健康な体で価値ある人生を送るためには粗食、少食が鉄則である。 

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森下敬一 健康談話 より

長寿に関するおもしろい話をしよう

まず最初に登場願わなければならないのは、ベル・ハーベ。

彼はオランダの医学者で、長寿学の権威者として一世を風靡した人物である。彼にはこんなエピソードが残っている。

彼はこの世を去るとき、彼の多年にわたる長寿の研究成果を遺言状にしたためた。

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そして、この「不老長寿の秘宝」は、門外不出ということで、鉄の箱に入れられ、庭に深く埋められてしまった。

彼の亡くなった後、そのうわさは、たちまちヨーロッパ中に知れ渡り、とうとう、ある大富豪が彼の全財産をはたいて買い取ったのである。

そして、丁重にこの鉄の箱を開けてみると、中には1枚の紙切れにたった2行、「頭を冷やして足を温かくしなさい」とだけ書かれていた。

この言葉は東洋においては、「頭寒足熱」、「腹八分目に病無し」といわれるものだ。結局、健康の原理、不老長寿の原理というものは、洋の東西を問わず全く同じだということなのである。

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ウイスキーに「オールド・パー」という銘柄があるが、そのパー氏に関しても、おもしろいエピソードが伝えられている。

彼はイギリスの農夫で、152歳という長寿を保った人である。

彼はあるとき、時の英国王に拝謁をおおせつかった。

宮廷では彼が世界一の長寿者であるということに大いに敬意を表して厚いもてなしをし山海の珍味や美食の王である肉などをたらふくご馳走したのである。

善意からしたこととはいえそれまで肉など食べたことのない野菜中心の粗食をしてきたパーおじさんにとっては、大変迷惑であった。

急に今までの食べ物と違ったものを食べさせられたため、胃腸の働きは混乱してしまい、このことが原因となって、まもなくこの世を去ってしまった。

その後、彼の遺体を解剖したウィリアム・ハーベー博士の所見は、「肉体年齢30歳」ということであった。

長寿の基本的な条件

日本における長寿学の権威者、東北大学名誉教授の近藤正二先生(故人)は全国各地の長寿部落、短命部落を足で調査し、結論として次のような点を指摘しておられる。

自然医学の理論と基本的に符合していることがわかろう。

米(白米)の過食は早老・短命をまねく。

長寿者は野菜を豊富に食べている。

長寿者は小魚、大豆を十分にとっている。

魚を大食して野菜不足の食生活は短命である。

海藻を常食すると脳卒中が少ない。

果物と酒は長寿には無関係である。

長寿の男女差は食べ物のせいである。

米の偏食は脳卒中のもとであり、肉、魚の偏食は心臓病のもとである。

以上のような食生活のパターンと健康長寿の相関関係は、日本だけに限らず、全世界共通のものであり、

長寿国フンザでは、チャパティという挽きぐるみの粉でつくったおやきの主食と、野菜、果物が中心でありビルカバンバではとうもろこし、豆、芋が中心となっている。

胃腸を強化する方法

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長生きをする人は、例外なく胃腸が丈夫だという事実が証明してくれている通り、胃腸を強化するということが、結局、不老長寿の根本原理につながっていくのである。

その方法をここに述べておこう。

第1番目にあげたいのは精神的な問題である。

日々、日常の行動の中で、氣分の転換をはかりながら生活をしていくことが大切である。

特に胃腸の働きは感情の変化に対して非常に敏感で、仕事に熱中していたり、緊張、動揺などしているときには胃腸の働きは完全にストップしてしまう。

逆に氣分が爽快であったり、眠っているときなどは活発に働いてくれる。

胃腸というのは精神活動の変動がじかに伝わる感情の共鳴箱のようなものだ。

日曜日などは、仕事から解放されてリラックスした氣分で大自然と親しむゆとりをもっていただきたいものである。

第2番目に、適度の運動を毎日欠かさず持続させるということである。

自動車あり、電氣洗濯機あり、電氣掃除機ありの生活は、確かに便利になったかも知れないが果たしてこのことがわれわれ人類にとって、あるいは個人の健康にとって本当によいことなのかどうかを改めて考え直してみる必要がある。

機械文明の発達のおかげで、われわれは「不健康」という大きな代償をはらわされているのではなかろうか。

以前は、お産などで苦しむ人はほとんどいなかった。

それが今では、難産で苦しむ人が、がぜん多くなっていることはどうしてなのだろう。それは食生活の間違いと合せて体の使い方の足りないことに大きな原因がある。

特に洗濯をするのに、タライを使ったあの姿勢が、今の生活から消えてしまったことは、大いに反省しなければならない。

多くの女性が悩んでいる便秘なども、運動不足と大いに関係がある。

第3番目に熟睡するということ。

不眠症に悩む人には神経質な人が多く、そういう人はみな一様に胃腸の状態が良くない。

不眠症と運動とは密接な関係があるもので、熟睡するためには十分に体を使って、適度の疲労感を味わうことが大切だ。

また、そうすることが、氣分の転換にもなり、ぐっすり眠ることができよう。

第4番目に、食生活を正すということである。

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戦後、日本人の食事のパターンが急激に洋風化されたということが一億総半健康状態をひき起こす大きな原因となった。

モンスーン地帯に育った日本人は、生理の実情にふさわしい「米(玄米)を中心として、野菜、豆類、海藻、小魚をバランスよくとる食生活」に、大急ぎで戻すべきだ。

そして、それらの食物を調理してくれた人たち、あるいは材料となる物を育て、採取してくれた人たちへの感謝の氣持ちをもって、十分に咀嚼しながらいただくことである。

食事は決してぜいたくに摂るべきものではない。

体力を維持し、健康な体で価値ある人生を送るためには、それにふさわしい食事法があって、それは粗食、少食が鉄則である。

必要以上のものを食べるということは、無駄であるばかりでなく害作用をもたらすのだ。

健康で長寿を全うすることこそ、われわれ人類が天から与えられた使命ではなかろうか。

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森下敬一 (もりした けいいち) 医学博士

お茶の水クリニック 院長 千島・森下学説『腸管造血』提唱者

東京医科大学卒業後、生理学教室に入り、血液生理学を専攻。千葉大学医学部より学位授与。

新しい血液性理学を土台にした自然医学を提唱し、国際的評価を得ている。

独自の浄血理論と、玄米菜食療法で、慢性病やガンなどに苦しむ数多くの人々を根治させた実績をもつ自然医学の第一人者。

著書に「血液をきれいにして病気を防ぐ、治す 50歳からの食養生 」「ガンは食事で治す」など約80冊がある。

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