ケータイで脳しゅよう―電磁波のデンジくんから学ぶ「危険な使い方」
頭痛・体調不良・不眠から、ガン・精神疾患まで…
その原因、もしやケータイでは?ケータイの危険性を指摘しつつも、安全な使い方も提案。
ケータイが手離せない現代人にとって、その危険性から身を守るための必携書。
電磁波とは、読んで字のごとし、電気と磁気のエネルギーの波です。
特微は、①目に見えない(例外は可視光線)。②真空中でも伝わる。③光速で伝わる。④それぞれ周波数と波長がある。⑤障害物を突き抜けて進む(とくに低周波)……です。
この波には、ゆっくりした波(超低周波)から細かい波(高周波)、さらに微細な波(マイクロ波)と、種類は多くあります。
また、1秒間に何回振動するかを「周波数」と呼び、単位はヘルツ(Hz) です。波なので波の頭から波の頭までの長さがあります。これが波長です。
1秒間に光速で進む距離が決まっています。それは約30万キロメートル。
1秒間に地球を7回半も回る速さ。それこそ、アッという間もありません。
「へえ、光に似てるんだ」
と思ったら、そのとおり。じつは、光も電磁波の一種なのです。
みなさんがふだん使っているケータイからは、通信用に、波長が長く、周波数の高いマイクロ波が出ています。
周波数は約1.5ギガヘルツ、つまり1秒間に15億回も振動しているのです。
電子レンジにもマイクロ波が使われており、こちらは2.45ギガヘルツですから、1秒間に24億5000万回振動していることになります。
振動数に違いはあるものの、マイクロ波の原理は同じ。ケータイを使用することは、「電子レンジの中に頭を入れる」ようなものなのです。
たった2時間で脳DNAがズタズタ
ケータイ電磁波のDNA破壊については、権威ある米ワシントン大学の博士たちも「携帯電話の弱いマイクロ波でも、浴びると脳のDNA破壊は急増する」と実験で断定しているのです。
あなたのケータイに使われているのと同じ電波を、まずネズミに2時間当てます。
そして、4時間後に解剖して、その脳細胞のDNA破壊率を調べた結果です。
たった2時間にもかかわらず、ケータイのマイクロ波を浴びたネズミの脳のDNA破壊は、約60パーセントも激増したのです。
1996年4月、米ワシントン大学生物工学センターのヘンリー・ライ博士らのこの実験報告は、世界に衝撃を与えました。
これは実際に携帯電話に使われるマイクロ波が、脳細胞のDNA鎖を切断、破壊することを立証したからです。
(使われたのは強度2mW/cm2、2450メガヘルツ(MHz) : パルス波。体内吸収量はl.2W/kg)。
観察したのはDNA(一重ストランド)破壊率(アルカリミクロゲル電気泳動法)。
マイクロ波強度が半分だと、体内吸収量・DNA破壊率も約半分であることから、マイクロ波エネルギーが遺伝子の鎖を破壊していることは確実です。
また、同じ周波数、強度の連続波(アナログ波)でも、同じようなDNA破壊が確認されています。
ライ博士らは論文で結論づけています。
「このDNA切断は、①発ガン性、②細胞死、③細胞劣化などを引き起こす」。
同様のケータイ電磁波によるDNA損傷の実験報告は、ほかにも相次いでます。
マイクロ波で染色体異常が増加」「染色体DNAの損傷」「マウスの脳、睾丸のDNA断片サイズの変化」などなど(「ガウス通信」No.19参照。論文監修:荻野晃也博士) 。
ケータイを当てている側に、脳しゅようが発達する
1999年5月、スウェーデンとアメリカの疫学調査が「ケータイを当てる側に脳しゅようが多発」という事実を公表しました。
スウェーデンのレナード・ハーデル博士(オレブロ医学センター)は、「ケータイを使用する側の脳にガンが約2.5倍も多発している」と指摘。
この発見に研究者たちは、騒然となりました。
209例の脳しゅよう患者の臨床データを精査してみると、ケータイを当てている側に脳しゅようの多発が見られたのです。
ケータイを耳に当てて使うとアンテナはちょうど耳の後ろに位置することになります。初期しゅようの多くは、ちょうどその部分に発生しています。
そして「アンテナから離れた前頭葉、頭頂葉には、電磁波を要因とする脳しゅようが見られなかった」(ハーデル博士)とも発表しています。
文明の利器は、両刃の刃です。メリットがあればデメリットもあります。
「利便(ベネフィット)」の裏には必ず「危険(リスク)」が潜みます。
たとえば、典型的なのが自動車。好きなところに自在に運んでくれるこの乗り物は、最高の文明の利器です。
しかし、突然の交通事故で侮年約1万人近くが死んでいますし、都会の大気汚染の最大元凶は車から出される排気ガスによるものです。
これは自動車文明の負の側面です。だからといって自動車を地上から追放してしまえ、といったら暴論の極みです。
私たちは文明の利器から得られる「利便」と「危険」をハカリにかけて、慎重に選択する必要があります。
欧米では、これを「リスク&ベネフィット」といいます。
「電磁波の害」=「強度」x「時間」
さて、ケータイに限らず、電磁波被ばくの影響は、電磁波の「強度」x「時間」で表せます。
「強度」を減らすためには、具体的に次のような方法があります。
耳ペタン通話をやめる耳から3–4センチ離すだけで、リスクは急減します。電波環境のよいところでかければ、音質もよくなるはず。
イヤホンマイクいろんなタイプが市販され、コンビニでも買えます。
会話は短めにケータイで脳しゅようが発症した人は、大半が1日、2時間以上・・・それも5年、10年と使ったヘビー・ユーザーが多い。
ケータイでは要点のみを手短かに話す癖をつけましょう。詳しくはオフィスや家庭の固定電話で話せばいいのです。
ケータイで脳しゅよう―電磁波のデンジくんから学ぶ「危険な使い方」 |
||||
|