業界の圧力!?書籍『市販薬の危険度調べました』の廃版の全貌

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今日も船瀬は戦っているシリーズ


市販薬の危険度調べました (三才ムックvol.745)

『市販薬の危険度調べました』が、廃版になりました。業界の圧力がかかったようです。

●「こんな恐ろしい本」と関係者が呻く

足かけ2年がかりの労作でした。表紙キャッチフレーズは、「風邪薬から栄養ドリンクまで150品を飲んではいけない OR 飲んでもいい、に仕分け」

副題は、「ドラックストアで二度と迷わない!! クスリのリスクを徹底調査」。

コーワがいちゃもんをつけてきて、それに対して何も瑕疵がないと私は反論したのですが、出版社がビビってしまって自主規制にしてしまい販売停止にしてしまったんです。

詳しく言うとコルゲンコーワシリーズがありまして、18年前のものをおそらくこの成分であろうと書いたら「その成分ではない!」と。

だからおそらくこの成分が使われていたであろうと、18年前の成分なので推論するしかないのでそう書いたのです。

そしたら「その成分ではない!」と言ってきて、ああそうですか、それでは何なのですか?というそれだけの話なのに・・・

それで出荷停止ですから。

間にたった弁護士がすごい高級なところの事務所なんですよ。それで話し合いになったわけで、そして憲法12条の出版の自由など言ったんです。

そしたら「いや~この先生は相当、知識武装なさってますね」と言うわけです、それでその弁護士がなんていったと思いますか?

「今回はですね、法律論はさておいてですね・・」と言ったのです。

だからこれはもしかしたら裏で取引が行われているのではないかと思ってすらしまいますね。だって、弁護士が、法律論を『さておいた』いったいなにが残るのでしょうか?

長いですが詳しくはこちらをお読みください。

書籍「市販薬の危険度調べました」を巡る争点に関して

著作者: 船瀬俊介( 著述業・評論家)

日本国憲法第21条は、国民の権利を次のように定めている。

「1、集会、結社および言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」

「2、検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない」

第21条(条項1) は、言論、出版の自由を保障している。さらに「その他一切の表現の自由」も、保障している。

それらに報道、批評、評論の自由も含まれることはいうまでもない。さらに、その表現に於ける推論、推察、仮説という論述の方法も内包されることも、また論をまたない。

今回の案件について考慮してみよう。

まず、本書「市販薬の危険度調べました」(三オブックス)の出版趣旨は、テレビやマスコミCMなどで有名銘柄の市販薬シリーズを取り上げ、消費者である読者に使用上の注意をうながす、というものである。

なぜなら、発症頻度は少ないとはいえ、スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)等々、極めて致死性の高い重大副作用で、死亡例が続発しているからである。

さらに、死を免れたとえいえ後遺症も失明など悲惨である。

その他、予想外の多種多様な副作用が消費者を襲っている。そのことは本書で幾度も警告している通りである。

なぜなら、消費者である国民は、憲法第25条で「健康で文化的な生活を営む権利を保障されているからである」。

「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を送る権利を有する。国は、すべての生活部門において、社会的福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に勤めなければならない」(憲法第25条)

これは、国民の絶対的権利である「生存権」を国家の最高法規が保障したものである。

ところが市販風邪薬を飲んだだけで、「生存権」の根幹である「生命」が脅かされることもあるのだ。そして、一般国民は、その恐ろしい事実を一切知らない。

著者ならびに出版社は、まさに本書で、それら重大事実を読者(国民)に知らせることを目的に本書を執筆、刊行したものである。

国家が憲法で保障する生命の保障「生存権」が、風邪薬ごときで侵されては、絶対にならない。それは、理の当然である。

さて、本書構成は一読してお判りのように有名な市販薬銘柄シリーズの一つの商品を一例として取り上げ、有効性と安全性を検証している。

その理由は、大衆はテレビ、マスコミ等の大量CM告知により、市販薬を「商品名」ではなく「銘柄名」で認知しているからである。

当該の「コルゲンコーワIB錠TX」も、その例にもれない。

よって、本文でも「カエルのマスコットでおなじみ「コルゲン」シリーズです」と、銘柄の一つであることを、最初に明記している。

ところが(株)興和側(以下、会社側)は、重大副作用SJSで「過去に死亡事故を起こしたのは「コルゲンコーワEX」であって、「TX』ではない」と強弁、抗議してきた。

しかし、本書をよく読んでいただきたい。

「TXで死亡事故を起こした」とは、一言一字も書いていない。当然、市販薬の有名銘柄シリーズの検証と注意喚起が本書の趣旨であるので、ただ「コルゲンコーワ」としか記載していない。

つまり、コルゲン銘柄では「過去に死亡事故が起きている」と一事例を述べて、注意喚起しているにすぎない。

それを「TXではない」ので「事実に反する」と抗議してくるのは失当である。

本文は、一般銘柄を述べたのである。個別商品を述べているのではない。

本文を読めば、その論旨は、明解である。

つぎに、「注意表示」の争点について論じる。

本文の「当時、「コルゲンコーワ」の添付文書には、SJSの危険性は書かれていませんでした」の表現について、会社側は「症状については、注意表示していた」と反論してきている。

