学も人間の体を機械に見立て、人間が病気になれば障害をおこしたとみなされる臓器にターゲットを絞り、この部分のみを修理すれば病気は治るものと誤解している。

機械では部品の交換や修理で事足りるが、人体ではそうはいかない。

たとえば胃ガンの場合、病巣とみなした胃を切除しさえすれば病気は治るという単純な考えから、現代医学はガンの早期発見、早期治療が重要であると説く。

しかし、いくらガンを早期発見し、これを早期に手術療法で、その臓器ごと取り去ったとしてもガンは治るはずもなく、またいつか再発してくる。

個々にさまざまな機能をもつ臓器が寄り集まり相互に作用しながら、全体としての機能や物理的なバランスを保ち、一個の人体を形成しているのである。

そこからひとつの臓器を取り去ってしまえば、全体のバランスは崩れ、免疫力も低下し、より一層病気が悪化していくことになる。

また、現代医学ではガンの成因として、正常な細胞が何らかの原因で遺伝子を傷つけられたり、突然変異を起こしてガン細胞に変わるとしている。

そして、健常人でも一日数千個のガン細胞が発生するが、人体のもつ免疫機能が働いてガン細胞を消滅させる。

しかし、その免疫機能が低下したり不全に陥ると、ガン細胞は増殖し、肉眼で確認できるほどのガン腫瘍病巣を形成すると言っている。

そうであるのなら、なぜ、免疫機能を向上させるような治療法は行なわず、反対に免疫機能をますます低下させるような、化学療法(抗ガン剤の投与)や放射線療法、手術療法を推進しようとするのか理解に苦しむ。

単なる無知なのか、あるいは馬鹿か、あるいは利権の維持なのか?

その真意は定かではないが、とにかく、言っていることとやっていることが大きく矛盾している現実がある。

むしろガンを早期発見したとしても、手術療法や化学療法、放射線療法などせずにそのまま放置しておいたほうが患者はより長生きできるはずだ。

病んでいるのは現代医学だけか?病人の側に問う

ガンをはじめすべての病気は、人体の酸化現象ととらえることができる。

つまり、人体を構成する六○兆以上の細胞の―つひとつの酸化状態を改善しないかぎり、ガンは治らない。

反対に現代医学は、手術により人体を切り開き、本来空気に触れてはいけないはずの内臓器を空気にさらし、これを酸化させ、また術中には酸化力の強い麻酔剤の投与や輸血を行なう。

おまけに手術によるダメージから回復した患者の体に、これまた酸化力の強い抗ガン剤の投与や放射線を浴びせかけるのが一般的なコースメニューとなっている。

手術を受けた患者が手術のダメージから回復したとき、患者は、ガンが治ったかのごとくに錯覚をおこす。

確かに手術創は時間がたてば治癒する。しかし、ガン自体は治癒していない。

ましてや、担当医や執刀医から「手術は無事に終わり、ガン病巣はきれいに全部取れました」などと言われれば、患者は、手術によってガンは治ったものと思いこむのである。

しかし、現代医学ばかりを非難するのは片手落ちというものだ。

冬にスイカが食べたい、虫のついた野菜は嫌だという消費者がいるかぎり、農薬を多投する生産農家がなくならないのと同様に、病人の側にも大きな責任がある。

肉は高級蛋白で栄養があり、砂糖は疲れを癒すという屈理屈をこねながら、これを大食らいする。

また食物が農薬で汚染されていようが、有害な派加物が混入されていようが、それらを当然のごとく食べる。そこには人間としての理性など感じることはできない。

これら肉、牛乳、卵、砂糖、白米、農薬、添加物などを摂取すれば、人体は酸化し、発病、発ガンすることは必至である。

刹那的で快楽ばかりを追い求める生活を好む現代人は、日常これらの食材による食生活に中毒し、それによって発病すれば、これまた刹那的な対症療法、インスタント療法である現代医学的治療に身を委ねるばかりである。

挙旬の果てに、「あの医者が、あのときガンを見落としたから、こんなに病気が進んでしまった。どうしてくれる」とか、「もっと大きな病院に行って、しつかりとした治療を受ければよかった」などと自分のことは棚上げし、責任転嫁をする。

病気は天から降ったか、地から湧いたか分からないくらいに唐突に出現するものではない。

病気の意味するところを病人側も医療関係者側も理解できないのであれば、今後も病気は増えつづけていくだろう。

現時点では三人に一人がガンにより死亡しているが、二○一五年には二人に一人がガンで死亡すると予測されている。

年々増えつづける日本人のガン死亡率だけを見ても、現代医学的治療が無効であることが分かるはずである。

病気をつくりあげた原因は、その病人自身にあり、また病気を癒すことができるのも、その病人自身にしかできないということを覚えておいてほしい。

自分が種を蒔いて育てた結果を刈り取るのは自分自身でしかない。また医者も、病気を治せるのは専門家である医者をおいてほかにない、などとぃった傲慢な考え方は捨て去るべきだ。

病気を癒せるのは、あくまでも病人本人であり、その個人のもつ自然治癒力を活性化していくしかないのである。

病気は、自分がつくりあげたものであると気づける人ほど病気癒しは容易だ。

反対に病気の原因を他人やストレス、または社会環境やバイ菌のせいにするのであれば、病気は治ることはないし、むしろ病気は治るべきではない。

病気とは、自分がいままで過ごしてきた生き方のまちがいに気づかせてくれるために存在しているのだから。

これを受け入れ、病気に感謝すべきなのだ。病気であることを恨んだり、ひがんだりもすべきではない。

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