船瀬俊介連載コラム
マスコミのタブー200連発〈121〉(月刊『ザ・フナイ』)
中国は「緑の社会主義」に向かう――共産主義が資本主義を発展させた未来は?
共産国家が資本主義を育てる奇跡!?
「共産主義が資本主義を発展させる……!?」
これほど、パラドキシカル(逆説的)な話があるだろうか。
しかし、それは現実に起きている。それが大国中国の今日の姿である。
どのような歴史学者も、経済学者も、まったく予想だにしなかった。
そんな歴史的、経済的な事件が、まさに現実に目前で起こっている。
昨年9月に続いて、この1月14日から6日間、中国、上海、杭州を旅した。
「音響チェア」を認知症対策に導入した中国側の招きである。発明者である西堀貞夫氏の81歳誕生日の祝賀、さらに、中医(漢方医)たちとの波動医学に関する交流会、加えて、空海に始まる遣唐師の足跡、仏跡を巡る旅も予定されていた。
春節(旧正月)を控えて、上海、杭州は活気に満ちていた。民衆のエネルギーは半端ではない。
そして、現地に見たのは先進的な資本主義国家の未来図であった。
そもそも共産主義とは、いったい何であったのか?
その端緒は『共産党宣言』(岩波書店)である。
1848年、カール・マルクス(写真1)とフリードリヒ・エンゲルス(写真2)によって書かれた。
内容は国際秘密結社「共産主義者同盟」の綱領。
それこそ、共産主義に関する歴史上、初めて原理を定めた書籍である。
「今日までのあらゆる社会の歴史は、階級闘争の歴史である」
この有名な書き出し。まさに共産主義者にとってのバイブルである。
そこで――階級闘争によって労働者階級が資本主義を打倒する。共産主義を確立する。それは歴史的必然である――と宣言している。
そこで、科学的例証として用いられるのが『種の起源』のダーウィニズムである。
その進化論は自然淘汰、適者生存、優勝劣敗の原理を説いている。
だから、マルキシズムは〝科学的社会主義〟と呼ばれてきた。マルキシズムの具体的実践論として提唱されたのがマルクス・レーニン主義である(写真3)。
その思想を一言でいえば、「資本主義を打倒し、共産主義国家を建設する」。世界のあらゆる共産主義者は、このマルクス・レーニン主義の旗を掲げている。
その色は、いうまでもなく赤旗。中国共産党も例外ではない。
マルクス、レーニンも国際秘密結社の走狗?
しかし、その中国共産党こそが、いまや資本主義システムを深化、発展させているのだ。
現代の社会思想家たちは、ただ眼をこすって呆然唖然とするしかない。
他方、マルクス・レーニン主義の本家本元であった旧ソ連は、どうなったか?
1991年12月、ソ連共産党解散。すべての連邦共和国も解体された。
崩壊は、ソ連大統領ミハイル・ゴルバチョフ辞任により一挙に起こった。
これはいったいどうしたことか!
『資本論』によれば、崩壊すべきは資本主義国家ではなかったか?
マルクスは「歴史がすべてを証明する」と断言していた。まさに歴史は証明した。
そもそも、カール・マルクスとウラジミール・レーニンなる人物の正体は、いったい何者だったのか?
私の畏敬する歴史家ユースタス・マリンズ氏(写真4)によれば、マルクスは国際秘密結社フリーメイソンの一員だったという。
まさに驚愕の指摘……。メイソン会員には暗黙のサインがある。その一つが、写真や肖像画での〝懐手で〟である。
マルクスの有名な肖像写真も右手を懐に入れている。『資本論』が驚異的ベストセラーとなったのも、フリーメイソンが、国際組織を総動員したからだという。
さらにマリンズ氏は衝撃的な告発も行っている。
「レーニンはロスチャイルド家の血脈に連なる」
ロスチャイルド一族は、国際秘密結社イルミナティの創設者である。提唱者アダム・ヴァイスハウプトに莫大な資金を投じて操ってきた黒幕なのだ。
1773年、マイヤー・ロスチャイルドは、フランクフルトに12人の富豪を招聘して、世界支配のための極秘会議を主催。彼が採択したのが『世界革命行動戦略』(25箇条)である。
そこには「フリーメイソンに潜入し、すべてを掌握せよ」と明記している。かくしてイルミナティは秘密結社の中の秘密結社となった。
「フリーメイソンは33位階のピラミッド組織である。上部はイルミナティが独占している」(マリンズ氏)(図5)
通貨発行権を握り世界を支配しNWOへ
ここまで読んでも、世界を裏から支配してきた勢力の存在に無知な人々にとっては、チンプンカンプンだろう。
それを陰謀論と冷笑する向きもあるが、その無知さ加減は、もはや幼児レベルだ。相手にしているヒマもない。
前出『戦略25箇条』を精読すると、世界支配〝闇の勢力〟の始祖は、マイヤー・ロスチャイルド(写真6)であることが、よくわかる。
彼は、次のような有名な台詞を残している。
――我に通貨発行権を与えよ。さすれば、誰が法律を作ろうと構わない――
通貨発行権とは、わかりやすくいえば、一国の貨幣(紙幣)を〝印刷〟する権利だ。
さらに簡単に言えば、一国の中央銀行を乗っ取る。ロスチャイルド一族は、それを着実に実行し、ほぼ全世界を傘下に治めてきた。
中央銀行とは――銀行の銀行――と呼ばれる。
唯一、その国の通貨を発行する権利を有している。
たとえば、英国のイングランド銀行、米国の連邦準備制度(FRB)……など。日本は日本銀行がそれに当たる。
99% の人々は、これら中央銀行は国家機関だと思っている。ところが、すべてが民営企業(株式会社)なのだ。
マイヤー・ロスチャイルドの台詞を思い出してほしい。
つまり、ロスチャイルド財閥(イルミナティ)は、その宣言どおり、世界中の国々の中央銀行を乗っ取って今日に至る。つまり、通貨発行権を奪取した。
それは、国家をハイジャックしたに等しい。
通貨発行権を言い換えると信用創造権である。
信用創造とは何か?
