スマホ依存症という新たな現代病【依存症で慢性疲労や精神疾患も】

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マクロビオティック one テーマ 22 スマホ依存症 (文)ムスビの会主宰 岡部賢二

世界中で問題の現代病スマホ依存症

最近のスマートフォンの普及には目を見張るものがあります。

2 0 1 0年くらいから一気に普及し、その所有率は日本国民全体で60%を超え、20代では94%以上になっているそうです。

それに伴ってスマホ依存症という新たな現代病が浸透しつつあります。

スマホを24時間触ってないと不安になってしまう人達のことです。

スマホに依存することで、日常生活に支障が出るため、日本だけでなく今や世界中で問題となっています。

MMD研究所(モバイルマーケティングデータ研究所)が2015年に調査したデータによると、スマホにかなり依存している、やや依存している人の合計は約8割で、そのうち10~30代の依存度が高く、スマートフォンの接続時間が7時間以上と回答した人が2割もいました。

依存症で身体の不調 慢性疲労や精神疾患も

スマホ依存症に見られる身体の不調としては疲れ目、肩こり、耳鳴り、頭痛、視力の低下(スマホ老眼)といった血行障害が原因となる症状が見られます。

長時間うつむいた姿勢でスマホを使用することで、本来カーブしているはずの首がまっすぐに変形してしまうスマホ首(ストレートネック)や、猫背(スマホ巻き肩)、長時間決まった持ち方をすることで小指が変形したり、痛みやしびれを感じたりするテキストサム損傷、画面から放たれるブルーライトによって睡眠リズムが崩れて起こる不眠症、電磁波被による慢性疲労症候群といったさまざまなトラブルが報告されています。

そして依存症がひどくなると人間関係がうっとうしくなり、引きこもりやうつ病、パニック障害、自律神経失調症などを引き起こすこともあります。

自覚症状としては

▼スマホがないと気分が落ち着かない ▼暇があればスマホを操作している

▼親しい人と一緒でもスマホを使う ▼対面にいるのにチャットで会話する

▼寝るとき、必ずスマホを枕元に置いて寝る ▼スマホに触っていると、嫌なことを忘れられる

▼SNS、ゲーム、動画などが気になる ▼スマホを忘れて家に取りに帰ったことがある

▼外出時に充電が切れるとソワソワしてしまう ▼友人や家族と時間を過ごすよりも、スマホで遊んでいたい、などがあげられます。

思考・想像力の低下 競争社会の焦燥感から

肉体的、精神的に引き起こされる症状以外に、さらに問題なのは、自分で考える思考能力の低下です。

ネットで検索することでいろんな情報を瞬時に得ることができるようになった半面、思索する時間が激減してしまいました。

また、スマートフォンへの依存が、人々をゲームや音楽といった娯楽情報にまみれさせ、政治に無関心、自分がやるべきことを後回しにするといった現実からの逃避に繋がっているように思えます。

人間と動物との違いは、想像力(イマジネーションの力)を用いて、創造(クリエイション)できることです。

ところがスマホに依存し、一方的に与えられた情報だけを呑みにしていると、自ら想像(創造)する力やコミュニケーション能力が低下し、リアルな人間関係が築けなくなり、外出することがになったりします。

また、人間同士の直接の対話が少なくなると、感情を素直に表現することが出来なくなり、人格形成にも問題が生じる危険性があります。

私は、スマホ依存症の根本的な原因は、現代の競争社会ではないかと考えています。

なぜなら、多くの人が人に追い越される恐怖、おいてきぼりになる寂しさや孤独など、自分一人が遅れを取ることに対して強い焦燥感を持ちながら、日々の生活を送っています。

潜在意識の中にそのようなネガティブな感情があるからこそ、いつも最新のニュースや流行を知っておかねばならない、という強迫観念が生じ、それが依存症の引き金になっているのではないでしょうか。

プチ断食で意識を変容デジタルデトックスを

もしそうであるなら、我先にという生き方はもう止めて、我が道を行く独自性、みんな違うから面白いという多様性、どうぞお先にという譲り合いの精神、ナンバーワンからオンリーワンへといった新たな価値観へシフトしていく必要があります。

現在、私は全国で2~3日のプチ断食のセミナーを行っているのですが、そこで感じることは、断食後に意識の変容が現れることです。

執着や不安、心配がなくなって、あるがままでありがたいという理由のない幸せ感や満足感、感謝の心や自己肯定感が湧いてくることをたびたび体験しました。

モノやお金といった現世的なものではなく、イノチやまごころ、手間ひま、思いやり、優しさといった目に見えないものにこそ価値があるという心境の変化が訪れるのです。

スマホ依存の改善に有効なのは、デジタルデトックス(情報断食)ですが、その前段階として、潜在意識の中に入り込んだネガティブな感情の解放が必要です。

そのためにも、時々のプチ断食はおすすめです。きっとデジタル機器によって病んだ心と身体の浄化に抜群の効果をもたらしてくれると思います。

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月刊「むすび」 2017年10月号より

正食協会では、月刊誌「むすび」を毎月発行しています。「むすび」は通巻600号を超える息の長い雑誌です。

マクロビオティックの料理レシピや陰陽理論、食生活、子育てや健康、環境問題など幅広いテーマを取り上げています。

ぜひ、あなたも「むすび」誌を手にとってご覧になってみませんか?

サイトの方はこちらから: 正食協会

Profile おかべ・けんじ

大学在学中に渡米し、肥満の多さに驚いて「アメリカ社会とダイエット食品」をテーマに研究。

日本の伝統食が最高のダイエット食品と気づいた後、正食と出会う。正食協会講師として活躍後、2003年、福岡県の田舎に移り住み、日本玄米正食研究所を開設。

2005年にムスビの会を発足させ、講演や健康指導、プチ断食セミナーやマクロビオティックセミナーを九州各地で開催している。正食協会理事。

著書は「マワリテメクル小宇宙〜暮らしに活かす陰陽五行」(ムスビの会)、「月のリズムでダイエット」(サンマーク出版)、「心とからだをキレイにするマクロビオティック」(研究所)、

家族を内部被ばくから守る食事法」(廣済堂出版)、「からだのニオイは食事で消す」(河出書房)、「ぐずる子、さわぐ子は食事で変わる!」(廣済堂出版)、「月のリズムで玄米甘酒ダイエット」(パルコ出版)。

ムスビの会ホームページ http://www.musubinewmacro.com