どんどん貧しくなるニッポン【韓国にも抜かれ国際競争力30位に転落】

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船瀬俊介連載コラム

マスコミのタブー200連発〈114〉(月刊『ザ・フナイ』)

どんどん貧しくなるニッポン  立ち上がれ! 時間はない

かつてはジャパン・アズ・ナンバーワン!

日本が、どんどん貧しくなっていく……。坂道を、転がるごとしという。

現実は、そんなものではない。

奈落の底へ、逆落とし――と言いたくなるほど、凋落ぶりもすさまじい。

かつて「ジャパン・アズ・ナンバーワン!」と世界から、羨望のまなざしで称えられたのが、夢のようだ。

この惹句は、1979年に出版された、アメリカ社会学者エズラ・ヴォーゲルの著作(写真A)に由来する。

サブタイトルは「アメリカへの教訓」。つまり、アメリカも日本に学べ、というメッセージがこめられている。

本書の翻訳版は、TBSブリタニカから出版され、70万部を超えるベストセラーとなった。

「日本人が日本特有の経済・社会制度を再評価するきっかけのひとつとなり、(中略)一世を風靡した」

「主要なテーマは、単に日本人の特性を美化するにとどまらず、何を学ぶべきで、何を学ぶべきでないかを明確に示唆した点である。実際最後の章はアメリカへのレッスンと書かれている」(Wikipediaより)

出版の年、私は29歳。そのタイトルに、少なからず日本人としての誇らしさを感じたものだ。

著者ヴォーゲルは、アメリカに日本人のどこを学べ、と教示しているのか?

「日本の高い経済成長の基盤となったのは、日本人の学習への意欲と、読書習慣である」(『ジャパンアズ ナンバーワン:アメリカへの教訓』より)

彼は、こう指摘している。

「日本人の数学力はイスラエルに次ぎ2位である。情報については7位だが、他の科学分野では2位か3位である」

「日本人の一日の読書時間の合計は、米国人の2倍、新聞発行部数も、きわめて多い」

つまり、日本人の学習への意欲や、読書習慣を高く評価している。

それが、戦後、奇跡の経済成長を成し遂げる原動力になった、と分析しているのだ。

ここまで読んで、あぜんとする若い人は多いだろう。耳を疑うはずだ。

「40年前、日本が世界一だった……って!? ウソだろ」

昔日の面影なし……とは、よく言ったものだ。

現在、88歳の高齢に達したヴォーゲル。彼が絶賛した栄光の国ジャパンの凋落ぶりを、どのような思いで見つめていることだろう。

韓国にも抜かれ国際競争力30位に転落

「日本の国際競争力、ついに30位に転落……」

これは直近のニュースである。

スイスのビジネススクールIMDは、2019年5月28日、『世界競争力ランキング』(2019年版)を発表した。

日本の総合順位は、前年度から5つも順位を落とし30位だった(図B)。

ちなみに、1位シンガポール、2位香港、3位アメリカ、4位スイス、5位UAE(アラブ首長国連邦)、6位オランダ、7位アイルランド、8位デンマーク、9位スウェーデン……。

アジア勢、欧米諸国も健闘している。経済躍進の中国も14位に食い込んでいる。

台湾も16位と底力を見せている。

なのに、日本は、マレーシア(22位)、タイ(25位)、サウジアラビア(26位)さらに韓国(28位)、リトアニア(29位)にまで抜き去られ、30位に転落……後塵を拝している。

まさに、見る影もない落魄ぶりだ。

この調査を行ったIMDは、63 カ国の国や地域を対象に、毎年、集計結果を報告している。

日本が5つも順位を落とした理由について、「ビジネスの効率性の低さ」「政府債務の多さ」などを、挙げている。

今の日本人には、信じられないだろうが、このIMDランキングで、日本はかつて1989年から4年連続で1位に輝いている。

まさに、ジャパン・アズ・ナンバーワン! だったのだ。

しかし……「2010年以降は25位前後で推移しており、競争力は低下傾向だ」(『日経ビジネス』2019年5月29日)

そして、今回、突然5つも順位を落とした。まさに、底が抜けた……。

タイや韓国にまで抜かれ、これからどこまで順位を落とすのか?

そら恐ろしくなる。オリンピックなどに浮かれている場合か!

「失われた30年」豊かさ26位に転落

日本は底なしで貧しくなっている。

それを示す指標には、こと欠かない。

しかし、以下のデータに、ほとんどの日本人は、絶句するはずだ。なぜなら、これらデータを政府は、ひたすら隠しているからだ。

重ねて、マスコミも隠す。無視する。口を閉じる。そもそも、大手メディアは、政府、大企業の御用マスコミだ。

だから、政府とグルになって日本のマイナス情報は徹底的に隠蔽する。大衆を操作し、情報で扇動する。

しかし、大衆は、新聞やテレビが、マインドコントロールのために存在するとは知らない。

それらが〝洗脳〟装置であることなど、死ぬまで気づかない。

かつて戦争で、あれほどだまされたのだ。いい加減気づけよ、と言いたい。

しかし、いまだに気づかず、大新聞を拝み、NHKを拝聴する。そして、平和なCMをニコニコみている。

まさに、脳天気といってよい。底無しのお人好し民族なのだ。

さて――。

日本の凋落、堕落の証拠を、これからごらんにいれよう。

日本がいかに貧しいか? いかに悲しいか?

