大根やレンコンなど白色食品で肺を強化【色彩心理学と陰陽五行】

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マクロビオティック one テーマ32 色彩心理学と陰陽五行~秋編 文)岡部賢二

色白と呼吸器系疾患

8月7日に立秋を迎えると、季節は秋になります。

陰陽五行では、秋を管理している臓器は白色と共鳴する肺・大腸系です。

色白は七難隠すと昔から言われてきましたが、肌が白い人には、セキやタン、鼻水、気管支炎、ぜんそく、結核といった呼吸器疾患を抱える方や、大腸が支配する皮膚にアレルギー症状が出ている方が多く見受けられます。

白色には、純白、潔白、潔癖、純粋さ、清楚、神聖といった意味があり、ウェディングドレスが純白なのは、花嫁の純潔さや清楚さを表しているだけでなく、すべてを受け入れる受容性を示しています。

白色はどんな色にも染めることができるので、画用紙やキャンバス、コピー用紙、半紙といったものはすべて白色になっています。

このように、花嫁の白いドレスは、あなたの好きな色に私は染まりますという意思を表明しているわけです。

大根やレンコンなど白色食品で肺を強化

肺という言葉は「ハイ」という返事と共鳴するで、肺の弱い人は「ハイ」と言える素直さが不足している方が多いようです。

「ハイ」と気持ちよい返事が返ってくると誰しも嬉しいものですが、意思表明をはっきりせず、ぐずぐずしている人を見ていると、ついイライラしてしまいます。

このような方は、肺を強化する大根やレンコン、たまねぎ、生姜、エノキダケのような白色食品を食べると肺の働きがよくなり、受容性が戻ります。

白紙に戻すという表現があるように、白にはリセットする力が宿っています。

それは再生や修復の働きといってもよく、実際、強な歯や骨には強い衝撃に耐えるパワーがあります。

お墓に骨を納めるのは、もしかしたら長年の風雨にさらされても朽ちない蘇りの力が宿り、宇宙からの情報を受け取る神聖な受信機としての働きがあるからかも知れませんね。

潔癖だが冷たい白色に温かみを与えるのが赤

また、白色には清潔さや純粋さのエネルギーが宿るため、包帯やガーゼ、脱脂綿といった医療用具、医師や看護師の白衣、下着やシャツ、靴下などの衣類、生理用品、トイレットペイパー、ティッシュペイパー、オムツなどのトイレタリー用品、シーツや枕カバー、タオルといった寝具、白物家電と呼ばれる冷蔵庫や洗濯機などに使われます。

これは、白色に雑菌やウイルスを寄せ付けない抗菌・殺菌・防腐という意味があるからでしょう。

潔癖さを表すのも白色ですが、悪事を自白するとか白状させる、白日のもとにさらす、潔白を証明するとも言いますね。

ただ、白色が強くなりすぎると、白々しい、淡白人間、白い目や牙を向けると表現されるように、冷たさが強調されることもあります。

例えば純白の雪や氷が冷たいように。

この白色の冷たさに温かみを与える補色が赤色です。

おかゆに赤色の梅干しやクコの実を添えたり、大根やたまねぎを人参と一緒に料理したり、小豆ごはん(お赤飯)にしたり、白いクリームケーキにイチゴを乗せたり、かき氷にイチゴシロップをかけたりすると華やかさが増します。

おめでたい時に配られる紅白もちや、売り出しの時に使われる紅白の垂れ幕、紅白歌合戦、白いおしろいの上から頬や唇に赤い紅を塗るのも、華やかさや温かみが増すからです。

陽光をたっぷり浴び天日干しの乾物を

そして、人間をトゲトゲしい性格にしまう食べ物が純白の化学物質です。食品添加物や農薬、化学肥料、医薬品といった石油から作り出された合成化学物質は、そのほとんどが真っ白です。

精白された白砂糖、白米、小麦粉も食べ過ぎると攻撃性が強く、かたくなな性格になる恐れがあります。

そうした白色食品の害から体を守ってくれる食べ物が梅干しや、梅干しに赤色の三年番茶を組み合わせた梅醤番茶です。化学物質や精白食品の中和剤として用いるとよいでしょう。

肺・大腸系が整ってくると、人を責めない、とらわれない、こだわりすぎない、あるがままでありがたいという意識に目覚めてきます。

これを受容性といい、どんなことも嬉しく、楽しく、ありがたく受け入れることができると、人生が幸せ感に満ちてきます。

そのためにできる一番簡単な方法は光を浴びることです。光はすべての色を含む調和色であり、調和した色は白色の光となります。

秋には光をたっぷり浴びる生活がおすすめですが、それが難しい場合は、天日干しした乾物や太陽の光を豊富に吸収して生育したお米をいただくのもよいでしょう。白色食材を上手に活用しながら素敵な秋をお過ごしください。

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月刊「むすび」 2018年07月号より

正食協会では、月刊誌「むすび」を毎月発行しています。「むすび」は通巻600号を超える息の長い雑誌です。

マクロビオティックの料理レシピや陰陽理論、食生活、子育てや健康、環境問題など幅広いテーマを取り上げています。

ぜひ、あなたも「むすび」誌を手にとってご覧になってみませんか?

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Profile おかべ・けんじ

大学在学中に渡米し、肥満の多さに驚いて「アメリカ社会とダイエット食品」をテーマに研究。

日本の伝統食が最高のダイエット食品と気づいた後、正食と出会う。正食協会講師として活躍後、2003年、福岡県の田舎に移り住み、日本玄米正食研究所を開設。

2005年にムスビの会を発足させ、講演や健康指導、プチ断食セミナーやマクロビオティックセミナーを九州各地で開催している。正食協会理事。

著書は「マワリテメクル小宇宙〜暮らしに活かす陰陽五行」(ムスビの会)、「月のリズムでダイエット」(サンマーク出版)、「心とからだをキレイにするマクロビオティック」(研究所)、

家族を内部被ばくから守る食事法」(廣済堂出版)、「からだのニオイは食事で消す」(河出書房)、「ぐずる子、さわぐ子は食事で変わる!」(廣済堂出版)、「月のリズムで玄米甘酒ダイエット」(パルコ出版)。

ムスビの会ホームページ http://www.musubinewmacro.com