“陰陽の考え方”を身につけて直感力を高める (Veggy Books)
病気や身体の調子を回復する食養術として有名な「マクロビオティック」
その根幹となる考え方、哲学に『陰陽の法則』というものがあります。その「陰」と「陽」の考え方を応用してを、マクロビオティック創始者“桜沢の最後の愛弟子である勝又靖彦が、子育て、ビジネス、政治、社会問題に至るまで、その独自の考えを説いていきます。
句のものを食べるからこそ元気になる
マクロビオティックの原則のひとつに『身土不二』という考え方があります。
身(からだ)と土(環境)は不二(バラバラではない)という意味で、地域の産物や圏内産の匂のものを食べることで元気になるという考え方です。
たとえば、真夏にキュウリやナスを摂るのは身体に良いですが、秋になってそれらの野菜をたくさん摂るのはおすすめしません。
昔から『嫁に食わすな、秋なすび』という言葉がありますが、あれは季節が陰性に傾く秋に、陰性の強いナスを食べると流産する可能性があるからよくない、旬のものを摂りなさいという意味です。
また、寒い時期には陽性の強い根菜類を食べると良いですね。
寒い季節にとれるものは身体を温めてくれます。自然はよくできています。
今流通している野菜は一代限りで、そこからとれた種でまた同じ野菜を作ることができないF1種のものが主流になっています。
F1でない「固定種」の大根とFI種の大根を両方育てた人の話によると、Fーのものは固定種に比べてすぐやわらかくなってしまうそうです。
本来は固い大根がそんなふうに簡単にやわらかくなるというのは、根菜類自体の陽性効果が薄れてきているということです。
今は野菜そのものが本来持っている陽性、陰性の機能を失っていたり、弱くなったりしていることも頭に入れておくとよいでしょう。
勝又家の乳幼児期の子育ては
うちの場合、妊娠中から食養を実践していましたので、助産師さんに「動物性食材を一
切摂らない」と言ったら、「カルシウム不足で骨なし子が生まれる」と匙を投げられたことがありました。
しかし、そんな心配は現実になることはなく、逆に骨の丈夫な子が生まれ、助産師さんが「こんな立派な赤ちゃん見たことがない」と言っていたのを思い出します。
それから、3人とも泣くときはおしめが汚れているか、お腹が空いているかのどちらかで、わけもわからず泣くということはほとんどありませんでした。
私は単身赴任で東京におりましたから、家内が子どもを連れて、東京と静岡を行き来していました。
小さいとき子どもを三人連れて外出するのは大変かと思うのですが、家では活発な子どもたちが外ではものすごくおとなしくしているんです。
そういう意味で手におえないというようなことはなかったように思います。
我が家では離乳食を作った記憶がありません。あるとき私が食べていた煎り玄米を赤ちゃんがとって食べてしまったのですが、翌日便を見たら、玄米が当然そのまま出てきていた。
おやおや、と思ったけれど、それが二回目からはちゃんと消化されていました。
ちょっと硬い場合は家内が噛んで与えていましたね。
それを育児検診で言うと、保健師さんにかんかんになって怒られたそうです。私の母は戦前から戦中、戦後と見てきていまずから、みんなどうやって生活してきたかを知っている。
戦中に離乳食なんであるはずもない。みんなそれでもちゃんと育っていましたからね。
もちろん、例外的に免疫力の低い子どもに、母親が口で噛んだものを与えるのは良くないかもしれないが、健全であればそんなものは気にする必要がないと思います。
玄米を食べれば、心臓を入れ替えることができる!?
桜沢にも周りから攻撃されるような要素があったことも確かです。
なぜなら、彼はマクロビオティックの理論をものすごくビビットな表現で説いていましたから。
たとえば、医者の秋月辰一郎さん。彼は生まれつき心臓が異形の適状心という病気でしたが、桜沢に出会い、玄米を食べたら心臓が正常になったという経験をしました。
それを例にとって桜沢は『マクロビオティックをやれば心臓が入れ替えることができるんですよ。みなさん、どうですか。やってみませんか』と言うわけです。
その聞の複雑な仕組みや過程は一切説明しない。
要するにあえてちょっと、びっくりさせるような表現を使って、それでもやってみようという人だけに詳しく教えていました。
それは、薬を飲んだら痛みがとれたというように、玄米を食べたらたちまち治ることで
はないからです。
食養を無理矢理やらせても、病気が治るとまた元の食生活に戻ってしまいます。本人にそれだけのモチベーションがなければ、続けることができませんから、感性が変わらなければ、本当の健康は得られない。
逆に感性がよくなれば、病気だけじゃなく、商売もうまくいくし、人間関係もうまくいく。
生活そのものがうまくいくというのがマクロビオティックです。
マクロビオティックの目的は病気を治すことだけでなく、健康で幸福な人生に変えることですかち。
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