今月のFACE 生産者紹介 道南伝統食品協同組合(北海道函館市大船町)
●極上の天然真昆布を、産直価格で
日本の伝統食を底支えしてきた「だし文化」。その中でも、昆布や乾し椎茸など植物性の素材だけを使う精進だしは、清澄で奥深いうまみがあり、旬の食材を引き立ててくれます。
昆布の主な産地は北海道。特に高級品として知られる順に並べると、真昆布、羅臼昆布、利尻昆布、日高昆布(三石昆布)、長昆布となります。
真昆布は主に津軽海峡から噴火湾沿岸で採れる道南産の昆布で、多くの銘柄と格付けがあります。
中でも南茅部地方(現在は函館市)に産する「白口浜真昆布」は最高級の品質で知られ、蝦夷・松前藩の時代から宮廷や幕府に献上されていました。
肉厚で旨み成分が強く表面が白く粉を吹き、切り口が白いことからこの名がついたといわれます。
ムソーの従来品「函館産・真こんぶ」は道南地区の一年養殖物ですが、このたび発売する「北海道函館白口浜産・天然真昆布」はその名の通り、産地を白口浜に限定した天然物です。
従来品よりも品質を上げ、価格は逆にお手頃に。今回の取り組みを実現できたのは、道南伝統食品協同組合のご尽力のおかげです。
●海の恵みに感謝して生きる
道南伝統食品協同組合は、南茅部の漁業者・加工業者が中心となって1991年に立ち上げた組合です。
南茅部に起源を発する日本古代食文化の伝統を継承発展するため、生産者の顔が見える商品づくりに取り組んでいます。
資源確保のため、天然物の昆布の漁期は7月半ばから8月20日頃まで。
出漁の旗を合図に、漁師と家族2~3人が乗り込んだ小船が競って漁場へ向かいます。
揺れる船から身を乗り出し、マッカと呼ばれる二股の長い竿で海中の昆布を絡め取る昆布漁は、海の男の“力と技”の見せ所です。
採った昆布は船から陸に揚げて自宅横の干場に運び、家族総出で干しにかかります。
昔は天日干しでしたが、肉厚な道南産の昆布は1日で干し上がらず、また異物混入を避ける目的もあって、今は室内乾燥です。
風味を損なわないよう60℃以下で時間をかけて乾燥し、さらに浜で吊るし干しして仕上げます。
干し上がった昆布を一枚一枚のし、形をととのえて出荷するまでが漁師の仕事。
組合はそれを買い付けて品種や等級・部位ごとに分け、だし昆布用にカットしたり、とろろ昆布や昆布茶などに加工して出荷します。
●だし取り初心者にもお勧め
「北海道函館白口浜産・天然真昆布」は二年の歳月をかけてじっくり育つので、一年養殖物よりもしっかり肉厚。
そのため、従来品「函館産・真こんぶ」(22229)とg数は同じでも枚数が減りますが、二番だしはもちろん、出しがらも美味なので、佃煮やお惣菜に残さず使えて捨てるところなし。
結局は上質なものほど経済的なのです。
「品質が良いので、どんな取り方でも失敗なくだしが取れます。難しく考えずに、毎日の食卓に取り入れてください」と、組合の成田幸大さんからメッセージをいただきました。
極上の天然真昆布を、産直価格で
22226(ムソー)北海道函館白口浜産・天然真昆布
180g 1008円(税込価格)933円(本体価格)
原材料:真昆布(北海道函館産)
ここがGOOD!
●真昆布の王様、白口浜産の天然物
●上質なので失敗なくだしが取れる
●惜しみなく使えるお値打ち価格
真昆布の産地の中でも最高品と呼ばれる白口浜産の天然物です。二年の歳月をかけてじっくり育つため、しっかり肉厚。
品質が良いので、どんな取り方でも失敗なくだしが取れます。従来品よりも品質を上げ、価格は逆にお手頃に。
●昆布の種類
真昆布…昆布の最高級品。だし汁は上品で透き通り、独特の甘味があります。大阪ではこの味が好まれ、だし昆布といえば大抵この真昆布を用います。
羅臼昆布(オニコンブ)…真昆布と並ぶ昆布の最高級品。濃厚な味のため、関東地方ではだし昆布としてこの羅臼昆布が好まれます。
利尻昆布…真昆布や羅臼昆布に次ぐ高級品で、味は前者より薄いが澄んでおり、やや塩気のある上品なだしが取れます。
そのため懐石料理で重宝され、とりわけ京料理には欠かせません。
日高昆布(三石昆布)…太平洋岸・日高地方で採れます。早く煮え、非常に柔らかくなるので、昆布巻、佃煮、おでん種など昆布そのものを食べる料理に適します。
長昆布・浜中昆布 …釧路地方で多く採れます。その名の通り長さは通常4~12m、中には15mを超える長いものもあります。
柔らかいので昆布巻のほか、刻んでサラダ感覚で食べたり、豚肉と相性がいいので炒め物にも。
出しがら昆布の活用法
一番だし、二番だしを取った出しがらは、刻んでポン酢で食べたり、煮物や味噌汁の具に加えたり。だしを取るたび細切りして冷凍しておけば、簡単に佃煮が作れます。
南茅部の海の恵み 道南伝統食品協同組合の昆布加工品
22253(道南)根昆布入昆布粉末
50g 540円(税込価格) 500円(本体価格)
22256(道南)とろろ昆布(富士酢使用)
25g 411円(税込価格)380円(本体価格)
22258(道南)根昆布入りこんぶ茶
50g 540円(税込価格) 500円(本体価格)
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月刊「むすび」 2012年05月号より
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