たとえば銀行に1億円預金があったとする。すると、この銀行は100億円を貸し出すことができる。残り99億円は、どこから来たのか?
だれもが首をかしげる。それは〝空中〟から現れた。つまり、〝無〟から生じたのだ。
キツネは木の葉を〝カネ〟に変えて人を騙すという。同じことを銀行は行っているのだ。つまりは、詐欺である。その大本締めが中央銀行なのだ。
民間所有の中央銀行は、100億円印刷して国家に貸し付ける。原価は紙・インク代のみ。ほぼタダである。
しかし、国家は民間企業の中央銀行に100億円返さなければならない。
ユダヤには、次のような警句がある。
――借りた者は、貸した者の永遠の奴隷となる――
ロスチャイルド財閥(イルミナティ)は、世界中の国々の中央銀行を乗っ取ってきた。
そして、これら中央銀行を上部から支配しているのがスイス、バーゼルにある国際決済銀行(BIS)(写真7)。
BISも先進諸国の中央銀行も、ほぼすべてイルミナティの掌中にある。つまり、世界の国々は、実質的にイルミナティの奴隷国家なのだ。
「アジェンダ21」の戦慄
〝かれら〟闇の支配者にとっての宿願が、地球支配である。
1773年、今から約2半世紀も昔に、若干30歳のマイヤー・ロスチャイルドが、25箇条もの世界支配戦略を打ち立てていることに驚く。
〝かれら〟が目指す未来社会こそ「新世界秩序:ニュー・ワールド・オーダー(NWO)」なのだ。
その究極未来図は、どのようなものだろう。それを明解に示しているのが「アジェンダ21 」だ。
1992年、ブラジル、リオデジャネイロで開催された国連会議で、「行動計画」として採択された中に潜んでいた。その未来社会とは――。
⑴ 国家廃絶、世界統一政府を樹立。
⑵ 地球の人口を、大幅に削減する。
⑶ 私有財産否定、財産を没収する。
⑷ あらゆる宗教は全面禁止にする。
⑸ 教育は、最低レベルに抑制する。
⑹ 子どもは家庭から、国家が没収。
⑺ 居住の自由の権利は、廃止する。
⑻ 政府命令により強制移住を行う。
⑼ いかなる反対運動も厳しく処罰。
⑽ 資源、企業は国家が、管理する。
一読して、心が凍る。これは、もはや奴隷社会ではない。家畜社会である。
通貨発行権、そして信用創造権により、資本主義を支配してきた〝かれら〟が、最終的に目指すのが、このような暗黒の家畜社会であった……。
まさに、ディストピア(絶望郷)そのもの……。
しかし、地球人類99%は、この悪魔のシナリオの存在すら全く知らない。
なぜか?
イルミナティが支配してきたのは中央銀行だけではない。
通貨発行権であらゆる国を奴隷化し、政治、学問、報道から文化、経済、エネルギーまで支配下に置いてきたのだ。
とりわけ、ジャーナリズム(報道)とアカデミズム(学問)を支配下におけば、その国の国民を幼児化するのは、じつにたやすいことだ。
第二次大戦の敗戦後、占領国アメリカのトルーマン大統領は「この国のサルたちを3S政策(セックス、スポーツ、スクリーン)で愚民化し、支配する」と公言しているのが、その自信の表れである。
続きはこちら:中国大躍進の秘密は人民銀行にあり【〝腐った〟資本主義、〝クリーン〟な資本主義】
ザ・フナイ 2020年4月号 マスコミのタブー200連発〈121〉 より
月刊『ザ・フナイ』は、船井幸雄が「世の中を変える意識と行動力を持つ人に向けて発信する」と決意し、(株)船井メディアより2007年10月号から創刊した雑誌です。
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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家
著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。
『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。
独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。
船瀬俊介公式ホームページ= http://funase.net/
船瀬俊介公式facebook= https://www.facebook.com/funaseshun
船瀬俊介が塾長をつとめる勉強会「船瀬塾」= https://www.facebook.com/funase.juku
著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。