砂糖、塩、油は、お酒やたばこ、ドラッグと同じくらい中毒性を持つ…!
脳にすり込まれた「砂糖」への快楽を断てば、100歳まで「美しく、健康」でい続けられる!
精製された「砂糖」、「塩」、「油」…かつて、人類はこれほどまでに脳に直接的に快楽を得られる食べ物を手に入れたことはありませんでした。
そして、近年の研究で、これらの食べ物が一般に「麻薬」と呼ばれるものとまったく同じメカニズムで脳に快楽を与えて、体に刷り込みを与えていることが明らかになってきています。
砂糖、油、塩の中毒から抜け出すことは、単なる美容や、個人の幸せという観点からだけでなく、人体の健康上の必須課題であります。
「白米がおいしいから、穀物や玄米は食べたくない」
と主張される患者さんが多いことに驚きます。
穀物や玄米にも炭水化物は含まれています。
栄養素のバランスで考えると、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれている穀物や玄米のほうがいいことは明らかなのですが食べる前から拒否反応を示す患者さんが多いのです。
そして、それらの方が口をそろえて主張するのが、「白米が美味しいんです」という表現です。
ほとんどといっていいほど、この表現が出てきます。
逆に、どうしておいしいのか、白米の何が好きなのかなどという、「おいしい」以外の形容詞が出てこないのです。
これに気がついたとき、白米を求める人たちと、中毒でアルコールやタバコを求める人たちが重なって見えました。
こうした人々を私は「白米原理主義」と呼んでいます。
そして、白米原理主義の方の特徴は、コカインなどのドラッグ中毒の症状ととても似ているのです。
例えば、コカイン中毒の患者さんは、コカインがどうしていいのか、何がいいのかを考えたり、いったりしません。
ドラッグ中毒の患者さんの特徴は、「コカインが欲しいから続ける」というだけです。
「好きだから、気持ちいいから、欲しい」ただ、それだけを考えて欲しています。
日本人の「9割」は砂糖中毒!?
砂糖をはじめ、マイルドドラックについては、一般の人は「ドラッグ(麻薬)」だという認識がありません。
だから、好きなだけ食べて、気がつかないうちに中毒に陥っています。
・「イライラしたときには甘いものが食べたくなります」
・「チョコレートを食べると落ち着くので、つい手が伸びてしまします」
・「ケーキが食べたいと思ってがまんができなくなり、買いに走ってしまいました」
・「仕事帰りにはコンビニエンスストアでスイーツを買って帰ります」
こうした行動は、たくさんの人が思い当たるのではないでしょうか。これこそが砂糖中毒に陥ってるサインです。
例えば、コカインなどの麻薬は摂取した薬物が体内から減ってしまうと、イライラしたり、感情のコントロールができなくなったり、怒りっぽくなったり、さまざまな不快な症状が起こります。
これらの症状を禁断症状といいます。
甘いものを食べていないとイライラする、落ち着かないという行動パターンも禁断症状の一種です。
中毒となっている、ケーキや、チョコレートなどの甘いものを買わずにいられないのは、麻薬中毒患者の行動もほとんどいっしょではないでしょうか。
精製度の高いものほど「中毒」のリスクが高い
食べたときに「おいしい」「心地よい」など、快感を覚える度合いが高いものは、すべてマイルドドラックになる可能性があります。
ただし、その作用は精製されているのほど強くなります。
例えば、玄米より白米、黒糖より白い砂糖のほうが、塩であれば自然塩よりも海水からナトリウムだけを抽出した食塩のほうが中毒性は高くなります。
精製されてないものの場合は、中毒性はそれほど強くありません。
麻薬の場合も。純度が高ければ高いほど中毒性が強くなります。
麻薬は精製度が高いほど末端価格が上昇し、使用したときの快楽が強く、中毒性も強くなります。マイルドドラックにも同じことがいえます。
ところが現代の日本の食卓に上がるのは精製されたものばかりです。
精製されてない自然のものは、加工する手間がかかるので大量生産ができず、価格も高めになります。
そのため安価で使いやすい白砂糖、食塩、旨み調味料など加工(精製)されたものが、毎日の食事で活用され、子どものころからマイルドドラックを口にしています。
これらのマイルドドラックを、子どもの頃から食べていれば、大人になる頃には立派な「中毒患者」のできあがりです。
子どもの頃から精製されたものになれているので、中毒回路ができてしまうわけです。
本書を読まれた方たちが、ご自分の食生活について振り返りながら、「本来の食」の魅力を再発見されることを強く願います。
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