なぜ、あなたの血流はよくないのか?
朝起きるのがだるい起きた瞬間から疲れている、から始まり、日中はぼーっとしてやる気が出ない。夜は眠れず、イライラする。体は冷え、生理になれば痛い。
そして不調からネガテイブ思考になって、どんどんマイナスな言葉が口をついてしまう。
それがいやで体にいいことをして調子をよくしたはずなのに、やめたとたんすぐにまた不調が襲ってくる……。
そんな悪夢のようなサイクルから卒業して、毎日を気持ちよく笑顔で過ごせるようになるための方法はただ―つ。
体の土台である血流を整えてしまうことです。
それも短期間で。
そのためにまず必要なのが、血流が悪くなる本当の理由を知ることです。なぜ、血流が悪くなっているのかを知らなければ、改善することは決してできません。
原因のわからないまま努力をしても、まったくの無駄になってしまいます。
血流が悪くなる本当の理由は、次の三つです。
①血がつくれない。
②血が足りない。
③血が流れない。
そして、この三つの原因には順番があり、①から③の順番で起こります。まず、血をつくることができないために血が足りなくなり、足りなくなるために血が流れなくなる。
あなたの不調の原因となっている血流悪化は、この順番でドミノ式に起こっています。そのため、血流改善は原因に合わせて、順番に取り組むことが大切なのです。
たとえば、そもそも血をつくれないひとが、血を流す健康法に取り組んでもうまくいかないということです。
血流が悪いことでさまざまな不調が引き起こされますが、三つの原因それぞれが、漢方の体質と密接に結びついています。
①血がつくれない→ 「気虚体質」。
②血が足りない→ 「血虚体質」。
③血が流れない→「気滞瘀血体質」。
聞き慣れない言葉かもしれませんが、漠方の世界ではもっとも基本的な体質です。そして、心と体に深刻なトラブルを引き起こす体質でもあります。
カウンセリングの際に自分の体質がわかると、みなさん残念そうな顔をされます。
しかし、ぼくから見るとそれは解決法が見えたということになります。あなたのさまざまな不調や悩みの原因がはっきりしたということ。原因がわかるからこそ、解決することができるのです。
女性の悩みや不調の多くは、病院では治せません。
それは「病気」ではなく「未病」と呼ばれる、病気の手前の状態だからです。病院は病気を治すところです。
病気ではないからこそその不調は自分で解決しなくてはいけませんし、そして自分でいくらでも改善できます。
血流を悪くしている三つの体質を順番に解決していくと血流がよくなるのはもちろん、体質そのものの改善につながります。
血流を改善すればあらゆる悩みが解決するというのはこのためです。
血流を増やすということは対症療法的な改善ではなく、根本から改善する根治療法なのです。
体質を変えれば血流はよくなる
女性の体質チェックをしていると、非常におもしろい傾向があることに気がつきます。
ぼくのところに来られるのは、冷え症、生理痛、不妊症などのように女性ならではの不調を抱えている方ばかりです。
そのため「不調のある女性に共通の傾向」といってもいいかもしれません。
それは、漢方では他にも体質があるにもかかわらず、ほとんどの方の体質が、「気虚」「血虚」「気滞瘀血」の三つに集中するということです。
さらに、一人が―つの体質に当てはまるということではなく二つ三つと複数の体質をもっていることが普通です。
そして、これら三つの体質を改善すると、病気や症状といった不調がなくなっていきます。
日々の相談の中で「気虚」「血虚」「気滞 瘀血」の三つの体質を改善すること、つまり血流をよくすることが女性の不調そのものを解決していくことに直結しているのだと非常に強く感じさせられます。
血流は、全身にある60兆個の細胞に酸素や栄養を届けるという大切な役割を担っています。
さらに、幸せホルモンややる気ホルモンと呼ばれる脳内の神経伝達物質の働きも、血流によって左右されています。
この人間の心と体を支えている大切な血流が悪くなってしまうと、心身ともに不調が出てしまうのは当然ともいえるのです。
逆にいうと、血流を改善すれば、心の悩みも体の悩みもおもしろいように解決していくのです!
血流をよくするというと、「血液サラサラ」を思い浮かべるひとが多いと思いますが、とくに女性の場合、そもそも血がつくれず、不足しているために血流がよくないというひとがほとんどです。
まずは、血をつくれるようにし、血を増やし、その結果血流をよくしていくことが必要です。
本書では、人気漢方薬剤師が、そのための食べ方や睡眠のとり方、生活習慣の改善方法をお伝えしていきます。
どれも手軽に取り入れられるものばかりですので、ぜひチャレンジしてみてください。
血流がすべて解決する | ||||
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