今月のFACE 生産者紹介 山本食品(長野県長野市大字大豆島)
●製粉機作りから始めた先々代
ここ数年、渋い趣味として「そば打ち」が人気です。正食クッキングスクールのそば打ち教室にも「あこがれの十割そばを打ってみたい」と熱心な男性陣が集まります。
十割そばとは、小麦粉などのつなぎを使わず、そば粉10割で作るそばのこと。
そばには小麦粉のようなグルテンがないので、つなぎなしで打つには「水回し・延し・切り」と呼ばれる技術が必要です。
下手に打つと茹でたときに短く切れてしまうのです。
熟練のそば職人でも難しい十割そば、機械製麺となるとなおさらです。ところが40年以上前、そば処・信州に住む技術者が、農機具製造の技術を活かし、そばの製粉機を発案しました。
そば好きの彼が考えたのは、当時の乾麺よりもそば粉をたくさん使ったそばを作り、本格的なそばをご家庭で手軽に食べてもらうこと。
五割そばが普通だった時代に、そば粉だけで作った十割そばに挑戦したのです。
試行錯誤の末、粘度のあるそば粉(特殊そば粉)を生み出す製粉機が完成。
この特殊そば粉をつなぎに使い、小麦粉や山芋などはもちろん、つなぎの助けとなる食塩も一切使わない「日本初の乾麺の十割そば」が生まれました。
この技術者こそ、山本食品の先々代社長です。
●北海道産そば粉100%の十割そば
ムソーの「国内産・十割そば」は、小麦粉や食塩をまったく使用せず、小麦たんぱくも添加せずに作った、北海道産そば粉100%の干しそばです。
北海道産の玄そばの殻だけを剥いて粗く砕いたものを仕入れ、特殊そば粉を自社製粉します。
実をまるごと挽いた「挽きぐるみ」なので、風味があって栄養価も豊富。挽きたてのそば粉と特殊そば粉を絶妙にブレンドして製麺します。
木鉢の中で指を立てて水回しする職人技は、そば粉に水を加えて混ぜるミキサーで再現。
生地を麺棒で延す代わりに、圧延機のローラーの間を何度も通して理想の厚さに延し、切り刃を通して麺状にします。
挽きたて・打ちたての風味を損なわないよう、温度と湿度に気を配って乾燥して完成です。
「国内産・二八そば」は、北海道産そば粉8割に国内産小麦粉2割を使用した干しそば。こちらも特殊そば粉をブレンドし、食塩を使わずに作っています。
●そば湯もおいしく栄養豊富
1袋(200g)2人前なら、二八そばは茹で時間5分、十割そばは茹で時間5分・むらし1分でざるにあげ、冷水で丁寧に洗って水切りし、ざるやかけでお召し上がりください。
十割そばは、そば湯もコクがあって美味なので、むらし時にお玉で取って召し上がれ。ことにこの十割そばは食塩不使用なので、手打ちそば屋のそば湯に負けないおいしさ。
茹で汁に溶け出したそばの栄養成分「ルチン」も摂れ、一石二鳥です。
風味・栄養満点、国産100%干しそば
21018(ムソー) 国内産・十割そば
200g 500円(本体価格)540円(税込価格)
原材料:そば粉
21017(ムソー) 国内産・二八そば
200g 429円(本体価格)463円(税込価格)
原材料:そば粉、小麦粉
ここがGOOD!
●北海道産そばを自社製粉
●どちらも食塩不使用
●そば湯もおいしい十割そば
「国内産・十割そば」は、小麦粉などのつなぎをまったく使用せずに作った、北海道産そば粉100%の干しそば。
「国内産・二八そば」は、北海道産そば粉8割に国内産小麦粉2割を使用した干しそば。どちらも小麦たんぱくを添加せず、食塩も不使用です。
そばの実をまるごと挽いた「挽きぐるみ」なので、風味があって栄養価も豊富。とくに十割そばは「ルチン」を含むそば湯も取れておすすめです。
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