まず、「失われた30年」がある。まさに、平成がそれだ。日本人の7割は「平成はよい時代だった」と、答えている。その無知ぶり、鈍感ぶりにあきれた。

平成こそ、日本が底無しの貧しさに向かった、むなしい時代なのだ。

(グラフC)は、日米英3カ国の過去30年の株価推移だ。これぞ、経済成長の指標だ。1989年を100とする。アメリカはNYダウを9・27倍にのばしている。

英国はそれに及ばぬものの2・76倍。これにたいして、日本は、なんと57(日経平均)……。

30年で株価は、半分に下落している。

さらば平成、この国は、ただ沈んでいく

「さらば平成――何も変わらないこの国は、ただ沈んでいく」

これは、経済評論家、大前研一氏の惜別の辞である。(『週刊ポスト』ビジネス新大陸の歩き方」)

彼はこう記す。「……ふり返れば、この三〇年は『失われた三〇年』だった。むなしさを抱えたまま、平成日本が幕を閉じようとしている」(同誌)

彼はふり返る。大前氏は平成元年(1989年)、著書『平成維新』(講談社)を上梓している。

「……その表紙には当時のGNP(国民総生産)の大きさを面積に置き換えて世界地図を描いたが、中国は日本の九州とほぼ同じ大きさでしかなかった。

しかし、今や、中国のGDP(国内総生産)は、日本の2・5倍に膨れ上がっている。GDPは、平成の30年間で、アメリカが3・6倍、イギリスが3・4倍、ドイツが2・8倍に成長したのに対し、日本は1・3倍にしかなっていない。中国が暴走する中、日本は世界の成長から取り残されてしまったのだ」(同氏)

平成維新で、日本の成長を願った大前氏。その胸中は察して余りある。

……日本は底無しに貧しくなっている。

それは、国民一人当たりのGDP(国内総生産)比較でも、すぐにわかる(グラフD)。

日本は、世界で26位と惨たんたる状況だ。

かつての栄光、夢のごとし。

それも、年々、順位を落としている。つまり、どんどん貧しくなっている。

それは、日本の経済成長率が、どんどん他国に追い抜かれているからだ。

(グラフE)は、IMF(国債通貨基金)が予想する1980年と比べた2023年の主要国の名目GDP。

日本は、米、中国、ドイツ、インド、インドネシアの6カ国中、最低。それにしても中国は日本の9倍、米、独の8倍とケタ外れ。インドも2倍強。

つまり、今後この二国が急速に経済成長する、と予想されている。

借金財政はGDP比236%でG7中最悪

IMDが指摘するように、国家の財政悪化も深刻だ(グラフF 出典:IMF 2018年4月)。

リーマンショックから10年、財政悪化はとまらない。国内総生産(GDP)に占める借金残高の比率は236%。先進7カ国(G7)中最悪だ。

わが国は目のくらむ借金漬けなのだ。まるで底無し沼にはまっていくかのようだ。

「ほかの国は、経済危機から平常時に戻り支出を抑えるが、日本だけが予算を膨張させ続けている。リーマン級の経済危機が再発した場合、膨大な支出を伴う緊急の景気対策を打つことができる余力はどんどん小さくなっている」(『東京新聞』2018年9月14日)

他のG7は、ワースト2位のイタリアですら、国の借金は対GDP比で150%以下。

財政危機が叫ばれるアメリカですら100%をわずかに超えるだけ。他は、債務をそれ以下に抑えている。だから236%という日本の財政悪化は、ただ空恐ろしい。

日本が〝景気対策〟を名目に、借金財政で支出を野放図に増やし続けたツケだ。

「……リーマン後に、英国やイタリアなども財政を監視する独立機関を設けており、G7で、ないのは日本だけだ」(同紙)

つまり、以来、日本はノーコンの暴走状態なのだ。

株価も日本は低迷、アメリカは絶好調

日本経済の凋落ぶりは、その株価の変動に歴然だ。(グラフG)

1989年にピークの3万8915円を付けた後、大暴落。その後の低迷は、まさに日本の低迷と重なる。

安部政権が必死で買い支えているが、いつ2万円を切ってもおかしくない迷走ぶりだ。

そして、今や下がり目はあっても、上がり目は、まったくない。

これと対照的なのがアメリカ経済である。米ダウ平均株価はじつにみごとに右肩上がりで成長を続けている。買うならアメリカ株だ(グラフC)。

トランプ大統領の鼻息が荒いのも当然だ。

それにくらべて、日本経済は、死に体なのである。

「かつて、名門と呼ばれた日本企業が死にかけている」

大前研一氏は嘆く。

最近、夜中に偶然に見たテレビ朝日『朝まで生テレビ』で、司会の田原総一郎氏も、うつろなまなざしで、言った。

「30年前の世界企業トップ50社には、日本企業が36社も入っていた。今は、たった1社、トヨタだけですよ。これで、日本どうなるの?」

まさに、ご両人が呆然自失なのも無理はない。

「世界の企業時価総額ランキング」で、日本の最大企業トヨタですら、35位になんとか、残っているありさま。

そのトップ10を比較すれば、一目瞭然。平成元年では上位10社中なんと8社が日本企業だった(図H)。

これが平成30年では10社中8社がアメリカ企業。残り2社は中国企業。失われた30年で、日本企業は壊滅状態に陥っているのだ。

しかし、この惨状を日本のマスコミはいっさい報じない。どうでもいい芸能人の不倫やドラッグ、通り魔事件などを、これでもかとばかりに報道する。

そして、令和だ、オリンピックだ、と浮かれ煽る。

まさに、マスコミの使命は「真実から大衆の目をそらし」「愚民化する」ことなのだ。

自然エネルギーでも置いてけぼり・・・

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ザ・フナイ 2019年9月号  マスコミのタブー200連発〈114〉 より

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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家

著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。

『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。

独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。

船瀬俊介公式ホームページ= http://funase.net/

船瀬俊介公式facebook=  https://www.facebook.com/funaseshun

船瀬俊介が塾長をつとめる勉強会「船瀬塾」=  https://www.facebook.com/funase.juku

著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。

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