体をつくる水、壊す水 ~10年後に差がつく 藤田 紘一郎 (著)

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体をつくる水、壊す水 ~10年後に差がつく「水飲み”腸”健康法」30の秘訣~ (ワニブックスPLUS新書)

「健康によい水」

を求めて世界の国々を調査してきた著者が、水と腸と健康との関係に迫る。藤田先生が実践してきた「水飲み“腸”健康法」その30の秘訣を紹介。

大事なことはラベルに書いてある

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腸は、人体で最大の免疫器官です。免疫の7割は、腸が築いています。

免疫とは、私たちが健康で若々しく生きるために備わった体内システムです。

具体的にお話しすると、免疫とは外敵から体を守り、病気になるのを防いだり、かかった病気を治そうとしたりする機能のことです。

免疫の働きとしては、風邪や食中毒を防ぐ「感染の防衛」があり、「健康の維持」や「老化・病気の予防」があります。

がんやうつ病などの病気を防ぎ、治すのも免疫の力です。

また、免疫は「生きる力」にも大きく関与しています。

私たちが医薬を遠ざけて若々しくあり続けるには免疫の働きがとくに重要です。

そして免疫力を高めるには、免疫の最大器官である腸を鍛え、元気にすることが欠かせないのです。

腸を元気にするには、食物繊維の豊富な野菜を食べることです。腸に棲む、私たちの大切な共生菌である腸内細菌を活性化するために、発酵食品を食べることも必要です。

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しかし、これらにも増して、腸粘膜を健康にする水を与えてあげることを忘れてはいけません。

腸はよい水が入ってくると、それだけで働きを活発にするからです。

腸を元気にする水の第一の条件は、天然の生きた水であること。

今、ペットボトルに詰められてたくさんの水が売られていますが、すべてが「天然水」とは限らないことを、私たちは知らなければいけません。

ペットボトル詰めになって売られているからといって、腸を元気にする水とは限らないのです。

水を購入する際には、必ずラベルを確認してください。美辞麗句を並べ立てた宣伝文句に惑わされないためには、ラベルを見て選ぶことが大事です。

「体をつくる水」は、品名に「ナチユラルミネラルウォーター」と記載されたものです。

農林水産省が発表している「ミネラルウォーター類(容器入り飲用水)品質表示ガイドライン」によれば、ナチユラルミネラルウォーターとは、特定の水から採水された地下水を原水とし、地層中のミネラルが溶け出している水のことです。

水の健康作用を決めるのは、この天然のミネラルにあります。

また、日本においてナチュラルミネラルウォーターを名乗れる水は抗菌を目的とした処理の仕方も規定されています。

沈殿・ろ過・加熱殺菌以外の物理的・化学的な処理を行った水は、ナチュラルミネラルウォーターとは名乗れないことになっています。

ここでもう1点、注意点があります。腸を元気にして人体の免疫力を高める水の条件は、加熱殺菌していないことです。

沈殿やろ過などの処理ならば問題ありませんが、加熱殺菌してしまうと、水の組成が変わり、生理活性が失われてしまいます。

水のおいしさの決め手となる酸素も炭酸ガスも失われてしまいます。加熱によって、せっかくの生きた水が死んでしまうのです。

ですから、天然水を選ぶ際には、「非加熱」と書かれていることも重要ポイントです。非加熱の生きた水こそ、腸を元気にする水なのです。

細胞壁を丈夫にするシリカの力

今、私が日常的に気軽に飲んでいる水は、宮崎県小林市、北霧島山系のシリカ水です。

宮崎県の北霧島といえば、日本神話の舞台として、あるいは霧島温泉が有名な場所です。

ここから湧き出る水の最大の特徴は、シリカ(ケイ素)が豊富に溶け込んでいることです。

シリカといえば、石英や水晶などの鉱物として存在することが知られています。

このシリカの分子が私たちの体内にも存在しています。

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しかも、生命活動において大事な働きを担っていることがわかっています。

その働きの重要性といえば、健康長寿に有効であると近年の研究によって注目されているほどです。

人体に含まれるシリカは、もちろん鉱物ではなく、水溶性のものです。なぜ、水に溶け込んでいるシリカが、私たちの健康長寿に役立つのでしょうか。

私たちの体は、約60兆個もの細胞によって構成されています。

一つ一つの細胞は目に見えませんが、微細な細胞が丈夫かどうかで人体の健康状態は違ってきます。

その細胞壁を強化する働きが、シリカにはあることがわかっています

シリカ水を飲んで髪がフサフサに!

シリカは、体内で生成できないばかりか、成人で1日あたり10~40mgずつ消耗されていくことがわかっています。

シリカは、粟や玄米などに多く含まれています。昔の日本人は、粟や玄米を日常的に食べていましたが、現在の暮らしではこうしたものを口にする機会が減っています。

これが日本人のシリカ不足を招いていると考えられています。

シリカは、バナナやほうれん草、レーズンなどにも含まれます。

シリカを含む食べ物をとることも大事ですが、現代の生活においては、シリカを含む水を毎日飲むことも、シリカを効率的に摂取するには有効です。

天然水に溶け込んでいるシリカは、イオン化されているため、体内への吸収力に優れているのです。

私自身がシリカ水を飲むようになっていちばん、変化に驚いているのは、髪がフサフサになったことです。

50代の頃はハゲかかっていたのに、70代の今は髪が増えています。シリカは、髪の毛の育成にもかかわっていることがわかっています。

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