不自然な食べ物はいらない 内海聡 (著) 野口勲 (著), 岡本よりたか (著)

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不自然な食べ物はいらない

ふつうにスーパーで売っている野菜。

じつは、ほとんどが「F1種」という、子孫ができにくい野菜だと知っていますか?

当たり前にコンビニエンスストアで売っているお菓子。

食品表示はされていなくても、原料に「遺伝子組み換え食品」が使われているかもしれないと知っていますか?

私たちはすでに、ヒドイものを食べている!?

遺伝子組み換え食品3大障害「がん」「アレルギー」「不妊」

内海 毒性がたくさん報告されているのですよね。まず、このGMO作物は効率がいいと採用した多くの国では、飛行機を使って除草剤も大量にまきます。

このために、地域の子どもたちを中心に発疹などの健康被害が出て、放し飼いしていた鶏や豚は死に、牝豚や雌ヤギの死産、早産が相次いだとされています。

因果関係は明確にされていませんけれど。

そもそもGMO作物そのものが殺虫成分を内部に作り出しているので、たとえ洗おうが何しようが、絶対に殺虫成分がなくならないわけですね。

それなのに家畜のエサにもなっているし、家畜の中に蓄積されて人間が食べるとどうなるのか。

GMO作物を推進する側は「人間は消化するので残留成分がほとんど体内に入らない。もしも入ったとしても、人間はその殺虫成分を受け取る酵素は持っていないので、必ず体外に排出されるので安全です」とずっと主張しています。

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けれども、人間に残っているかどうかを、カナダのシェルプルック大学病院の産婦人科の先生がお調べになったら、妊婦さんの93%の体の中に、その殺虫成分が残っていたという報告があります。

GMO作物とは、殺虫成分が遺伝子レベルで入っていて、除草剤まみれの、つまり知らぬ間に食べている遺伝子組み換え食品作物といえるのでは。

岡本 しかも、同じ作物に同じ薬物をかけていれば、虫のなかにも、耐性を持つスーパー害虫が出てきます。

GMOトウモロコシを逆にエサにする害虫(根切り虫)まで出てきました。そのスーパー害虫対策として、GMOにあらたな殺虫成分が必要になってきたのです。

このために、ますます体に悪い作物が作られてしまう。

さらに、除草剤に耐性を持つスーパー雑草まで出てきました。こうなったら、毒性のより強い除草剤を使うしかない。

米国では承認待ちですが、枯葉剤をまこうとしているらしいです。これは、ベトナム戦争のときにベトナムでまいたものの主成分のひとつです。

ちなみに、GMOと枯葉剤は、同じハイテク企業が作っています。

とにかく人間への健康被害もより深刻になってくるでしょう。

スーパー害虫とスーパー雑草に対応するために、現在は、たとえば、GMOトウモロコシに8種類の遺伝子(殺虫遺伝子6種類、除草剤耐性遺伝子2種類)を入れるようになったほどですから。

このように、GMO作物とスーパー害虫、スーパー雑草のいたちごっこが続いています。しかし、このいたちごっこは、GMO作物を作るバイテク企業にとっては御の字なんです。

なにしろ特許のある新作物が次々に売れるので。

もし特許が切れてしまったら、新しい遺伝子を組み込んで、別のGMO作物にする。また別の特許をとって、それを売って儲けます。

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内海 また、組み込んだ遺伝子はすぐに働かないので、それを早く働かせるために、カリフラワーモザイクウィルス由来の遺伝子(プロモーター)も細胞に撃ち込んでいるそうですね。

そいつもどうも悪さをして、中の遺伝子をごっそり再変してしまうのではないかということを、研究者が指摘しているらしいです。

それを食べた人間は高放射線を浴びたのと同じことで、がんになるとか、現実にアレルギーが出てくるという問題が起きているのではないかって。

岡本 ええ。さらに先ほどいったように、マーカーとして抗生物質耐性遺伝子も組み込むので、食べた人間に抗生物質がきかなくなる可能性も指摘されています。

内海 GMO食品3大障害といわれますよね。「腫瘍を作る(がん)」、「自己免疫を破壊する(アレルギー)」。それともうひとつが「不妊にさせる」作用があるのではないかと。

岡本 腫瘍に関しては、ある人が、アメリカで女性の甲状腺関係のがんと男性の肝臓がんの割合が、1996年からそれまでとは異なる増加率を表していることに気がついた。

1996年とはGMO作物が商業化された年です。もちろん、状況証拠ですがあやしいと思わざるをえませんよね。

また、殺虫成分であるBT毒素によって、インドの綿農家はアレルギーに悩んでいるらしいです。インドの綿は虫が食わないGMO綿(BT綿)なのです。

野口 90年代には、イギリス・ローウェット研究所のプシュタイ教授もGMOジャガイモをラットに食べさせる実験をして、免疫力が大きく低下するという結果を公表しました。

彼がいうには、遺伝子組み換えという操作そのものが毒性を生みだしていると。この遺伝子を入れたから、毒性を持ってしまったというわけではない。

内海 毒性に関しては、有名な衝撃的な実験があります。ロシア科学アカデミーの高等神経活性と神経生理学研究所の生物学者イリーナ・エルマコバさんによるものです。

彼女は、GMO大豆を食べたラットの子の生後3週間の死亡率が55.6%という異常に高い数値を示しており、生まれた子の体重も異常に少なかったという実験結果を出しました。

GMO食物で育ったラットは、そうでないラットと比較すると、非常に高い率で半分以上は死亡したうえに未熟児で生まれてきたそうです。

これは非常に衝撃的な実験で、いろんな国がGMOの輸入を一度止めるという動きもあったくらいでした。


著書累計「20万部」突破の医師が、近年氾濫している「おかしな食べ物」について、論じました! お話の 相手は、全国でセミナーを行っていてファンも多い、野口勲さんと岡本よりたかさんです。

遺伝子組み換え 作物や子孫を作れない野菜などについて、新聞やテレビではなかなか報じられない内容が語られます。

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by ヨメレバ