タイトル:からだの自然治癒力をひきだす食事と手当て[放射能対策編]
放射能に対処する食事というのは、本来的にはないと考えます。
食事と生活によって自然治癒力や免疫力を高めることが、放射線による遺伝子破壊を防ぐいちばん大事なことだと思うのです。
放射線が陰性であるとわかると、「食事を陽性にして、陰に対抗しよう」と考えがちです。
とくに、福島の原発事故の直後に、「長崎原爆投下の際、爆心地から1.4kmの聖フランシスコ病院では、塩気の強い玄米むすびとみそ汁の食事で、70名に原爆症を出さなかった」という、
秋月辰一郎医師の情報をネットなどで得た人は、必要以上に塩分の強いものを多くとったようです。
確かに、一時はそれも有効に働いた人が多かったかもしれません。
けれどそのあともずっと、「圧力鍋で炊いた玄米ごはん、濃いみそ汁、根菜や海藻をしょっばく煮しめたおかず」といった陽性寄りの食事を心がけていたために、かえって調子を悪くした人もいたのです。
これは、その人の体調に陽性ぎみの食事が合わなかったということです。ここで、陽性な食事と陰性な食事がどんな内容なのか、まとめてみましょう。
陽性な食事
●塩分の多い料理(濃い味の煮ものや、つくだ煮、しょっぱい漬けものなど)
●加熱をしっかりしたもの(生のものではなく、よく火をとおしたもの)
●時間をかけた料理(長く煮たもの、長時間漬けたものなど)
●圧力をかけたもの(圧力鍋で炊いた玄米ごはん、おもしをのせて漬けたたくあんなど)
●乾燥させたもの、炭化したもの(乾物や干物のように、素材から水分を抜いたもの、おこげのように炭になっているもの)
陰性な食事
●塩分が少ない料理(ゆで野菜、蒸し野菜、あっさりとした味の煮もの、薄味の漬けものなど)
●加熱していないもの(サラダ、生野菜のあえもの、浅漬けなど)
●時間をかけていない料理(サッと煮た煮もの、サラダ、あえもの、浅漬けなど)
●圧力をかけていないもの(圧力鍋を使わない料理、おもしをのせない漬けものなど)
●水分を多く含むもの(水分の多い素材を使った料理、汁もの、スープ料理など)
中庸の食事を基本に
原発の事故以来、陽性寄りの食事を心がけて体調をくずした人は、はたしてその食事をおいしく食べることができていたのでしょうか?
この「おいしい」「おいしくない」という感覚は、体をととのえていくうえで非常に大事です。
頭で「こうしたほうが体にいいだろう」と考えて作った陽性な食事をいやいや食べている人が、けっこういるのですが、それは、「おいしくない」という声を無視していることになります。
困るのは、体に合っていないのにおいしくいただけるというケースです。
こういう場合、本人の感覚に頼って食事を選択するのがむずかしくなります。では、どうしたら自分にとって陽性すぎる食事かどうかがわかるのでしょうか。
それは、体が出すサインを見逃さないこと。本人にとって陽性すぎる食事、または陰性すぎる食事をとった場合、次のような現象が起こるので、注意してみてください。
陽性過多の食事のあと、すぐに出る現象
●のどがかわく
●体が熱くなる
●ジュースを飲みたくなる
●パンを食べたくなる
●甘い菓子を食べたくなる
陽性過多の食事のあと、しばらくして出る現象
●むくみが出る
●便秘になる
●熱が出る
●夜中にトイレに起きる(あまりにも陽性すぎると、夜中の尿の回数が多くなる)
●体の右側のどこかに痛みやかゆみが出る
同様に、陰性すぎる食事をとった場合に起こる現象もあげておきましょう。
陰性過多の食事のあと、すぐに出る現象
●眠くなる
◆体がだるくなる
●体が冷える
●しよっぱいものを食べたくなる
●温かいものを食べたくなる
陰性過多の食事のあと、しばらくして出る現象
●便がゆるくなる(あまりにも陰性すぎると、下痢になることも)
◆昼間の尿の回数がふえる
●体の左側のどこかにしびれやマヒが出る
食事が陽性すぎても陰性すぎても、体に変調をきたすことがおわかりいただけたと思います。
日常的に放射線を浴びているからといって、症状が出ないうちから予防的に陽性な食事を心がけていると、このように体のバランスをくずしてしまう人もいると思います。
だから、「放射能の影響下でも、基本になるのは中庸の食事」と考えてもらうといいでしょう。
体は中庸な状態でいると、いちばん自然治癒力が高まるのですから。
タイトル:からだの自然治癒力をひきだす食事と手当て[放射能対策編] |
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