森下敬一 健康談話 より
━■健康談話■━
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 月刊誌「森下自然医学」掲載 「温故知新」から引用
動蛋食品をやめて、浄血食品を摂る
肉や卵、牛乳などの動蛋食品を多食している人が、それらをやめて梅干しや野菜や大豆製品などを食べるようになれば、必ず健康状態はよくなっていく。
なぜならば、これらの方が人間の生理により適した食物だからだ。このことからもわかるように、生理に合った食物を摂ることが健康になるための秘訣なのだ。
では、我々の生理の基本的性格はどういうものかというと、「穀菜食性」ということだ。
それは、口腔内の歯の形においてもはっきりと示されており、穀物を咀嚼して食べるための歯は32本中20本ある。つまり、我々の体は、穀物を主軸とした食生活によって健康が保たれるように作られているのである。
勿論、主食である穀物は、より自然な姿の無精白のものでなければならない。
また、風土と生理のかかわりから、日本人にはコメが最適となる。玄米を主食にすることが、絶対健康を得るための要なのである。
また、玄米・菜食さえしていればいいのかというと、そうではない。
たとえば、日本の土壌にはカルシウムなどのミネラル分が少ないという自然条件の問題、生まれつき特定の器管系統が弱いという遺伝学的な問題、それに避けるに避けられない食品公害の問題などがある。
これらの諸問題のいずれに対してもよりよい結果を引き出していくためには、玄米・菜食プラス・アルファが不可欠だ。
すなわち、より効果的に浄血を行ない、速効的な体質改善作用を得るためには健康食品、薬草茶、ミネラル水といった一定の特殊食品を活用しなければならない。
つまり、胚芽、酵素、葉緑素、ミネラル食品、朝鮮人参、ローヤルゼリーなどの良質の健康強化食品を補給し、体質に合った薬草茶をお茶代りにし、飲み水や煮炊き用の水には、ミネラル水を使う、ということだ。
結局、我々にとってのよりよい食品とは、血液をきれいにする食品のことである。
我々の体内血液を浄化させるかどうか、そこに食品の良し悪しを判断する基準がある。
一般によくいわれるのは、食品には酸性食品とアルカリ性食品があって血液は酸性化しやすいからアルカリ性食品を大いに摂るのがよいということ。
これにもいろいろな問題がある。なお、血液が酸性化したとかアルカリ性化したというのは、生理的pHを基準にしてのことなのだ。
血液中生理的pHは、ほぼ7.4。これを中性とみたて、そこから酸性側に偏ったか、アルカリ性側に偏ったかを問題にする。
その際、酸性化している人で、7.35、アルカリ性化している人では7.45付近になっていることが多い。
さて食品の酸性度・アルカリ性度と血液pHの関係であるが、酸性食品を食べると血液が酸性化するとは必ずしもいえない。
玄米は、酸性食品の部類に入るけれど、血液を中庸化する効果はどの食品にも勝っている。また、血液はアルカリ性であればいいというものでもない。
ガンの人には、アルカリ性に傾きすぎてしまっているケースも少なくないのである。さらに血液の質のよさは、pHだけでははかれないものである。
赤血球数、血清蛋白、コレステロールなどの生理的成分が適正でなければならないし、毒素やバクテリアなどが混入していないことも重要な条件だ。
だから血液を浄化させることが最も大切なことである。
血液が汚れるとは、単に血液が酸性になるだけではなく、酸毒化することなのだ。毎日のように肉、卵、牛乳を摂っていると確実に血液は酸毒化する。
動蛋食品は、スムーズに処理されないから腸を疲れさせる。消化管における血液成分の調達がうまくいかないから血液性状は異常化する。
また動蛋食品は、繊維を含まないから腸内に停滞しやすい。
腸内で異常発酵をおこして大量の毒素を発生する。
こうして生み出された毒素(病的ウィルス)および、この毒素の作用、で悪質化した腸内細菌の切れっぱしが腸壁をすりぬけて血中に入ってしまうのだ。
こんなときは、血液pHは酸性化していることが多い。
そんな時、野菜をふんだんに摂っても、おいそれと中性化はしない。野菜で肉の毒のすべてを解消するわけにはいかないということだ。
現代生活においては、肉、卵、牛乳をいっさい口にしないということはできにくい。
それだけに、それらが血液酸毒化食品であることを銘記してその弊害からの自衛を万全にしておくことが肝要である。
すなわち、まず、
・動蛋食品の摂取を極力減らすこと ・浄血食品を積極的に補足すること
この二点を守ることが、食品公害時代を健康に生きぬくための欠かせない条件なのである。
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森下敬一 (もりした けいいち) 医学博士
お茶の水クリニック 院長 千島・森下学説『腸管造血』提唱者
東京医科大学卒業後、生理学教室に入り、血液生理学を専攻。千葉大学医学部より学位授与。
新しい血液性理学を土台にした自然医学を提唱し、国際的評価を得ている。
独自の浄血理論と、玄米菜食療法で、慢性病やガンなどに苦しむ数多くの人々を根治させた実績をもつ自然医学の第一人者。
著書に「血液をきれいにして病気を防ぐ、治す 50歳からの食養生 」「ガンは食事で治す」など約80冊がある。