しかし、 SJS と類似症状の副作用疾患は、様々に存在する。

現行の種々薬剤の「医薬品添付文書」を一覧しても、全て、SJS病名を明記して、重大副作用として警告している。

よって、SJS(スティープンス・ジョンソソン症候群)と特記して、副作用症状を列挙しなければ、この致死性の重大副作用疾患を注意・警告したことにはならない。

つぎに、解熱剤イブプロフェンについて述べる。

本書18ページ冒頭に、商品一例として「写真」、「内容成分」として「コルゲンコーワIB錠TX」を標記し「副作用」「重篤副作用」も列記している。

よって本文の「この製品は、鎮痛解熱剤のイブプロフェンが主成分です」は、同商品であることは、いうまでもない。

さらに、イブプロフェンは「副作用報告一覧」によりSJS副作用が報告されている、と明記している。

市販「コルゲンコーワ」製品に、鎖痛解熱剤イブプロフェンが主成分で配合されていたのである。

よって著者は、死亡事故を起こしたコルゲンも「おそらく、このイブプロフェンが横浜市の女性のSJSを引き起こしたと考えられます」と推察しているのである。

推論、推察は、表現の自由の一環として憲法21条でも保障されている。

なのに、会社側は「EXにはイブプロフェンは使用されていなかった」よって「事実に反する」だから「本書を回収しろ」などと無理難題の強弁で出版側に強要してきた。

本文をよく読んでいただきたい。

「おそらく」「考えられます」は、まさに推論の表記そのものではないか。

「推論、推察、仮説」は、物事の「蓋然性」を表記するものに他ならない。

今回のイブプロフェンに関しても、その論拠は二つある。

まず、第一は、本書で「コルゲン」シリーズ一例として取り上げた面品「コルゲンコーワIB 錠TX 」には、主成分として鎮痛解熱剤イブプロフェンが配合されている。

第二は、さらに、同様の風邪薬「新ルル・A錠」(第一三共ヘルスケア)、「パブロンエースAX錠」(大正製薬)、さらに「イブクィック頭痛薬」(エスエス製薬)、「ナロンエースR」(大正製薬)等々にも、イブプロフェンは鎖痛・解熱の主成分として配合されている。

つまり、風邪薬、頭痛渫など市販薬に配合される極めてポピュラーな成分なのである。

そして、SJS原因として警告されている。

なら、当時の「コルゲン」シリーズにも、当然、配合されていたと「推察」する蓋然性が、まさに担保されることはいうまでもない。

このように本案件を、子細に検討すれば、著者、出版側の非として認めうるのは、唯一、引用出典の欄外表記「読売新聞」年度(2003年)の(2013年)誤記のみである。

しかし、この誤植は本文論旨にいささかの影瞥を与えるものでない。

よって、全く許容されうるものである。

よって、このように本案件を概括すると、会社側が抗議するような法的瑕疵は、出版社・ 著作者側には、まったく存在しないことは、明白である。

次に法的責任論について、論じる。

今回の案件を争点とするなら、それは民法第709条における不法行為責任論に帰すると思える。

同法は「故意又は過失による不法行為で、損害を被った場合は、賠償を請求することができる」旨、定めた法規である。

今回、会社側が、この責任論を訴えるならば、三つの要件の存在を立証しなければならない。

(1) 故意・過失、(2)具体的損害、(3) 因果関係。

第一、故意または過失の存在である。今回の事案は、故意は通念上有り得ない。よって、過失責任を争うことになる。

しかし、前述のように著作者側の論述に、法的瑕疵は一切存在しない。よって、過失存在は否定される。

第二、損害の具体的存在を会社側は立証しなければならない。しかし、会社側には本書表記に関する問い合わせすら来ていない。

損害の存否すら不明であれば、賠償などありえないのも当然である。

第三、さらに会社側は、上記両者間の因果関係を立証しなければならない。しかし、過失、損害ともに不存在である。

民法709条で定める構成要件を澁たさない。すなわち、争点は不成立である。

以上のように、本案件に対して、出版社・著作者側に、一切の法的瑕疵の不存在にも拘らず、会社側は、本出版物の回収・絶版などを威圧的に要求してきている。

この行為について、論考する。

刑法は、業務妨害罪、信用毀損罪などを定めている。

(刑法第二編、第35章、「信用及び業務に対する罪」第233 条・第234条・第234条の2)

会社側の要求行為は、法的瑕疵・責任の不存在の者に対して、その出版物の回収・絶版等を不当に強要してきたものである。

これは、憲法21条で保障される言論・出版の自由に対する甚大な挑戦であると同時に、出版物という財貨の回収、廃棄、絶版を強要するものであり、到底、頷是しうるものではない。

これは、著作権、出版権の侵害であると同時に、「強要罪」並びに「威力業務妨害罪」にも該当すると見なさざるを得ない。

「強要罪」について刑法第223条は下記の通り、定める。

「生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し、害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のない事を行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、三年以下の懲役に処する」

今回の案件は、会社側が、出版・著作者側に何等、法的瑕疵が存在しないにも拘らず、当該書籍の「絶版・回収」を執拗に要求してきている事案である。

これは、まさに財産に対し、損害を与える旨の脅迫行為である。

そうして「義務のない事(回収・絶版)を行わせ、(著作権・出版権等の)権利の行使を妨害」している行為そのものである。

つまり、会社側の一連の強要、脅迫行為は、まさに、強要罪(刑法第223条)に該当すると思料する。

さらに、「間接的、無形的な方法で、人の業務を妨害する行為」を刑法は「偽計業務妨害罪」(刑法233条)として禁止、処罰している。

さらに「直接的、有形的な方法つまり威力を用いて人の業務を妨害する行為」を刑法は「威力業務妨害罪」(刑法234条)として禁じ処罰している。

今案件における会社側の威力による強要は、まさに、これら法規に抵触するものと思料せざるを得ない。

すでに、出版社・著作者側は、会社側の理不尽、不当な強要により当該書籍の出荷停止に追い込まれ、甚大な経済的損失を被っている。

つまり、出版社・著作者の両当事者は、会社側の故意による不法行為により、重大なる損害を被ったのである。

これこそ、まさに民法第709条に該当する損害そのものである。

(ーー以上。2015年4月7日、記す)

※船瀬俊介氏の意向によりこちらを転載させていただきました。

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