原子力発電所は、原爆工場である!
私たち日本人は、原子爆弾と原子力発電所は全く別物であると認識している。否、認識させられている。核反応を原子力と訳し、核燃料を原子燃料と呼ぶ。英語ではどちらも
「nuclear(ニュークリア)」である。これほど詐術的な言葉使いはない。なぜこの狭い日本に54基もの原子炉が林立しているのか。
本書では、日本に原爆工場を持ち込んだ人間達を追跡する。彼らは普通の人間ではない。
カネのためには人命を犠牲にするのも厭わないマフィア的人間である。そう、彼らは「原発マフィア」なのであり、日米の原発マフィアは利権という黒い絆で結ばれている。
ロード・ロスチャイルドの野望
私はまず、ヴィクター・ロスチャイルド(1910ー1990)について書くことにする。
どうしてか?彼こそが原発マフィアの中でも最も大きな力を持っていたからである。
しかし、いかなる原爆の本を読んでも、日本を問わず、欧米においても、一行たりとも全くその姿を見せたことがない。
彼は闇の中にほぼ完全に隠されている。
しかし、彼こそが原子爆弾を、そして原子力発電所を創造した男なのである。
1937年、ヴィクター・ロスチャイルドの伯父のウォルターが死去した。
ヴィクターの父親はすでに死去していたし、ウォルターに嫡子がいなかったので、ヴィクターは第三代のロスチャイルド男爵を継承した。
この爵位により、ヴィクターは自動的に英国の上院(貴族院)議員となり、ロスチャイルド家の当主の地位を得た。
二十七歳の、若きロード(卿)・ロスチャイルド(以下、ヴィクターとする)の誕生であった。
原子爆弾を製造すべく、アメリカは「マンハッタン計画」を立てる。
この計画は、1989年8月2日に、アルバート・アインシュタインがフランクリン・ルーズヴェルト大統領に書簡を送って、原爆製造にアメリカが着手するようになった、というのが現代史の定説とされている。
しかし、ヴィクターこそが原爆製造の主役であることは全く知られていない。すべてが謎につつまれている。
ドイツのIGファルベンとイギリスのインペリアル・ケミカルズが金属カルテルを結んでいることは書いた。
この両社はロスチャイルド家、すなわち、ロード・ロスチャイルドであるヴィクター・ロスチャイルドが支配していた。
特に、IGファルベンは、化学産業においても、鉄鋼の生産においてもドイツ最大であった。
1939年には、その生産量(化学・鉄鋼の面において)は劇的に増加した。ドルがアメリカから大量に流れたからである。
このIGファルベンが製造したチクロ・ガスがヒトラーの手に渡り、ユダヤ人絶滅(?)のために使用された。
ヴィクター・ロスチャイルドの指示どおりであった。
読者はユダヤ人がユダヤ人を殺すのかと疑われるかもしれないが、これがユダヤ人の方策である。
犠牲者をつくり、それを利用するというわけである。
第二次世界大戦墨が始まった当時、ヴィクターはMI5(英国軍事諜報部第五部) の危機監理官であった。
彼はイギリス軍の核兵器開発の秘密研究所に自由に出入りできた。
そこで彼は、最新の核に関する情報を集めた。そして、シラードの特許の件を知った。
彼は原爆製造が可能であることを知り、イギリス政府を動かした。そして、米国のOSS(戦略事務局。CIAの前身)に近づいた。
OSSはヴィクターから防諜資料を貰い受けた。アメリカはヴィクターに特殊名誉勲章を授けた。
イギリスはジョージ鉄十字勲章を授与した。後に、トルーマン大統領もヴィクターのアメリカ軍への貢献を表彰した。
ヴィクターは何を狙っていたのか。
シラードの原爆製造の構想を誰よりも早く知ったヴィクターはチャーチル首相を動かし(チャーチルはロスチャイルド家の使用人であった)、「チューブ・アロイズ計画(管用合金計画)」を作らせた。
1941年10月、ヴィクターは管用合金管理委員会に入り、核兵器開発の全過程を監督した。ヴィクターの支配するインペリアル・ケミカルズが原爆製造の中心となった。
ヴィクターとアメリカのOSS(後のCIA)との関係については少しだけ述べた。
ヴィクターはケンブリッジ大学時代に「使徒会」なる秘密結社に入った。
ヴィクターはガイ・バージェス、キム・フィルビー、アンソニー・ブラント、ドナルド・マクリーンを誘い、「ケンブリッジ五人組」のホモ組織をつくり、そのリーダーとなった。
ヴィクターは仲間の彼らをソ連のスパイに仕立てあげた。原爆の開発過程が具体的に進行していくにつれ、彼らはその機密情報をソ連に流していった。
ついに原爆が完成して、広島と長崎に落とされた後も、彼ら五人は原爆の重要情報を流し続けた。原爆の情報だけではない。
数多くの機密がヴィクター・ルートでソ連に流された。
この事実はマーガレット・サッチャーが首相の時代、ヴィクターの行状として明らかになる。
ヴィクターはどうして原爆情報をソ連に流し続けたのか。彼がソ連を支配していたからであ
る。
ニキータ・フルシチョフが首相を退任後、『フルシチョフ回想録』を書き残したが、その中で、「スターリンがよく、『御主人様』という言葉を使っていた」と書いている。
間違いなくヴィクター・ロスチャイルドを指している。
さて、ヴィクターは、「原発マフィア」を準備したのである。
アメリカとソ連に原爆(水爆)闘争をやらせると同時に、原子力発電を視野に入れたのである。
シラードがイギリス海軍に特許を申請し受理されたことは先に書いた。そのとき、シラードは次のように海軍の連中に語ったのだった。
「原子からエネルギーを発見し、爆弾のみならず、電気をもつくれるし、自動車、飛行機、エ場も、この核分裂のエネルギーで動かせる」
シラードの狂気と誇大妄想を真剣に考えぬいたヴィクターは、原子力の無限の可能性を追求することにした。
実名で暴く、原発マフィアの黒い絆
いかなる重大事故があろうとも、国際金融マフィアが完全に支配する原子力発電所の新設は続けられる。
日本はもし、静岡・浜岡原発で事故が起きたら、国家として成り立たなくなる。
だが、この期におよんでも東芝も、GEと組んだ日立も、フランスのアレバと組んだ三菱重工も原発を世界中に造ると意気まいている。
世界が放射能で滅びようとも、ロスチャイルドを頂点とする原発マフィアや、巨大利権に食らいつく和製・原発マフィアの群れは、かえってそれを願っているのかもしれない。
私たちに日本人は大変な時代に生きている。
そして何も知らされずに、ただひたすら、世界の善意なるものを信じている。「がんばろう日本」と念じているだけでいいのだろうか。
ヒロシマ、ナガサキ、そしてフクシマ…、日本人の命を、カネで売った日本人がいる!憤怒と慟哭で綴る原子力暗黒史。
黒い絆 ロスチャイルドと原発マフィア | ||||
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