森下敬一 健康談話 より
━■健康談話■━
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月刊誌「森下自然医学」掲載
「温故知新」から引用
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・胃の働きとその養正
日本人に胃病が多いことは周知のとおりである。
この原因としてはいろいろなことが考えられるが最大の原因は食生活の間違いだ。とくにミネラルや酵素、ビタミンなどの微量有効成分の欠乏は大きなダメージを与える。
すなわち、白米、白砂糖、動物性蛋白質の常食によるものである。
胃を丈夫にするためには、「頭で食べる」ことが大切である。
真に「頭で食べる」ためには、ヒトと食物の関係について正しい知識をもつことが不可欠であり、それには正しい自然食の知識を身につけなくてはならない。
<胃液の分泌と蠕動運動>
胃は、口から食道を通って送られてきた食物を一定の時間ためておき、徐々に十二指腸のほうへ送り出す役目をしている、袋のような形をした器官で、その働きには、胃液の分泌と蠕動運動がある。
胃液は胃壁にある分泌細胞から分泌されるもので、塩酸、蛋白分解酵素ペプシンと、胃粘膜の表面をおおって保護する粘液が合わさっている。
過酸あるいは低酸というのは、胃液中の塩酸が多いか少ないかを指していうのである。
胃袋は、伸縮自在の丈夫な袋であって、健康な人では胃がカラのときは縮んでいて、ほとんど管に近い形のものとなっている。
食物が入ってくると、それは次第に押し広げられて、ふくらみ、ちょうど釣り針を垂れたような形となる。
胃がカラのときでも蠕動運動(ぜんどううんどう)はつづけられ、その速度は毎秒0.2~0.6センチである。
食物が腸のほうへ送られるのも、この蠕動運動によるのだが、その波の強さは胃のふくれ具合によって異なる。
波が最も強くなるのは、胃のふくらみ具合のほどよくなった時、つまり、胃が満腹時の2割ぐらい余裕をもっている状態のときである。
腹八分目が健康のためによいというのも、このことからいわれることであって、このときが蠕動波は最も強く、胃液の作用も最もよくゆきわたるのである。
満腹状態になって、胃袋がパンパンにふくれてしまうと蠕動はかえって弱くなってしまう。
胃がもたれるというような症状がおこるのもこうした時で、この状態が続くと食物は発酵し、その結果生じた酸で胃の粘膜が刺激され、吐き氣や嘔吐などをおこす。
胃袋の蠕動は、胃壁内にある神経細胞を中枢として「粘膜内反射」がおこるためで、胃の中に食物が入ると蠕動が強められるのはその食物によって粘膜が引き伸ばされ、その刺激を神経細胞がキャッチするためである。
この他に、胃壁から分泌される塩酸やニンニク、ニラ、ネギ、タマネギ、ダイコン、ワサビ、カラシ、うめぼしなどの食物によっても蠕動は促進される。
こうした食物を上手にとり入れて、胃の働きを強化するのに役立てるのも、ひとつの知恵である。
また逆に、小腸や大腸に刺激が加わっているときは、蠕動は弱められる。
例えば、腸内ガスで腹がふくらんでいるときや、痙攣性の収縮をおこしている時や、膀胱が充満して大腸が圧迫されているときなどは胃の運動は弱まる。
これは、胃に「筋肉内反射」がおこって、筋収縮の抑制がおこるからである。胃液の分泌は普通3段階を経ておこなわれる。
第1は、条件反射によるもので、美味しそうな食物を見たり匂いをかいだりする事で胃液の分泌が始まる。
第2は、食物が胃に入るとそれによる機械的、化学的刺激で分泌が高まってくる。
第3は、胃の内容物が十二指腸へ移行を開始することによる分泌促進である。
このようにして胃液の作用を受けた食物のうち、消化しやすいものは早々と腸へ送られていく。
だが消化しにくいものは胃の中に長時間引き止められて、じっくりと胃液の作用を受けることになる。
続きはこちらから→ 日本人の胃病の原因
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森下敬一 (もりした けいいち) 医学博士
お茶の水クリニック 院長 千島・森下学説『腸管造血』提唱者
東京医科大学卒業後、生理学教室に入り、血液生理学を専攻。千葉大学医学部より学位授与。
新しい血液性理学を土台にした自然医学を提唱し、国際的評価を得ている。
独自の浄血理論と、玄米菜食療法で、慢性病やガンなどに苦しむ数多くの人々を根治させた実績をもつ自然医学の第一人者。
著書に「血液をきれいにして病気を防ぐ、治す 50歳からの食養生 」「ガンは食事で治す」など約80冊がある。