じつはもっと怖い外食 南 清貴 (著)

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じつはもっと怖い外食 – 外食・中食産業の最前線で聞いた「危険」すぎる話 – (ワニブックスPLUS新書)

衛生管理者などに「危険な」証言を聞く

ファストフード常食者の体調不良やハンバーガーの異物混入、有名無実化した衛生管理など、外食がいかに危険かという証言を聞く。

コンビニ弁当、カップラーメン、フライドチキン、スイーツetc.の作られている現場は、聞けば聞くほど、じつは“もっと”怖かった!

じつは危ない外食コラム②【テイクアウト編】

次はテイクアウト編だ。コンビニ弁当は本編で取り上げたので、今回は大手牛丼チェーン2店、そして惣菜パン屋スイーツを食べられるカフェのメニューを各種購入してきて、編集部で試食するという方式を採った。

牛丼チェーン「D」

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創業からほぼ半世紀の歴史を持つ大手牛丼チェーンの一つで、業界で三本の指に入る。牛丼以外の定食や丼も充実しているのが特徴だ。

「-----牛めし」380円まず米だけを口に入れてみる。おいしさや香りはない。けれど、臭みや薬品臭はない。

しかし、しばらくして冷めた後に食べると、昧がしない。もともと水分を失っている米なのか、味の劣化が早い気がする。

この「-----牛めし」の牛肉は、適度に熟成させることで通常の牛めしよりもうま味成分が多く食感も良いとのことだが、味が濃すぎて、肉の味がわからない。

公式サイトによると「化学調味料・人工甘味料・合成着色料・合成保存料を使用しておりません」とのことだがつゆはうま味調味料たっぷりの味がするのだが・・・。

もう1軒の牛丼チェーンE店よりも使っている牛肉は大きい。

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「生野菜」100円

キャベツやレタスは、野菜本来の昧がまったくしない・・・。

一番昧がわかったのはトウモロコシだが、トウモロコシの実は茄でてから時間が経つとこんなにふっくらしていないものだから、業務用缶詰のなかに何かシャキッと保つような薬品が入っているのかもしれない。

この会社のサイトを見ると、「生野菜」(国産野菜使用100%)110円というメニューもあり、この100円のほうはキャベツが日本か中国と潔く表記している。

国産野菜もピンキリではあるが、10円出せば日本の野菜が食べられるのならそちらを選ぶほうがいいだろう。

牛丼チェーン「E」

次も、大手牛丼チェーン。最近ここの店でちょい飲みするのが流行っているとのことで、アルコールやつまみとなるメニューも充実している。

が、今回は取材なのだからビールは我慢だ。『牛丼』並380円こちらのほうが肉が細切れ。肉自体の味はD店より濃い。

牛肉はアメリカとその他の国のもの、玉ネギは中国産、米は国産とのこと。

じつは玉ネギは生鮮野菜の総輸入量の37%を占め、輸入割合では第1位(2012年度)。

輸入相手国の第1位は中国で、年間25万4000tが輸入されている。

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日本国内の個人消費のほぼ100%が国産玉ネギなので、輸入分は外食産業に流れているということになる。

この店は正直に中国産と明記しているから消費者にもわかるが、知らずに口にしていることがほとんどだろう。

「鰻重盛」750円

これは不昧い。ウナギ自体も不味いし脂っぽいし、たれはケミカルな昧だし、これはもう「ウナギもどき」と一言いたくなるようなもの。

中国産。これで750円とは・・・・・・。

「味噌汁」60円

アミノ酸が相当入っている。味に深みがなく、塩分がツーンとくる。

コーヒーチェーン「F」

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私が外食・中食のなかで五本指に入る危ない食べものだと思うのが、サンドウィッチだ。

もちろん、信頼できるベーカリーで余計なものを添加せずに作られた野菜サンドをおいしくいただくことはあるが、添加物まみれとわかっているコンビニやチェーン店のサンドウィッチは絶対に食べない。

今回は、調査のため某コーヒーチェーン店のサンドウィッチを2品購入した。

「卵サラダときんぴら&チキンサンド」302円

添加物まみれの味がする。卵の風味がまるでない。パンの内側に大量のマーガリンを塗っている。

噛むごとに口のなかで気味悪い味になっていく。

これは何がどうなっているんだとパッケージを裏返してみると、原材料の欄にすさまじい量の文字が並んでいる。あえてすべて書き出してみよう。

原材料名/パン、ローストチキン(鶏肉、醤油、砂糖、水あめ等)、きんぴらごぼう(ごぼう、人参、砂糖、食用植物油脂、醤油、発酵調昧料、ごま、だし、唐辛子、醸造酢)、

卵サラダ(鶏卵、マヨネーズ、食塩、ガーリックパウダー、ゼラチン等)、レタス、トマト、マヨネーズ、照焼きタレ(砂糖、醤油、発酵調味料、醸造酢、食塩等)、

マーガリン、パン酵母、脱脂粉乳、調昧料(アミノ酸等)、乳酸Na製剤、酢酸尚、グリシン、加工でんぷん、増粘剤(増粘多糖類、アルギン酸陥)、

乳化剤、イーストフード、カロチノイド色素、カラメル色素、香辛料抽出物、v・C (原材料の一部に小麦、卵、乳、大豆、鶏肉、ごま、さば、ゼラチン、りんごを含む)

たかが2切れのサンドウイッチのなかに、なぜこれだけの原材料を使わないといけないのか、私にはさっぱり理解できない。

例えば家で卵サラダ、きんぴらごぼう、ローストチキンを作るなら、もっとシンプルな材料で済むはずだ。

いくら工場で大量生産し、食品衛生上の問題をクリアしなくてはならないとはいえ、食べる気が失せるほどの添加物のオンパレードだ。


8刷、3万部突破の『じつは怖い外食』の続編。外食や中食の最前線で働く人、辞めた人たちに“怖い”インタビューを敢行。

グルメサイトの被害者やハンバーガーの異物混入問題、有名無実化した衛生管理者などに「危険な」証言を聞く。

コンビニ弁当、カップラーメン、フライドチキン……のつくられている現場は、じつは“もっと”怖かった! 著者みずからが激安居酒屋、立ち食い蕎麦、ファミレスなどへの潜入レポートも掲載。

じつはもっと怖い外食 – 外食・中食産業の最前線で聞いた「危険」すぎる話 – (ワニブックスPLUS新書)
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